FLOWER’S PHOTO&POEM 【季節の花の写真館】

 季節の花の表情を取り上げ、その花の持つ個性!を表現できたらとおもいます。
 短詩を添えて花のつぶやきもお届けします。

ハナモモ - 不思議のちから

2007-03-31 15:13:57 | 季節の花の写真館
                                    <ハナモモ(花桃) バラ(薔薇)科 2007.3.23撮影>


        いのち育む春に咲く
        古代の匂い いまに秘め
        ももいろの 霊の力ぞ
        不思議のちから おさな子の
        すべての頭上に来て留(と)まれ

スィートアリッサム - 歩きだそう

2007-03-30 17:17:13 | 季節の花の写真館
                               <スィートアリッサム  アブラナ(油菜)科  2007.3.23撮影>
                                            〔原産地:地中海沿岸〕


        春から初夏 花壇を飾るわたしたち
        一つ一つは小さいけれど
        たくさん たくさん集まって
        優美な姿 見せましょう

        公園を歩くカップル ベンチの熟年
        明るい笑顔 碧い空 輝くひとみ 星月夜
        夜が来て 朝を迎える
        晴れた日ばかり ではないけれど
        また歩きだそう どこまでも

ダイコンの花 - 賢者を語れ

2007-03-28 11:21:18 | 季節の花の写真館
                                <ダイコン(大根)  アブラナ(油菜)科  2007.3.22撮影>
                                〔原産地:コーカサス南部~パレスチナ  別名:スズシロ〕

        力強く生長し
        もの静かにそっと咲く
        だいこんの花のように
        無垢な姿でひとをなぐさめ
        恵みを与える 賢者を語れ

スノーフレーク - 汚れなきこころ

2007-03-27 11:50:12 | 季節の花の写真館
                                <スノーフレーク ヒガンバナ(彼岸花)科 2007.3.18撮影>
                                   〔原産地:オーストリア・ハンガリー・欧州南部~東部〕
                                   〔和名:オオマツユキソウ(大待雪草)
                                             別名:スズランスイセン(鈴蘭水仙)〕

        たとえは小雪 みどりの斑文美しく
        ヨーロッパから こんにちは
        汚れなきこころ いついつまでも
        日向に育ち 日陰に憩ふ
        すべてのひとへの贈りもの
        倖せの風 さわやかに

シナレンギョウ - 支那連翹

2007-03-26 22:19:49 | 季節の花の写真館
                                         <シナレンギョウ(支那連翹)
                                             モクセイ(木犀)科  2007.3.18撮影>
                                                    〔原産地:中国〕

        “連翹”
        中国ではトモエソウ(巴草)・オトギリソウ(弟切草)
        れんぎょうの中国名は「黄寿丹」
        どこで取り違えたのか むかしのひとは
        よくあるはなし みんな みんな黄色の花弁
        時空を越えて 歴史の流れ幾千年

オオシマザクラ - 花の風~

2007-03-24 10:59:04 | 季節の花の写真館
                              <オオシマザクラ(大島桜) バラ(薔薇)科 2007.3.18撮影>



        花の風山峰たかくわたるかな
                               飯田蛇笏



                   飯田蛇笏(いいだ だこつ) 1885-1962
                      俳人  本名:飯田武治(いいだ たけじ)
                      山梨県八代郡五成村(現笛吹市)生れ
                      1905年(M38) 早稲田大学英文科入学(後中退、帰郷)
                      早稲田吟社の句会に参加。高浜虚子主宰の「ほとゝぎす」にも投句。
                      1914年(T3) 愛知県家武町(現西尾市)で発刊された俳誌「キラゝ」
                            の選者を担当。
                      1917年(T6) 同誌の主宰者となり、誌名を「雲母(うんも)」に改める。
                      1925年(T14) 発行所を甲府市に移す。
                      1932年(S7) 処女句集「山廬集」を出版。
                        (参照:フリー百科事典Wikipedia)

ミツマタ - はなやぎ咲ける

2007-03-22 11:28:30 | 季節の花の写真館
                          <ミツマタ(三椏・三又) ジンチョウゲ(沈丁花)科 2007.3.10撮影>


      「三椏のはなやぎ咲けるうらゝかな」
                                 芝 不器男


                 芝 不器男(しば ふきお) 1903-1930
                    俳人 本名:太宰不器男(結婚後)
                    愛媛県北宇和郡明治村(現松野町)生れ
                    不器男の名は、論語の「子曰、君子不器」から命名された。
                    1923年(T12)東京帝国大学農学部入学
                         この年、地元愛媛にて長谷川零余子主宰の「枯野」
                         句会に出席し句作を始める。
                    1925年(T14)東北帝国大学工学部へ入学
                         この年、吉岡禅寺洞主宰の「天の川」に投句を始め、
                         頭角を現す。
                    1926年(T15)「ホトトギス」へも投句を始め、高浜虚子により
                         称揚される。
                    1929年(S4)病を得、翌年2月逝去。享年26歳。

クロッカス - 乳房直立す

2007-03-16 14:15:02 | 季節の花の写真館
                                     <クロッカス  アヤメ(文目)科  2007.3.10撮影>
                                               〔原産地:ヨーロッパ南部〕


        クロッカス吾子への乳房直立す
                                大槻千佐(※)


                  (※)経歴は分かりませんが句集が出ています。
                     句集「初心帖」(鶴叢書第168編 1983年)  

そら豆の花 - あこがれは海に

2007-03-15 11:48:28 | 季節の花の写真館
                                  <ソラマメ(空豆・蚕豆) マメ(豆)科 2007.3.10撮影>
                                    〔原産地:西南アジア~北アフリカ  花言葉:憧れ〕


        あこがれは潮風に乗って大海原を吹き渡る
        憧れはときにひとの心を高揚し
        また ときにひとの心を落ち込ませる
        人びとはつきせぬ夢を持って生き
        人びとは打ち寄せる波の彼方へ
        あこがれを抱いて旅立つ

ハナダイコン - 出発の朝

2007-03-06 15:17:14 | 季節の花の写真館
                                           <ハナダイコン(花大根)  野草
                                              アブラナ(油菜)科 2007.2.28撮影>
                                                    〔原産地:中国〕

        貴きいろよ 春讃え
        その淡く華やげる 聖(きよ)らかなこころ
        過ぎしとき 想いは胸にせまる
        青春の出発(たびだち)の朝
        天上よりひかり射し 一筋の森をゆく