まどか先生の「ママ達のおやつ」

ママの笑顔は、我が子が幸せであるためのママ・マジック。ママが笑顔であるために、この「おやつ」が役立つことを願っています!

「天国の味」とがんばる条件

2008年08月12日 | にこにこ
 天国からの味「マンゴーかき氷」・・・宮古島の代表的なビューポイントに、東平安名崎(ひがしへんなさき)というところがあります。「日本の名勝百選」にも選ばれている宮古島屈指の名所
 そこの駐車場に、ミニバンの甘党屋さんがあります。そのお店の「マンゴーかき氷」は、天国からの味、ですよ
 かき氷には、おじさんお手製のマンゴーの果肉たっぷりシロップがかかり、その上に、シャーベット状に凍ったマンゴーのキューブがいっぱい。そして、練乳がたら~り・・・これが何と、500円です

 島のあちこちのリゾートホテルでも、この手のかき氷は定番のようですが、これだけマンゴーが入っていると、1000円を下ることは絶対にありません
 それに、おじさん、おばさんの満面の笑顔つきで、このお値段は感動ものでした 私たちがそこを離れるとき、わざわざおじさんはミニバンから降りて、おばさんとお二人で最後まで「また来て下さいねー」と手を振ってくださいました。その姿が嬉しく・・・
 何が何でも、これから宮古島を訪れるみなさんに、是非この情報をお教えしたく、冒頭に書かせていただきました
 何で「天国の味」なのか?・・・それは、これから書くことにします。

 数回前のブログで、私は「がんばる」というお話しをしましたね。
どんな親も一様に、我が子に対し、さまざまなシチュエーションで、頻繁に「がんばりなさい!」と言うけれど、なかなか、がんばるということは大変なことですよ・・・とお伝えしました。
 でも、そうは言いながらも、「がんばりなさい」と口に出し、子ども達を追いつめるようなことはしないものの、やはり、常々、誰よりも一番、この私が身体全体でお教室の生徒達に向けて「がんばれオーラ」を出している・・・というのが現実です
 そんな罪深い私?だからこそ、私自身が子ども達の「がんばるお手本」になれるようにと、今回の夏休みは、かなりがんばっちゃいました
 全くのプライベートなお話しではありますが、お教室のご卒業生のみなさまへの残暑見舞いを兼ねた近況報告として、敢えてお話しさせてくださいね。

 私が、昨年の10月から、ランニングを始め、今ではかなりしっかりと練習をするランナーになっていることは、すでにお伝えしています そんな私・・・5月に、正式に夫の所属するトライアスロンチームのメンバーになりました
 そして、8日から10日までの3日間、夫とともに宮古島での合宿に参加し、とうとう、トライアスロンの3種目にデビューをしました
 レースへの初参戦は、来年4月の石垣島でのトライアスロンになる予定ですが、それまでは、今までのランニングに加えて、スイムとバイク(トライアスロンでは、自転車や自転車種目のことをバイク、と呼びます。二輪車のバイクではありません)も本格的に練習を積んでいきます

 チームのメカニックにお願いし、私の身体に合ったバイクが出来上がってきたのが7月下旬。明るいローズ色とやまぶき色とのツートンカラー サドル下のフレームには、大きく「madoka manners」と、白抜きで書かれてあり、遠目にもかなり目立ちます
 本来ならば、宮古島までに、一度みっちりとコーチと一緒にバイク練習をして、そして安心出来る状態で宮古島合宿に臨もうと思っていたのですが、結局私は1度も自分のバイクに乗ることなく、宮古に出発
 大きなバイクポーターに入れられて、私よりも一足先に宮古島に到着していた自転車と対面したのは、8日の午前中、宿泊するホテルに到着してからでした。
 その後、運搬のためにバラバラになっていた自転車を出し、コーチに教えてもらいながら組み立てます。慣れた人ならば、組み立てに30分。ところが、私が自分の自転車をくみ上げた時には、1時間が過ぎていました

 その後は、これまた出来上がったばかりのウエットスーツを着て、海へGO
トライアスロンでは、スイムが最初の種目です。浜辺へ打ち寄せる波を避けながら海に入るテクニック、突然に泳ぎ出すのではなく、上手に少しでも先に向かう方法など、コーチからわかりやすく教えてもらいながら、皆で練習しました。
 
