井沢満ブログ

後進に伝えたい技術論もないわけではなく、「井沢満の脚本講座」をたまに、後はのんびりよしなしごとを綴って行きます。

きくち体操

2018年07月21日 | 日記

テレビをつけたら見知ったお顔が出ていた。
「きくち体操」の創始者、菊池和子先生だった。

いっとき、この方の自由が丘教室に通っていたことがある。
なぜきくち体操を知ったのか、やろうと思ったのか
記憶が定かではないのだが、おそらく懇意にしていただいていた
梅沢富美男夫人の明子さんの持ちビルの一室が
教室として使われていたのと、当時の住まいから
近かったからだと思う。

教室で困惑したのは、女性が多く着替えも難儀することで、
しかしそうこうするうち、明子さんから「うちの母が
菊池先生から個人レッスンを受けているので、よろしければご一緒に」と
いうことで、明子さんのお母様と一緒に、たった二人で
みっちりきくち体操を指導して頂くという、贅沢をさせて頂いた。

菊池先生を見かけたテレビは、梅沢富美男さんが仕切っていらして、
「くたばっていた、うちのババアが元気になった」と
言っていたのは、明子さんのお母様のことである。
余談だが、この明子さんという方は凄い方で私は何度聞いても
その莫大な金額を忘れてしまうのだが、ご実家の不動産業を
引き継がれた時物すさまじい借金があったそうで、しかし
それを完済されたのである。

といって、普段は穏やかな微笑を絶やさないたおやかなお方で「やり手」という、
雰囲気は微塵もない。

菊池先生で思い出すのは、私がテレビでインドにあるチベットの
亡命政府について語っているのをお聞きになり、ご自身も
心情を寄せている話題なので、聞き入ったと言ってくださったことだ。

祖国を追われた流浪の民の心情と状況は想像に余る。
インドのチベット亡命政府があるインド北部のダラムサラはデリーから小型機で
飛ぶ距離にあるが、訪れたことがある。そこの
チベット寺院で、チベット仏教の法要を見せていただいた。
世話役のペマ・ギャルポ氏の叔父(か伯父)さんであったように思うのだが、
ペマ氏はなぜだか背中を厳しく打ち叩かれ、しかし
嬉しそうだったのは、おそらく「喝」であったのだろう。
禅の警策を平手打ちで行った、というごとき。

亡命政府を訪れた時、ダライ・ラマ猊下はご不在だったが
日本で2度もお会いできたのは、ご縁であろう。

せっかくのきくち体操だったが、私が引っ越して自由が丘に
通うのは難儀になったので、止めてしまった。
先生に教わったことは、忘れず一生続けます、と
お別れする際にそう申し上げ、しばらくその言葉を
守っていたのだが・・・・・偶然見たテレビで、すっかり
体操にはご無沙汰していたことを思い出し、その日から
また始めたようなことである。

体操と言っても、メインは足の指に手の指を差し入れ
足首をまわす、というたぐいで激しい運動はない。
部分部分はベッドでも、椅子に腰掛けてでもやれる。

菊池先生は現在80歳を越していらっしゃるそうだが、立ち姿の
美しさは、おそらく日本一ではなかろうか。

仕事柄猫背になりがちな私は、あの姿勢には及ぶべくもないが
心がけたいと思う。

*警策 坐禅のとき、修行者の肩ないし背中を打つ棒。 警覚策励(けいかくさくれい)の略。曹洞宗では「きょうさく」、臨済宗では「けいさく」と読む。

誤変換他、後ほど。

 


4 コメント

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梅沢さんの奥様(^_^) (総太郎)
2018-07-21 23:50:43
先生、皆様方、こんばんは。

昨日のお話も大変奥が深く・・。
「不動明王=ミカエル」といい、
西洋圏と東洋圏で語り継がれる神的な存在も実はそもそも共通しているかも知れぬという視点には目から鱗でした(*_*)

