ユニーク古典現代訳(大阪弁万葉集改題)

日本の古典を訳します。そのままストンと腑に落ちる訳。なんだ、こうだったのかと分かる訳。これなら分かる納得訳。どうぞどうぞ

日めくり万葉集<7月>(その4)

2009年11月11日 | 日めくり万葉集
■平成21年11月11日■
NHKテレビ「日めくり万葉集」で取り上げられた 万葉歌を 「大阪弁」で訳します
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★片恋や 言うて恋文 送るんは 言い訳構え するプロポーズ
ますらをや 片恋ひかたこいせむと 嘆けども しこのますらを なほ恋ひにけり
《片恋は 男のするもん ちゃうけども 仕方しょうないやっちゃ ワシ恋してる》
                         ―舎人皇子とねりのみこ―〔巻二・一一七〕

★空を見て ロマンの思い 浸るんは 今も昔も 一緒なんやな
あめの海に 雲の波立ち 月の舟 星の林に 漕ぎかくる見ゆ
てん うみや 雲は波やで 月船や 星林やで 漕いでん見える》
                         ―柿本人麻呂歌集―〔巻七・一〇六八〕 

★可愛い子の 手ぇ撫でながら 頬ずりし 抱きしめ男 目に見えるよう
多摩たまがはに さらす手作り さらさらに なにそこのの ここだかなしき
《多摩川で 手りの布を さらに さらに一層 このいとおし》
                         ―東歌・武蔵国歌―〔巻十四・三三七三〕 

★衝動の 買いもんいつも こうなるで 何度やっても 懲れへん児やな
西の市に ただひとりでて ならべず 買ひてし絹の あきじこりかも
《西の市 ひとり出掛けて 絹うた よう比べんで 買いぞこないや》
                         ―作者未詳―〔巻七・一二六四〕 

★意味のない 歌を詠えの 問いかけに 応え即座の ナンセンス歌
我が背子せこが 犢鼻たふさきにする つぶれいしの 吉野の山に 氷魚ひをさがれる
《うちの人 ふんどしにする 丸い石 吉野お山で 鮎稚魚ちぎょさがる》
                         ―安倍子祖父あへのこおおじ―〔巻十六・三八三九〕