 トライアスロンチーム・・・とは言え、数名の30代を除いては、ほとんどのメンバーが40代 今年54歳になる夫が最年長です。
 至れり尽くせりのコーチ陣の指導のもと、至極真面目に練習し、トライアスロンへの姿勢は真剣でも、常に陽気で、生きる姿勢そのものに豊かさと潤いのあるメンバー達の練習は、どんなにきつくても、どこか必ず「ゆとり」があるものです 初めて習う、ちょっと高度なスキルを失敗しては大爆笑・・・

 それにしても、3ヶ月前までは、全くクロールでは泳げなかった私が、ちっとも上手ではないものの、一生懸命、真面目に練習した結果、他のメンバーと同じように、ほぼ同じスイム練習ができるまでになったこと自体が奇跡だと思っています
 これも、おこがましくはありますが「やる気と努力」の成果です。
まともに努力をせず「私は平泳ぎは問題なく泳げるのですが、クロールはねえ、息継ぎもできず、ダメなんですよ」などとへらへらと笑っていたことが、とても恥ずかしく思い出されました

 いよいよ午後はバイク練習です
じつは、夫も去年の事故以来、この宮古島合宿がバイクの再デビューの舞台。私は自分のことでドキドキしながらも、とても夫の様子が気がかりでした
 しかし・・・メンバー達の「完全復帰、おめでとう」の温かい拍手と、熱いエールのおかげで、夫は無事にバイク復帰。昨年、事故前、伊江島で見た夫のバイク姿が蘇りました

 次はいよいよ私の番。でも、ドキドキの思いとは裏腹に、優秀なコーチ達の適切なリードと、バイクに乗れるようになることによって、広がっていく未知の世界への強い思いのおかげで、コツを掴んだ私は、リゾートホテルの広い駐車場で30分ほど練習をすると、何とか「乗って走り、止まれる」ようになりました
 その後は、いよいよ、バイクライドです
私が乗れないようであれば、基本練習を続ける予定だったそうですが、一応は「乗れる」ところまで来たので、他のメンバーと一緒に、近くの来間島まで、コーチに伴走をしてもらいながら、往復10キロのバイクライドをすることになりました
 男子メンバーが先に出発。私も、恐る恐る出発
横からコーチが、ギアの切り替えのタイミング、切り替えの方法など、さまざまな指示を細かく出してくれます。
 海に突き出した来間大橋を渡るときには、左右は真っ青な海 景色を愛でる余裕などは全くありませんでしたが、風を切って走る時、それでも視野の端っこにはきれいな海が見えていました

 来間島の展望台の下に到着した時には、緊張で肩や腕はパンパン 止まっても、まだバイクをこいでいる緊張感から解放されませんでした。
 それでも、先についた夫や、男性のメンバー達の拍手に迎えられ、やっとじわじわと嬉しさがこみ上げてきました
 
 展望台で20分ほど休憩した後、今度は5キロの帰路。
少しは慣れたものの、時速20キロから30キロのスピードに、緊張感は消えません。(本当のトライアスリート達は、時速5,60キロは当然のように出しているそうです

 翌日は、男子チームは100キロライド。まさに、宮古島で開催されるストロングマンのトライアスロンレースと同じルートでのロングライド 女子チームは、ベテランのメカニックと一緒に、往復40キロに挑戦です
 海岸線を行く起伏に富んだルートは、ドライブでは気持ちの良いコースでしょうが、自転車では大変です。坂を下りながら、次の登りへのアプローチを考え、登りだしてからは、ひたすらこぐ・・・こぐ・・・
 照りつける太陽のもと、汗をダラダラと流しながら、コーチのアドバイスを受けてギアチェンジを繰り返し、それでも最後は、自分の力でこぐのです

 私は2度、坂を登り切ることが出来ずに、途中でバイクを降りて押しながら歩きましたが、それでも2時間かけて、他の女子メンバーと一緒に、東平安名崎に辿り着きました
 そこで待っていたのが、「天国からの味-マンゴーかき氷」だったわけです。
 60キロを反対回りでやってくる男子チームを待つ間、私たち女子チームは、「おいしい 生き返る おじさん、これ本当に最高」と口々に褒め讃えながら、天国の味をいただきました
 じつは、「天国の味だあ!」と、このかき氷に命名したのは、30分ほど遅れて別ルートから到着した、男子チームの一人でした。

