ユニーク古典現代訳(大阪弁万葉集改題)

日本の古典を訳します。そのままストンと腑に落ちる訳。なんだ、こうだったのかと分かる訳。これなら分かる納得訳。どうぞどうぞ

歴史編(24)あんたとうとう逝ってもた

2009年10月23日 | 日めくり万葉集
■平成21年10月23日■
万葉集に詠われた歌を 歴史の流れに沿って 採り上げ 「大阪弁」で訳します
いわく 「大阪弁万葉集」
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★壬申を 制し王権 確立した君
           ついに逝くかと  持統の嘆き

やすみしし  わが大君の 
夕されば し給ふらし 
明けくれば  問ひ給ふらし 
神岳かむおかの 山の黄葉もみぢを 
今日もかも  問ひ給はまし 
明日もかも し給はまし 
その山を  ふりさけ見つつ 
夕されば  あやに悲しみ 
明けくれば  うらさび暮し 
荒栲あらたへの 衣の袖は る時もなし

《朝夕に  神岡もみじ 見たい言う
 今日のはどやろ 明日あすはどや
 聞いてたあんた もうらん
 今日も聞いてや 明日あすも見て
 その山見るたび 悲しいて
 思い出すたび さみしゅうて
 涙流れて  止まらへん》
          ―持統天皇―〔巻二・一五九〕 





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