ユニーク古典現代訳(大阪弁万葉集改題)

日本の古典を訳します。そのままストンと腑に落ちる訳。なんだ、こうだったのかと分かる訳。これなら分かる納得訳。どうぞどうぞ

歴史編(29)誰もがみんなぼっとして

2009年11月12日 | 歴史編
■平成21年11月12日■
万葉集に詠われた歌を 歴史の流れに沿って 採り上げ 「大阪弁」で訳します
いわく 「大阪弁万葉集」
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★舎人らの すすり泣き声 聞こえてる 皇子の御殿は 寂しゅうなった
ひさかたの あめ見るごとく あふぎ見し 皇子みこ御門みかどの 荒れまくしも
《慕いつつ 仰いで見てた 皇子みこ御殿みや 人住まへんで 荒れて行くんや》
                         ―柿本人麻呂―〔巻二・一六八〕 

★日は天皇てんの 月は皇子さん 二人いて この国御代は 栄え行くのに
あかねさす 日は照らせれど ぬばたまの 夜渡る月の かくらくしも
《明るうに 日は照るけども 月みたい ひかってられた 皇子みこ見られへん》
                         ―柿本人麻呂―〔巻二・一六九〕 

★鳥かても ご主人探し 泳いでる いくら待っても 出でなさらんに
島の宮 まがりの池の 放ちどり 人目に恋ひて 池にかづかず
皇子みこがいた 宮の池住む 放ち鳥 人恋しいと 水にもぐらん》
                         ―柿本人麻呂―〔巻二・一七〇〕 




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