 バイクを停め、岬の先端の灯台でしばらく休憩をした後、なななんと、私たちは「天国の味」のおかわりをしたのでした
 出発をする時、おじさん、おばさんのお二人は、いつまでもいつまでも私たちを見送り、バイクに手を振ってくださっていました

 宮古島は、トライアスリートに、本当に理解があって、優しい土壌です
 超初心者の私が、もたもたと交差点を曲がる時にも、必ず車を停めて、待ってくださいます。時には、「がんばれ」の声までかかります。
 宮古島のトライアスロンレースは、今年の4月で24回目を迎えたそうです。
同じ離島でも、石垣島は八重山諸島へのターミナルという条件もあって、離島の中でも昔から、それなりの賑わいのある島。
 一方、広さでも人口でも石垣島に勝る宮古島ですが、島を潤す何か特別のものがない・・・そこで、当時はまだまだめずらしかったトライアスロンを誘致し、島をあげてサポートすることに決定 それが、宮古島のトライアスロンです。
 高低差が少なく、起伏にとんだ地形はトライアスロンには好条件 今では、宮古島はすっかり「トライアスロンの島」が定着しました

 東平安名崎からの帰路は、初心者の私は無理をせず、サポートスタッフの後続車にバイクを積んでもらい、車で戻ることにしました
 がんばって、がんばれないことはない・・・かもしれない。そうも思いました。
 「あのね、一日目は10キロ、二日目は東平安名崎を往復して40キロ、トータルで50キロのバイクライドをしたの
 そんなふうに、ちょっと(かなり)自慢気に、ご満悦で話している自分の姿を想像しました 
 優秀なコーチも付いてくれていますし、気力は十分にある・・・体力も十分に残っているように思いました。

 でも ここで初心者の私が無理をしたら??
真っ当な私が、心の中に登場し「勇気ある『負』の決断も必要」と感じました
 時には、がんばるよりも、止めるほうが勇気のいる時があります・・・人には、こういう勇気も必要不可欠なものなのだと、五感で感じた時、でした・・・

 バイクの後ろをゆっくりと走るサポート車から、必死に自転車をこいで上り坂を進むメンバーの後ろ姿を眺めながら、やはり、人が「がんばる姿は尊い」と感じました
 私のお教室で、苦手な問題に取り組む時、子ども達が顔をしかめてペーパーを見つめる姿・・・全意識を集中し、必死に考えている姿・・・年齢やシチュエーションは違っても、バイクをこぐ後ろ姿と、子ども達の一生懸命の姿とは、まさに同じものでした
 東平安名崎への往路、私もああして一生懸命に坂を登っていたのだろうか?もしそうだとしたら、私は少し、子ども達への罪滅ぼしをしたような気分になりました・・・

 私は、この3日間で、自分の体験から、こんなことを実感しました。
単にがんばりたい、がんばらせたい、というのではなく、「気持ち良く」がんばりたい、がんばらせたい、と思うならば、必ず整えなければならない条件があります
 それは・・・
  自分にとっての、良い指導者がいる、ということ
  良い指導者との間に、きちんとした真の信頼関係がある、ということ
  サポートの体制がしっかりと整っていること
  サポートする側に、がんばるものに対する深い愛情があること
です。この中の、どの一つが欠けても、なかなか人は「気持ち良く」がんばれない、がんばらせられない・・・そう思いました。

 そして、もう一つの大事なこと。
  本当の実力を知り、無茶なことはしない。退く勇気も必要、ということ
です。これはスポーツに限ったことではありません

 合計30キロのバイクライド。初めての海でのクロール。まさにスポーツ三昧の3日間。スイム、バイク、ランの練習を通じ、また、それに真摯に取り組む人達を見て、私はたくさんのことを感じ、考え、そして、新しい素晴らしい世界を知ることになりました
 これからも練習を重ね、上達していくに従って、私の前に拓けてくる世界を想像し、ワクワクしています

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