ユニーク古典現代訳(大阪弁万葉集改題)

日本の古典を訳します。そのままストンと腑に落ちる訳。なんだ、こうだったのかと分かる訳。これなら分かる納得訳。どうぞどうぞ

日めくり万葉集<10月>(その2)

2009年12月28日 | 日めくり万葉集
■平成21年12月28日■
NHKテレビ「日めくり万葉集」で取り上げられた 万葉歌を 「大阪弁」で訳します
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★召すという ことでは無しに されると 知らんと蟹は 出かけてみたが

おしてるや 難波の小江に いほ作り 隠りて居る 葦蟹を 大君召すと
何せむに  我を召すらめや 明けく 我が知ることを
歌人と  我を召すらめや 笛吹きと 我を召すらめや 琴弾きと 我を召すらめや
かもかくも  命受けむと・・・

《難波入り江に  庵を作り 住まいしておる 葦蟹めをば 天皇様が  お召しになると  
 何の御用で  蟹めを召すか 召すはずないと 思ては見るが
 歌人として  お召しじゃろうか 笛吹き人と 思うて召すか 琴弾くために お召しになるか
 何はともあれ  受けてもみよと・・・》
                         ―乞食者―〔巻十六・三八八六〕