まどか先生の「ママ達のおやつ」

ママの笑顔は、我が子が幸せであるためのママ・マジック。ママが笑顔であるために、この「おやつ」が役立つことを願っています!

土地が育てる人柄?

2007年06月02日 | にこにこ
 先日、私は、新宿のシアターアプルで開演中の「JUMP」という韓国のパフォーマンスを見てきました
 アクロバティックなコメディーパフォーマンス、とでも言いましょうか・・・5月18日の開演開始前から、東急の新型電車では、車内モニターで公演予告を流していたので、それをご覧になった方もおいでになるでしょうね
 今回は、私の中高時代からのお友達のお誕生日祝いとして、この公演にお誘いしたのでした
 この「JUMP」を私が初めてみたのは、昨年の6月、韓国好きの友人と一緒に、ソウルに行った時のことです
 ソウル通の彼女は、すでに「ナンタ」「トケビ」と、ソウルに行くたびに話題の公演を見ていて、いち早く「JUMP」の評判を聞きつけた彼女は、日本からチケットを予約 「ええー ソウルでお芝居を見に行くの?」などとビビッている私を、「絶対にはずさないって」と連れていってくれたのでした。
 そして、ほとんど日本人のいない劇場で、私は公演中、友人と二人で床をならし、手が痛くなるほど拍手し、ヒュ~ヒュ~と大声で囃し立て、すっかり「はまって」しまったのでした

 12月に主人と一緒にソウルに行った時には、いの一番に主人を誘い「JUMP」へ
 初めてみた時からわずか半年で、劇場には多くの日本人(団体客のようでしたが)が詰めかけ、パンフレットも日本語が用意されていました。劇場も間借り公演ではなく、町の中心部に「JUMP」専用劇場が誕生し、そこでは日本人留学生のアルバイトまでいて、すっかり日本人が行きやすいものになっていました
 ちょうどその頃、日本公演のためのプロモーターとの交渉が進んでいた、ということで、今回の初の日本公演になったわけです
 ほとんど「言葉」の出てこないパフォーマンスでは、ストーリーを追う必要もなく、ただただ、すごい!わー!かっこいい!のような形容詞だけで、ノリノリになれるパフォーマンスなんです

 その公演で・・・ 私は今日、あらためて感じたことがありました。
 韓国で見た2回の公演と、今日の公演との違い・・・いやいやまったく、日本人は、非常にお行儀が良い、ですね ヒューヒュー!のような声もなければ、もちろん、口笛ピュ~ウ、みたいに囃し立てることもありません
 日本では、野球の試合などでも、あまり口笛で声援を送ったりするようなことがありませんが、欧米ではよく、指を使ったような口笛でビューピュ~ウ!みたいな音を出します 何かポーズを決めた時、好プレーがあった時・・・そうですね、それが歌舞伎であれば、花形役者が見事に見得を切った時、慣れた観客がタイミング良く、「成田屋っ」とか「よっ!音羽屋」などと声をかけますよね。ああいうタイミングで、韓国でも、ヒュ~ヒュ~とか、口笛とか、大きな拍手とかで声援を送っていました
 でも、昨日はパチパチパチ・・・という拍手のみ 頻繁に笑いのツボにはまる私の友人Tは、公演中ずっと手を叩き、涙を流して笑い、声を出して声援を送っていました 私もそのタイプですから、言ってみれば、私とTの二人が、目立ってノリノリで、手拍子をする・・・状態でした

 これで3回目だった「JUMP」ファンの私は、勝手にJUMP後援会のメンバーのように(そういうものがあるのかどうかは知りませんが)、観客の反応が気にかかりました
「あれ?みんなどうしたの?そんなに静かに、冷静に、どうして見ているの?おもしろくないのかな?何だかつまらない、なんて思ってるのかしら?いやー、そうだとしたら、どこが日本人に受けないのだろう?」なんて・・・

 でも、終わった時に気づいたのです。フィナーレが終わり、ステージが暗くなっても、観客はいつまでもいつまでも拍手。声を出したりはしないのですが、行儀よく静かにする拍手は鳴りやみませんでした
 ヒュ~ヒュ~という声もないし、口笛もない。一人一人がポーズを決めても、あまり拍手もしなかったけれど、本当はしっかりと楽しみ、スゴイぞ!なんて思っていたんでしょうね