確かに辻褄が合うかも知れず、何か地球上から宗教的な争いや紛争が消えてくれる考察の一助となれば良いのですが、小生のような凡人には高度で難しい領域です・・。

さて、つい先日、梅沢富美男さんの奥様・池田明子さんが新刊本を発売され、御主人の梅沢さんも発売イベントに駆け付けておられたようです。

確か「熟年離婚したくなければ、ズボラ婚」のタイトルで(^_^;)双葉社の刊行。

小生、梅宮辰夫さんの映画界の思い出を回想する連載を楽しみにしている同社の「週刊大衆」のグラビアで拝見したのですが、梅沢さんも本当に奥様に感謝されている御様子で、あれだけヤンチャで無頼な御主人を支えてらっしゃる訳ですから、奥様の明子さんも只者ではない筈と感じておりましたが、先生のお話に全て納得!
流石ですね(^_^)

梅沢さんも、映画・ドラマファンとして、もちろん好きなお方でしたが、個人的には近年の所謂コメンテーターと呼ばれる識者の中で、一番好感を持て、

日本テレビ系「ミヤネ屋」などでも、インテリぶったり、偏向した政治的な意見は基本的に仰らず、庶民目線で許せぬ悪に怒りを表明される印象。

梅沢さん御夫妻にはこれからも二人三脚で荒波を乗り越えて頂きたいですね。

菊池和子先生にも改めて感謝m(__)m

実は明日都内のレストランでペマ・ギャルポ先生や三浦小太郎先生らとの会合にお誘い頂いたのですが、都合がつかず欠席する為、
後日、ペマ先生らに、井沢先生や菊池先生の事を御報告させて頂きますm(__)m

チベットやウイグルの人権問題には、日本の方々が無関心な傾向が残念ではあります・・(~_~;)

それから、只今発売中の「新潮45」8月号の特集が「日本を不幸にする朝日新聞」(-.-)

御関心のある皆様には誌面を御覧くだされば幸いですが、その一篇に作家・スポーツライターで東京武蔵野シニア監督の小林信也さんの興味深い寄稿「もう止めるべきだろう夏の甲子園」が掲載。

要約致しますと、小林さん曰く、完全に夏の高校野球が高野連・朝日新聞グループの利権の温床となり、健全な野球運営を阻害。

例えば、サッカー界は暑さに対する基準を設け、一定の数値を超えた場合は試合を中止するが、高校野球はそれがなく、昨年もプラカード担当の女子生徒さんが熱中症で病院搬送(-_-;)

その他、具体的に根本的な問題(真夏に開催する必要もあるのか?等)を様々、御指摘をされているのですが、まさに井沢先生が指摘される東京五輪の問題にも共通。

先生が仰られた通り、日射病の言葉しかなかった昭和の時代と違い、環境も変わってしまったのですから、根本的な考えを改めるべきだと感じます。

後、偶然ですが小生も猫背が悩みの種で、自主的に先月から整体に通院(^_^;)

保険が効かず負担大ですが、担当医の先生曰く「健康な内に来てくださり、良かった(^_^)、腰痛等の症状が出てからでは、治療が複雑ですから・・」旨。

何とか頑張ります(苦笑)

色々と思う所があり、纏まりがなく失礼致しました。

では、おやすみなさいませ。
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追記 (総太郎)
2018-07-22 00:00:54
余談ですが、8月3日のニッポン放送系
松任谷由実さんの「オールナイトニッポンGOLD 」に梅沢富美男さんがゲスト出演、ユーミンと対談なさるようで、奥様・明子さんの話題もあるかも知れませんね・・(^-^;

御関心のある皆様に御参考までにm(__)m
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いざわ(先生)体操 (美しい日本)
2018-07-22 15:05:10
井沢先生  こんにちは

先生がよい状態で長生きすれば、その健康を保つために日々なさっている事(素足で大地と繋がる等)を、本にする展開もありかなと(勝手に)思いました。

例えば、80代後半になっても頭がしっかりしていて、脚本や文章を書き、顔や手の色艶も良ければ、
その秘訣を知りたいという人が出てくるのではないかと思います。
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お返事 (井沢満)
2018-07-22 23:33:23
総太郎さん

ずぼら婚・・・・

「あれだけおもてになるご主人で、地方公演のときなんか心配ではないですか」

とうかがったら「もてませんよぉ」と笑っていらっしゃいました。遊ばれても家庭に持ち込まれなければ別に・・・・ということでしょう。


美しい日本さん

近年テレビに出ていないので、さぁどうですか?
ただこの間のドラマの時受けた取材で、ずいぶん
私の年不相応の外見が話題には出ていたので
口コミで広がることはあるのかもしれません。
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