ユニーク古典現代訳(大阪弁万葉集改題)

日本の古典を訳します。そのままストンと腑に落ちる訳。なんだ、こうだったのかと分かる訳。これなら分かる納得訳。どうぞどうぞ

日めくり万葉集<6月>(その4)

2009年10月29日 | 日めくり万葉集
■平成21年10月29日■
NHKテレビ「日めくり万葉集」で取り上げられた 万葉歌を 「大阪弁」で訳します
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★ほっといて 相手若いて 言わんとき 恋に年端は 関係ないで
りにし おみなにしてや かくばかり 恋に沈まむ 手童のごと
《恥ずかしわ  こんな婆さん なったのに 若い子みたい 恋に溺れて》
                         ―石川郎女いしかわのいらつめ―〔巻二・一二九〕

★ワシのこと 早よ分かってや えて言う 返事貰ろたら 飛んでくさかい
千鳥鳴く 佐保の川門かはとの 清き瀬を 打ち渡し いつかかよはむ
《その内に  馬で渡るで 佐保川の 渡しの瀬ぇを お前の許へ》
                         ―大伴家持―〔巻四・七一五〕 

★もうワシは 辛抱しんぼでけへん ばれてええ パッと噂に なってもええで
伊香保いかほろの やさかのゐでに 立つ虹の あらはろまでも さをさてば
《伊香保ある せきに立つ虹 それみたい 表つほど 寝続けてたい》
                       ―東歌・上野国歌―〔巻十四・三四一四〕 

★あんたとの こと知られんと おきたいに 女心を 分かってぇな
間遠まとほくの 野にもはなむ 心なく 里のみなかに へる背なかも
《人目無い 遠い野原が よかったで 村中むらなか逢うやて 気ィかん人》
                         ―東 歌―〔巻十四・三四六三〕