 韓国好きの友人は良く言います。
「私、よく思うんだけど、大阪の人と、韓国の人って、何だか似てるところあるよね。すっごく賑やかだし、声も大きいし、派手好みだし・・・大阪が朝鮮半島に近いからって理由はないだろうけど、もしかしたらやっぱり、民族的にも、文化的に共通点多いと思うのよね
 むー、そんなふうに言われ、あらためていろいろなシチュエーションを考えてみると、確かにそうかもしれませんね。少なくとも、先日の様子からもまさに言えることですが、公演中、静かにお行儀よくしている関東の方々よりも、大阪のおばちゃん達のほうが、もっともっとノリノリになるだろうし、賑やかだし、よくしゃべるし・・・

 以前、私は大阪の子ども達のことをブログに書いたことがありますが、まさに、土地柄の違いは子どもを取り巻く環境の違いであって、まわりの影響を大きく受けて育つ子ども達の雰囲気が違ってくるのは当然でしょうね

 今では、関東のこのあたりでは登下校の小学生達に「いってらっしゃい」と声をかけてくださるご近所の方々の姿は、滅多に見ることはありません。
 もちろん、今でも昔ながらの下町のほうでは、そういう人間関係も息づいているのでしょうが、特に新興住宅地やマンション暮らしでは、子ども達は家族以外の他人、ご近所さんから挨拶を受けることは稀ですね
 しかし、未だに大阪では、子どもが登校時に信号待ちをしていたら、「あんた、これから学校か?ご苦労さんやな、今日もしっかり勉強しーや」などと見知らぬおばさんやおじさんが声をかける・・・あるんですよね、吉本や漫才の世界以外です
 大阪では、たまたまバス停やタクシー乗り場並ぶ列の前後になった人達が、その日の自分の行動や、テレビで見たニュースの感想などを語り合う、という姿もよく見られる光景です
 タクシーの運転手さんも、よくお話しをされますよ。まあ、そんなふうに、フレンドリーに見知らぬ人と、その場限りの話しをするのはイヤだ、という方の場合には、こういう馴れ馴れしさは、かえって迷惑なのかもしれませんが・・・

 公演の後、遅いお昼を食べにデパートの中国料理店に入った友人Tと私 じつに、大阪のおばさんのノリで、注文をする時にも、いろいろお店の方とよくお話しをしました
 中途半端な時間で、客の少ない店内では、あまり他のお客様への気遣いをする必要もなく、私達は時々大阪人らしい?!大爆笑をし、長居をさせていただきました。
 そんな私達に、お店の方は何度も熱いお茶を注ぎにきてくださりながら、言葉巧みにグリーンのフレッシュライチを勧めてくださいました 気分よくお話しした私達は、「うまいことやられた」という感じで、そのライチを注文することになりました。

 私達の注文を聞き、厨房のほうに戻っていかれるマネージャーの後ろ姿を見送りながら、Tと私は・・・
  「ははは、ほんま、やられたって感じやねえ あのマネージャーさん、さすがに商売上手やねえ お客見て、上手にポイントを心得て勧めはったねえ そらマネージャーになりはるだけのことはある あのおばさん、短時間話している間に、私達の気性や何やをしっかり見抜き、ピンポイントで責めてきはったねえ まあ、私らも気持ちよく、コロッと承諾して注文する気にさせられたね。やられたーやわ、はっはっは

 確かに、その朝に届いたばかりと言う冷凍ものではないフレッシュなグリーンライチはおいしかったですよ 
 心底マネージャーが勧め上手で、「その朝に届いた貴重品」ではなかったとしても・・・その方の話術によって、私達は大変満足してそのライチをいただいたでしょう

 さあ、あなたはどちらのご出身ですか?
 あなたが生まれ育った土地と、今あなたが暮らしている土地では、さまざまな雰囲気が違いますか?
 帰省した時に目にする子ども達と、あなたのお子さまとの間に、何か違いを感じますか?

 もちろん、土地柄を越えた「その人そのものを感じさせる人柄」もありますね。そう、ライチを上手に勧められたお店のマネージャーのように。

 それにしても。食生活、言葉を含めた普段の生活は、まさに「文化」そのもの 本当に楽しいですね

むかしのブログ「大阪弁のおもしろ話」
コメント
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