ユニーク古典現代訳(大阪弁万葉集改題)

日本の古典を訳します。そのままストンと腑に落ちる訳。なんだ、こうだったのかと分かる訳。これなら分かる納得訳。どうぞどうぞ

旅人編(03)酒飲んで何で悪いか下されものを

2010年08月02日 | 旅人編
■平成22年8月2日■
万葉集に詠われた歌を 作者別に採り上げ 人となりを「大阪弁」で訳します
いわく 「大阪弁万葉集」
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しるしなき 物をおもはずは 一坏ひとつきの にごれる酒を 飲むべくあるらし
仕様しょうもない 考えせんと 一杯の どぶろく酒を 飲むがええで》
                         ―大伴旅人―〔巻三・三三八〕 
酒の名を ひじりおほせし いにしへの おほき聖の ことのよろしさ
《酒のこと ひじりやなんて うまいこと 言うたもんやな 昔の聖人ひとは》
                         ―大伴旅人―〔巻三・三三九〕 
いにしへの ななさかしき 人どもも りせしものは 酒にしあるらし
《高名な なな賢人けんじんも 人並みに 欲しがったんは 酒やでやっぱ》
                         ―大伴旅人―〔巻三・三四〇〕 
さかしみと 物いふよりは 酒飲みて ゑひ泣きするし まさりたるらし
えらぶって 講釈するより 酒飲んで 泣いてる方が ええんとちゃうか》
                         ―大伴旅人―〔巻三・三四一〕 
言はむすべ せむすべ知らず きはまりて たふときものは 酒にしあるらし
《なんやかや うたりおもたり してみても 行きつくとこは やっぱり酒や》
                         ―大伴旅人―〔巻三・三四二〕 
なかなかに 人とあらずは さかつぼに 成りにてしかも 酒にみなむ
《酒壺に 成って仕舞しもうて 酒にも 鳴かず飛ばずの 人生よりか》
                         ―大伴旅人―〔巻三・三四三〕 






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