井沢満ブログ

後進に伝えたい技術論もないわけではなく、「井沢満の脚本講座」をたまに、後はのんびりよしなしごとを綴って行きます。

ふわとろ卵

2016年02月04日 | 食べ物

某駅近くの中華料理屋で食した、チャーハンに「ふわとろ」の卵を
かけたのが、絶品だったのでわざわざ本日出かけたのですが、
折悪しく「準備中」の札。

ランチタイム以外は夕方からの営業なのかもしれません。
しかし、いったん舌に巣食った味はもう、
離れない、引き返せないでしょう?

そこで、わたくしのとった次なる手段は、同じ駅のそばにある、
オムライス専門の店です。カウンターだけの小さな店ですが、
当たり外れがありません。オムライスだけで
多品種を出しているのですが。

わたくしが頼んだのは、ふわとろ卵のオムライスに、牛バラ肉の
長時間煮込み、デミグラソース添え。
およそ、料理の腕はオムレツで分かると言われていますが、
ここも、絶品ですよ。チャーハンにかけるふわとろ卵は
中国人シェフの腕前ですが、この店は日本人。

そして、「お主、やるな(ニヤリ)」と思わせるのは、
濃厚デミグラソースなのですが、
熱々のオムライスの上に、刻みに刻んだ冷えたトマトを載せて、
冷暖・食感・濃厚さっぱりの
相反するものコラボ。

トマトは、実は苦手なのですが「分相応のわたくしが、すみません」と
いう佇まいで刻みに刻まれた細かいトマトが、遠慮深げにひんやりと、
熱々ふわとろ卵の上に載っているので、邪魔にならないのです。

話は一転、受験生は今頃大車輪でしょうか。受験生の夜食に、
自分で出来るメニュー。

昔、某女流作家さんのレシピで見た「オイルサーデン丼」というのが
あります。

油を敷かないフライパンに、缶詰のオイルサーデンを中身全部、
汁ごとあけて、軽く温める。
それを、汁ごと熱々ご飯にかけて刻んだ万能ねぎを散らすだけ。
ご飯さえあれば3分ですね。
七味をふりかけてもよし。

まぁ、味はそこそこです。オイルサーデンを好む人には
美味しいかもしれません。私はかつて好きだったのですが、いしだあゆみさんに
教えたら早速作ったらしいのですが「油っこくて、わたしはだめ」と
いう感想でした。

世田谷区の住宅街に長く暮らしていたのですが、徒歩数分距離の
イタリアンが、いまだわたくしのランキングでは都内ベスト3に
入るぐらいなのですが、安いのです。
わたくしは週5日はここで、ランチをとっていました。
その中で、アンチョビとガーリックのピザというわたくしだけの
特別メニューを作ってもらっていました。
わたくしが行くとその日は客足が増えるというので、随分
食後のコーヒーをサービスしてもらいました。

この店が閉じてしまったので、アンチョビガーリックピザを
探したのですが、見つかりません。

そこで一計、宅配ピザでマヨじゃがをクリスピー生地で
頼み、プラストッピングでアンチョビをオーダー。でも
それだけでは足りないので、家で更に瓶詰めアンチョビを
散らし、同じく瓶詰め刻みガーリックを載せたら、
かなり近い味になりました。

アンチョビは全部家で載せればいいようなものですが、
しかしそれだと、アンチョビがカリッと焦げてないので、
ちょっと違うのです。
次回は、プラストッピングのアンチョビを3倍に増量出来るかどうか、
試してみようと思います。

 


3 コメント

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Unknown (桜花)
2016-02-04 23:15:32
アンチョビとガーリックのピザ…想像しただけで美味しそう。カマンベールチーズのフライ風も作ってみなくちゃ♪近所の居酒屋では『ねぎ焼き』ならぬ『大葉焼き』があっておつまみにも飲んだ後にもイケます(笑)
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Unknown (葉月)
2016-02-04 23:59:10
うわぁ~こんな時間に読んでしまいました!
ふわっふわのオムライスが夢に出てきそうです。
オムライスにのせる卵
生クリームとパン粉を混ぜると良いと聞いたのですが、なかなかお店で食べるようなフワフワ感は出せません。

トマトは湯むきして種をとって、細か~く刻んだ後、冷た~く冷やしておけばいいですね!

毎日毎日、メニューを考えるのが苦手なので、参考にさせていただきいと思います。

でもホントは今すぐ食べたい気分……辛い夜になりました。
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パカーン (ぬかった)
2016-02-06 08:55:33
お・い・し・そ・う…。

と、ここで思い出したのが「パカーン」。指揮者の岩城宏之さんの、おふくろの味です。

中身は単純で、熱いフライパンに行きわたらせたバターの上に、醤油・砂糖を加えた、とき卵を落とします。下がちょっと焦げ、上がじゅくじゅくしている段階で、皿に盛ったライスの上に「パカーン」と大きく叫びながら、フライパンをひっくり返すというもの。重要なのは「パカーン」という、この掛け声です。

これが、子供時代の岩城氏を見事だまくらかした最高料理であり、岩城氏自身NHKの料理番組で全国に披露し、絶賛された(らしい)得意料理です。手抜きの金字塔のようなレシピですが、どんなにおいしかったろう、とわくわく「パカーン」を待っていた少年の姿を想像してしまいます。

ところで、これは『棒ふりの休日』(1979)にあるのですが、「ふわとろ卵」から思い出しまして、今回久しぶりにその文庫版を探し出して驚いたのが、文章中の「わがバカチョン救世料理家」という表現でした。

たぶん朝鮮・韓国の人への配慮で差別語扱いになり、社会的に抹殺された古い言葉が、このころはまだ生きていたのだなあ、と。気を使って気を使って、昔からの言葉さえ封印して、現状に至るわけですね。全く!
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