NHK教育TVで「日めくり万葉集」第2弾が始まりました。
平日の午前中ということで 勤めの方は 見る機会に恵まれません。
また 見落とされた方も 居られるやも知れません。
そこで ここで取り上げて 訳し・「みじかものがたり」を 掲載したく思います。
ご覧下さい。
【六月六日】放映分
★ただ一夜 隔てしからに あらたまの 月か経ぬると 心惑ひぬ
《一晩を 逢わんだけやに 一月も 経った思うで 恋焦れが酷て》
―湯原王―(巻四・六三八)
【万葉歌みじかものがたり】《懸けて搓らむと》
(あれでご機嫌 直したやろか
ここで一押し 恋焦れの文を)
ただ一夜 隔てしからに あらたまの 月か経ぬると 心惑ひぬ
《一晩を 逢わんだけやに 一月も 経った思うで 恋焦れが酷て》
―湯原王―(巻四・六三八)
(ひょっとあの人 本気やろうか
こんな夢出て うち口説くんは)
我が背子が かく恋ふれこそ ぬばたまの 夢に見えつつ 寝ねらえずけれ
《こんなにも あんた思うて くれてんや 夢現われて 寝付けんなんだ》
―娘子―(巻四・六三九)
(やっと信じて くれたかあの児
ここが先途や 追い打ち文を)
はしけやし 間近き里を 雲居にや 恋ひつつ居らむ 月も経なくに
《近こ居るに 焦がれ遥かに 積もってる 逢うて一月 まだ経たへんに》
―湯原王―(巻四・六四〇)
ここ暫くの 遣り取りかまけ
妻への甘言 つい疎かに
露見足止め 通えぬ王は
患い床と 娘子に送る
(感良え娘子 それかと悟り
甲斐性なし奴と 縁切り歌を)
絶ゆと言はば 侘びしみせむと 焼大刀の へつかふことは 幸くや我が君
《お終いや 言たら可哀想 思てから 繕いしてて 嬉しかあんた》
―娘子―(巻四・六四一)
(手にした玉を 零した王は
自己弁解 寂しに探す)
我妹子に 恋ひて乱れば 反転に 懸けて搓らむと 我が恋ひそめし
《薄心 乱れて仕舞たら 撚り直す 思て始めた 恋やったんや》
―湯原王―(巻四・六四二)
(反転=糸車)
湯原王 志貴皇子息子
天智天皇 孫なる血筋
壬申乱の 後の世生きる
父志貴皇子の 処世を見たか
除位・任官は 史書には見えず
万葉集に 十九の歌が
繊細優美 佳作を残す
当意即妙 宴席歌も
ここに挙げたる 娘子の歌は
世の中渡る 韜晦恋か
自作自演の お芝居歌か
(韜晦=本心などを包み隠すこと)
――――――――――――――――――――
【新しい試みです】
「歌心関西訳」の作成過程をご覧ください。
これなら あなたも 訳せますよ。
<訳してみよう万葉集>へ
【万葉歌みじか物語】はこちら
<万葉歌みじかものがたり>へ
■リンク先
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また 見落とされた方も 居られるやも知れません。
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【六月六日】放映分
★ただ一夜 隔てしからに あらたまの 月か経ぬると 心惑ひぬ
《一晩を 逢わんだけやに 一月も 経った思うで 恋焦れが酷て》
―湯原王―(巻四・六三八)
【万葉歌みじかものがたり】《懸けて搓らむと》
(あれでご機嫌 直したやろか
ここで一押し 恋焦れの文を)
ただ一夜 隔てしからに あらたまの 月か経ぬると 心惑ひぬ
《一晩を 逢わんだけやに 一月も 経った思うで 恋焦れが酷て》
―湯原王―(巻四・六三八)
(ひょっとあの人 本気やろうか
こんな夢出て うち口説くんは)
我が背子が かく恋ふれこそ ぬばたまの 夢に見えつつ 寝ねらえずけれ
《こんなにも あんた思うて くれてんや 夢現われて 寝付けんなんだ》
―娘子―(巻四・六三九)
(やっと信じて くれたかあの児
ここが先途や 追い打ち文を)
はしけやし 間近き里を 雲居にや 恋ひつつ居らむ 月も経なくに
《近こ居るに 焦がれ遥かに 積もってる 逢うて一月 まだ経たへんに》
―湯原王―(巻四・六四〇)
ここ暫くの 遣り取りかまけ
妻への甘言 つい疎かに
露見足止め 通えぬ王は
患い床と 娘子に送る
(感良え娘子 それかと悟り
甲斐性なし奴と 縁切り歌を)
絶ゆと言はば 侘びしみせむと 焼大刀の へつかふことは 幸くや我が君
《お終いや 言たら可哀想 思てから 繕いしてて 嬉しかあんた》
―娘子―(巻四・六四一)
(手にした玉を 零した王は
自己弁解 寂しに探す)
我妹子に 恋ひて乱れば 反転に 懸けて搓らむと 我が恋ひそめし
《薄心 乱れて仕舞たら 撚り直す 思て始めた 恋やったんや》
―湯原王―(巻四・六四二)
(反転=糸車)
湯原王 志貴皇子息子
天智天皇 孫なる血筋
壬申乱の 後の世生きる
父志貴皇子の 処世を見たか
除位・任官は 史書には見えず
万葉集に 十九の歌が
繊細優美 佳作を残す
当意即妙 宴席歌も
ここに挙げたる 娘子の歌は
世の中渡る 韜晦恋か
自作自演の お芝居歌か
(韜晦=本心などを包み隠すこと)
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