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SOK 「ひなちゃん負けるな」

2018-06-08 21:37:23 | 日記
1-2 赤粧ひな 
「ひなちゃん負けるな」




謎でしょ??
謎なのよ。
あの子の正体も、連れてる生き物も、全てが謎なんだけど、気が付いたらテーブル囲んで一緒に食事してたのよ。
あの子の存在も謎だったけど、私の行動も いま考えたらすごく謎。

なんで警戒しなかったんだろう?
ただ、あの子が 私の作ったカボチャのグラタンを すうっごく美味しそうに食べてくれるから、私も嬉しくなっちゃったのよね~。
カモちゃん用には何をあげようかと思ったんだけど、丸ければなんでも喜ぶって言うんでポテトサラダを丸くして出したら、魅入られてしばらく眺めてたわ。
揺勢に食べさせたところで、そんなリアクションは期待できないし。
単純に嬉しかったな。


なんかあの子、私が聞いた話では、宇宙を旅してる途中で、地球の電波を拾ったんだって。
その電波も・・・どういうものかよく分からないんだけど。思い返すと、なぜか二昔前にやってた日本のドラマには妙に詳しかったような。
夕日に向かって走るとか言ってたけど・・・そういうの今どきないじゃん?
本人は最新の電波拾ったつもりでいるけどね。
だから服装が60年代?70年代っぽくて古いのかしら。

地球に降り立った時に、カモノハシのカモちゃんと知り合って、それ以来ふたりで行動してるとかなんとか・・・
まぁ、一言で表現するなら あの子は完全に〝不思議ちゃん〟よね。
だけど、ただの〝不思議ちゃん〟では くくれないことが後からどんどん起こって。

ビックリしたのが、名乗ってもいないのに、ふいに私のことを「ひなちゃん」って言ったのよ!
その言葉で私 勘違いして、カッと血が上っちゃって。
そのときはお酒も入ってたから、感情が出やすくなってたのね。
あ、お酒なら・・・この通り今も飲んでるけど。


でね、
「あなた、もしかして、揺勢の浮気相手なんじゃないの!?」
って、あの子を怒鳴りつけちゃったの。
だって、初対面でいきなり人の家に入ってきて、こっちの名前 知ってるなんて おかしいじゃない?
あの頃は特に、私も疑心暗鬼になってたし。
奇抜な服と動物で私の気持ちをそらして、本当は何か目的があって侵入してきたんじゃないかって疑ったのよ。
そしたらなんて言ったと思う?
冷蔵庫に貼られてる写真を指差して、あの人たちが さっきから「ひなちゃん」て呼んでるっていうのよ。


これには流石に言葉 失っちゃって。
ていうのも、あの子の口から「ひなちゃん頑張れ」「ひなちゃん負けるな」って言葉が出るんだけど、それ本当にうちの両親の口癖だったから。
両親ていうのは、血の繋がった実の両親のほうね。
冷蔵庫に貼ってあったのは、小学校の運動会で、私が父と母に挟まれてお弁当食べてる家族写真。
二人の応援に後押しされて、その写真撮った後、かけっこで1番になったんだ・・・。



・・・あ、ごめん。なんか静かになっちゃった。
さっきも話した通り、両親には先立たれたけど、養子縁組で出会った家族は素晴らしい人たちで。
私の興味あることには進んで協力してくれたし、なんの不自由もなく育てられたから、自分の身の上を呪うような要素ってないのよ。
ホント、恵まれてたと思う。
ただ、実の親からは「負けるな」だったのに、新しい両親からは「無理しちゃダメだよ」って言われるから、全く逆のこと言われて 正直 戸惑いはあったけどね。
だから「負けるな」って響きがすごく懐かしかったなぁ・・・


ジャンル:
小説
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