万福寺 大三島のつれづれ

瀬戸内・大三島 万福寺の日記です。
大三島の自然の移ろいと日々の島での生活を綴ります。

白藪椿

2011年02月04日 | Weblog
              

 当院の椿、白藪椿「妙好人」(みょうこうにん)の蕾が膨らみ始めました。他の蕾はまだまだ固いのですが、この蕾だけはぐん

ぐん膨らんで来ました。明日にでも開くのではないかと思います。厳しい寒さでしたからきっときっと輝くような純白の花弁を見

せてくれることでしょう。

 島根大学の哲学の教授であられた川上清吉先生の讃仏詩頌に「芬陀利華」(ふんだりけ)と題された詩頌があります。お正信偈

の「一切善悪凡夫人 聞信如来弘誓願 仏言広大勝解者 是人名分陀利華」の味わいを散文詩とされました。この芬陀利華の言葉

はサンスクリットの「プンダリーカ」の音写で意味は「白い蓮の華」のこと、仏法を純情に慶ぶ人を白い蓮の華のような人と喩え

られ、最勝人とも妙好人ともたたえられています。

     芬陀利華(ふんだりけ)
  よしあしの 間(はざま)をまよい
  より処(ど)なき凡夫(ただびと)すらや
  みほとけの
  誓いをきけば

  おおいなるみむねをうけて
  現世(うつしよ)のにごりえに咲く
  かぐわしき
  芬陀利華(しらはちす)かも

  世のひとの うちにすぐれて
  上もなき 人とたたえん
  みほとけの
  かくそは告(の)れ

 この詩頌に山田耕作さんがきれいな曲をつけておられます。

  このような味わい、イメージーからこの白藪椿を「妙好人」と呼ぶようにしたのでした。

  
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする