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SOK 「そんな時代はもう終わったし、自分で終わらせられるんだって言いたいの」

2018-07-13 22:02:45 | 日記
4-3 黒武ころも 
「そんな時代はもう終わったし、自分で終わらせられるんだって言いたいの」



そのタイミングね。
あの子がホウキに乗って、ガラスに体当たりしてきたの。

ガラスがあると思ってなかったのかしらね。
すごい勢いでぶつかって、漫画みたいにツツツーって下に落ちていったわ。


ほどなくして、下から階段を駆け上がってきて、
「ねぇねぇ、バカって何が!!?誰がバカ!??」
って言いながら入ってきた。体のあちこち さすりながらね。
すんごいテンション高くて驚いたわよ。
子どもがそのまま大きくなったような、そんなタイプよね、あの子。
二足歩行のカモノハシ連れてたっていうのも衝撃的だった。
ひなさんは慣れてるのかしらね。すごく冷静に「お客様よ、ご挨拶して」って。
まるでお母さんかお姉さんみたいに。
ガラスにぶつかって落ちたこととか、誰もツッコミ入れないの。
日常茶飯事なんでしょうね。


「こんちゃー!」ってすごい適当に挨拶されて、あたしの横をほぼ素通り。
もう 今すぐ 自分の話を ひなさんに話したくて話したくてしょうがない!っていう感じね。

そのとき、あの子が手に握ってたのが、揺勢君のTシャツだったの。
「これ、ひなちゃんが封印してたロンTでしょ!!」
って広げて見せたの。
そういえば、揺勢君がTシャツの話をしてたっていうの思い出してね。
番組のプロデューサーが酔っ払ってて介抱してあげたら、香水のにおいがキツくてうつっちゃって。
その上、においが 洗っても洗っても落ちなくて、挙句に彼女がキレちゃったって話。
しょうがないからTシャツ丸めて袋に詰めて口をしっかり閉めたけど、それでも彼女の怒りが静まらなくて、捨てたふりだけして隠したんだって。
Tシャツのデザインが気に入ってたから、捨てるのは惜しかったらしいのよ。
その曰く付きのブツをあの子が、どこかから発掘してきたのね。


揺勢君いわく、仕事をとってくるための飲み会で 香水の匂い付けられるわ、
彼女から お気に入りのTシャツを捨てろって言われるわで散々だったって。
やっとでテレビに出られるようになって、てっきり彼女は喜んでくれるものだと思ってたんで、大喧嘩になっちゃったって。
そこからは、もっと認めてもらえるように意地になって仕事入れたのに、
例の香水Tシャツのせいで仕事なのに浮気を疑われて、
「違う」っていってるのに疑われて、また仕事なのに疑われて
を繰り返してるうちに・・・結局 浮気するようになっちゃったとか。
まぁ~・・・やましいことは何もないのにしつこく疑われると 逆に浮気したくなっちゃうって気持ちは、わからないでもないわね。



あの子がTシャツを広げた瞬間に、その染み付いちゃった香水の香りがファって漂ってきて、それであたしも思い出したのよ。
ほら、においって脳の中で記憶を司ってる中枢とつながってるとかなんとか言うじゃない?
あたしが出演したテレビ番組にもいたのよ!そういう人が!

思わず「あ!!」っていう顔しちゃった。
そしたら、あの子があたしに聞いてきたの。

「お姉さんはそういえば誰?」って。
ひなさんが、すごく言いにくそうに
「揺勢の・・・その・・・あの・・・」
ってモゴモゴしてるうちに、
「揺勢の浮気相手だね!」
ってズバリあの子が口にしたの。でも続けてこう言ったのよ。
「でもお姉さん、このロンTの人じゃないね。匂いが違うもん」って。
香水なんてその日の気分によって使い分ける人もいるでしょ。
あたしは ここ数年シャネルしかつけてないし、そのTシャツの匂いはシャネルじゃなかった。
だから「確かにこれについてる香水の香りと、私が今つけてる香りは別物ね」って言ってあげたら、
「付けてる香りじゃなくて、人間のニオイが違う」
って言うのよ。
気がついたら、カモちゃんが Tシャツとあたしを交互に嗅ぎ比べて、首を横に振ってた。
めちゃくちゃ鼻がいいらしくて、香水に混ざり合ってる体臭まで嗅ぎ分けるらしいのよ。
それもすごいんだけど、カモちゃんの言いたいことがあの子にはわかるのね。

で、何度も嗅ぎ比べて「やっぱり違う」って結論が出ましたと。



別に爆弾投下したいわけじゃないけど、あたしの知ってる情報は伝えておきたかった。だから
「彼女がいる若い男の子を狙って、わざと香水のにおい付けるタチの悪い女がテレビ局にいるけど、そいつの仕業だったりして?」
って一応 伝えた。
ひなさん青くなってたわね。
「なんでわざわざそんなことするの?」って。

色んな人がいるからね。いちいちビックリしてられないわ。でも本当にいるのよ。
ひなさんもテレビ局に出入りしてたことあるし、てっきり知ってるかと思ってた。
だいたいさ、酔っ払いをちょっと助け起こしたくらいで、落ちなくなるほどの強烈なニオイなんて付かないでしょ、普通。
揺勢君に同棲してる彼女がいるのわかってて、揺勢君本人が気づいてない隙にシュッとかけたんじゃない?
あ~怖い、怖い。
だとしたら、完全にその香水女の術中にハマった上での喧嘩だよね。
空回りの最初の原因作ったのはその人だから。
あたしの知り合いのカップルで、同じ手口で破局しちゃった人たち知ってるし。

・・・って話したら、ひなさん、またソファに突っ伏しちゃった。




そしたらあの子に
「お姉さん、ひなちゃんを困らせに来たの?」
って聞かれたの。
そうよね。
この状況作って帰るだけじゃ あんまりだし、あたしも別にひなさんを泣かせたくて わざわざ来たんじゃないし。

こういうときは包み隠さずに思った通りを話すのが一番だから、
「あたしは、ひなさんに会いたかったから来たのよ」
って、素直にそう話したわ。

ひなさんに実際に会って話したら、それまで あたしが想像してたイメージと随分違うから、正直にそれも伝えたの。
揺勢君から聞いた話では、彼の仕事に理解を示してくれなくて 疑り深くて 強情な女性ってことになってたから。
そういう女性像が あたしの頭の中でも膨らんでたのよね。

揺勢君 もしかして、あたしの同情誘うために話をだいぶ盛ってたんじゃないかしら。
そうでないなら、彼が恋人のことを一つの方向からしか見てないことになるわね。
実際に会ってみたら、全然 話せる人なんだもの。ひなさん。



ただね、どうしても引っかかってたことがあって。
あたしは続けてきた仕事を自分の決めたタイミングじゃなくて、他人の都合で辞める人が理解できないの。
それで本当に自分のこと守っていけるのかと疑問に思うタイプ。
自分がやりたいことをやれて、自分の生活がきちんと守れて、それで初めて 男と楽しく生きていけるわけじゃない?
なんで突然 仕事辞めちゃったの?って聞きたかったの。
揺勢君のバラエティーの仕事なんて、まだまだ安定してるとはいえないし。
今の彼だけを当てにするには、あまりにも心もとないでしょ。



そしたら、ひなさんから「彼とコミュニケーションをとる時間がほしかった」っていう・・・これまた あたしからすると斜め上の回答が出てね。
面白い人たちだな~って。


だからね、あたしの口から言うのもなんだけど、言ったのよ。

・・・あのね。あたしも揺勢君から聞いた話しか知らないけども・・・。
彼はスカウトされて業界に入って、右も左も分からない状態でスタジオ入りして、ガッチガチに緊張していたときに ひなさんに出会ったんでしょって。
ひなさん自身も覚えているか分からないけど、別人みたいにかっこよくしてもらったって嬉しそうに言ってたわ。
そのときの印象が強烈に残ってるのよ、揺勢君には。
ひなさんの働いている姿を誇りに思ってるし、自分にカッコよくなる魔法をかけてくれた女神だったのよ。
俺の彼女すごいでしょ?みんな見て見て!って感じ?
だから、なんの相談もなく勝手に仕事を辞められたことが、どうしても許せなかったんじゃないかしら。

それって、わかり合うのに何時間も必要なこと?
まして、ひなさんが仕事辞める必要なんてあったの?
・・・ていうか、なんで そもそも あたしがそんな話してんの?ここで。
あなたたち、やっぱり わけわかんないよ



って話したのよ。

まるで〝宇宙の真理を発見した人〟みたいな、そんな顔になってたわね、ひなさん。





揺勢君とひなさんの喧嘩の原因になったTシャツだけどね。襟もよれてるし、よく見ると内側だけ日焼けしてるの。
これ、どういうことかわかる?
揺勢君は 相当気に入ってたから、多少よれても着続けてたんだと思うの。
そこまで気に入って使い続けてくれる人がいるんだから、デザイナー冥利に尽きるわよね。
そのTシャツは あたしがデザインしたものではなかったけど、嬉しくなっちゃった。
内側の日焼けについては、ひなさんに直接 確認したわ。
黒地って濃くて日焼けが目立つ色だから、表側が焼けないように、洗濯のたびに毎回毎回 必ず裏向けて干してたんだって。
しかも 揺勢君は生乾きの匂いが嫌いだから、陰干しはせずにしっかり日光に当ててほしいと言われて、
ひなさんは それを言われたまんま実行。
・・・面倒なことさせるでしょ?
乾燥機でいいのにって あたしなら思うけど。


まぁ、色々 詰まった品なのよね、そのTシャツは。
2人にしてみれば曰く付きのブツかもしれないけど、外から見れば案外ほほえましいよね。
だから、思い出として残しておくのもアリじゃない?って提案したの。
命削って服を作る人間にしてみたら、こんなに色々なものが詰まった服を捨てるなんて もったいないって。




そこであの子がね、膝をついてあたしの顔を覗き込むように
「お姉さんは服を作る人なの?」
って聞いてきたわ。
キラキラと目を輝かせて。

そうなの。
そこで初めて ゆうかと かなでちゃんの衣装を作れる人間を探してるって教えてもらったのよ。
ひなさんからは
「黒武さんみたいな著名人に、そんなことを軽々しく頼んじゃダメなのよ」
って注意されてたんだけど、
ちょうど あたしもそのとき、新しい出会いを求めてた時期だったから、二つ返事でOKしちゃった。
うちのブランドのイメージって良くも悪くもすでに確立しちゃってるでしょ。
これを創造的に打ち壊すアイデアが欲しくてね。
ゆうかの写真見せてもらったときにピンときた!
「この子に是非とも会いたい!」って。



あの子ったら はりきっちゃって!
「チームSOK結成だ!」とかいって、そこからはトントン拍子。
SOKってなんの略なのか、あたしも正直わかってないんだけど。
ま、それは置いとくとして。
仕事の合間に2人の衣装のデザイン描いて、アイデアが湧き出て止まらないから寝ない日もあったわ。
でも それが楽しくて。
まったく苦にならなかった!
ひなさんや としみさんともマメに連絡とって、アイデアを出し合いながら全体のスタイリングを固めてったわ。




そうやって共同で作業してるとね、ひなさんの方も あたしに関心を持ってくれて、揺勢君のこと関係なしに普通に会話できるようになってった。

あの子が横から茶々入れてくるから判明したことも多いけど、
ひなさんの今の生活、びっくりよ。
としみさんとのプロジェクトに専念したいから、しばらく自分の家を揺勢君に好きに使わせて、
自分はここで 寝袋で過ごしてるって聞いたときは 笑っちゃった。
ヒラッとしたフェミニンなスカートの似合う、あの ひなさんがよ?
そんなイメージ全くないじゃない?寝袋なんて。

揺勢君には しばらく一人になって頭を冷やせってことなのか、
それとも彼に完全に愛想尽かしたかどうか、そのへんはわからないけど。
まさか実家ごと離脱するなんてね。〝男捨離〟ってレベル越えてる。
ふっきれたときの女の行動力って ものすごいわ。
やっぱり会いに来てよかったって思った。

よくよく考えてみれば、あたしたちは間に共通の男がいるっていう すごく変な関係ではあるんだけど。
男がいようがなんだろうが、一人でも多くの女性が 自分を軸にして幸せに生きるようになってくれたら、あたしはそれでいいんだ。
いままでだって、常にそういうつもりで服作ってきたし。
服に限った話じゃなくて、あたしは世の中にそういうことを伝えていきたいだけだから。
女に生まれたからって振り回されて泣き寝入りする。
そんな時代はもう終わったし、自分で終わらせられるんだって言いたいのよ。







は?
アドバイス?
どうしたの?急に。ゆうかも恋愛で何か悩んでるの?
もちろん、どんな女性の相談でも、あたしにできることなら力になるわよ。

ああ、女優として悩んでるってことね?
あたしは女優ではないから、その道ならではのアドバイスなんてできないけど。
そういうことではないの?

ああ~・・・。
あたしがもし ゆうかだったら、これから どういう戦略で女優として生きていくかっていうこと?
なるほど そういう話ね。
あなたは 意思がしっかりしてるし、小柄ではあるけど、生まれながらにしてバービーちゃんみたいに整った容姿を持ってる、
大きく飛躍するチャンスは十分あるんじゃない?


・・・あたしの中で美人の定義があってね。それは、〝顔だけで素敵な日常を連想させる人〟。
そういう人を、あたしは美人だと思ってるの。ゆうかは まさにそれよね。
こんな美しい人には、悩みや心の傷なんてあってほしくないし、食べても食べても太らなくて、きっとオシャレな部屋に住んでいて、仕事も恋も充実していて、
そんで、これといって努力もしてないけど世の中を上手く渡っててほしい。。。
あと、ついでに トイレは行かないみたいな !!?
そんな人間いるわけねーだろ!

だけど 大衆は、そういう人が現実にいるって信じたいのよ。
そういうイメージを抱かせられるから、CMやポスターで見かけると、その人と同じ化粧品が欲しくなるし、同じアクセサリーを身につけてみたいわけよね。
ゆうかの場合はミュージカル女優だから、イメージを掻き立てる容姿だけじゃなくて、丈夫な体と強い喉を持ってるのも すっごく有利だと思う。



そこまで恵まれてるし、努力もしてるのに・・・ってところで悩んでるのね?

ふむ。
ちなみにだけど、いま現在、ゆうかがステージに立つときって、固定のファンはどれくらい来てくれるの?
そう・・・。
そうね、今日もご家族は見に来てくれてたけどね。
やっぱり原因があるから結果がある。それは確かなんじゃない?


今のあなたに必要なものを教えてくれる人は、あたしじゃなくて、あなたが欲しいものをすでに手に入れている人じゃないかな。
あたしは服とか経営についてのことは答えられるけど、歌とか舞台は専門ではないし、適任ならもっと他にいるわ。
あなたが欲しいものを持ってる人から見れば、今のあなたに何が足りないのか、即 見抜いてくれると思うけど。
そんな人に会えるなら会いたい?

・・・そう?決まりね。
じゃあ、中入りましょう。





おーい!!ひなさーん!としみさーん!
ゆうかがね、舞台女優として五十嵐乱さんにアドバイスをもらいたいらしいの。どうにか彼に会わせてあげられないかしら!?

おととと!何?何よ?ゆうか。
いきなり引っ張らないでよ。
五十嵐さんはダメ?
・・・ダメって何が?

歌も演技もやってるし、お茶の間にもファンが沢山いるし。
しかも現役の抱かれたい男ナンバーワンよ?
こういうツテがあるってだけでもラッキーじゃない。
日本で活躍していくんだったら、五十嵐さん以上にためになる話聞ける相手はいないわよ、きっと。
・・・何かあるの?




あ!!ごめーん、ひなさん、としみさん!こっちから声かけといて!
ゆうか、あたしに なんか話があるみたいだから、また後でね!!
ごめん、ごめん!!





・・・で?ゆうかさん。
何が違うの?
その理由を聞かせてちょうだい。


・・・五十嵐さんは?
・・・ちょっと違う?
・・・何が違うの?
男も女も関係ないわよ?やってることは同じなんだから。
・・・じゃあ何?


はぁ~。なんっか 煮え切らないわね!
五十嵐さんの名前が出てくると思わなかった??
何言ってるの?
ひなさんと としみさんが、わざわざ新しく部屋を借りたのも、五十嵐さんの写真集を作るためなのよ?
今日だって、表に大きなお花が来てたじゃない?五十嵐さんから。
見てないの?


・・・はあ~・・・。
ちょっと・・・もう一本吸わせて。





ゆうかちゃん・・・
自分にしか関心がないのは別に構わないけどね、
現状に問題があると自分で思うなら、自分がまず変わっていくのが先。
アドバイスを人に求めるなら、まずは言われた通りにするものよ?
それができないって言うなら、目的地へのショートカットを聞いて楽しようとしてただけ。





・・・で、困ると そうやって泣くのね。。。
ああ、もう。
・・・はい。
新作のハンドタオルね、それ。
返してくれなくていいわ。

その代わり、そのタオル見るたびに思い出して。
たった一度でも人前で泣くとね、
「ゆうかさんて そういう人なんだ」
って思われるのよ?
あなたにとって有益な情報ですら、もうそれ以上入ってこなくなっちゃうの。

女優でしょ?あなた。
本当に泣くべき時はいつ?
わかってるでしょうに。




ぶっちゃけ むかついてる?
あたし結構ストレートに言っちゃうタイプだからね。
うちの従業員も随分と泣かせてきたから、別に泣かれても なんとも思わない。




ゆうかね・・・
劇団の仲間に意地悪されたって前に言ってたけど、それって相手だけに原因があるのかしら?

・・・ピンとこない?
実際あたしは劇団の中でのあなたを見たわけではないけど、追い出したくなるような気持ちに あなたがさせてた確率だってあるのよ?
あなたは みんなのために頑張ったつもりかもしれない。
だけど、向こうには向こうの気持ちがあって、本当はあなたにやってほしかった、本当は改めて欲しかった、だけど伝わらなかった。
そういうことが あるかもしれないのよ?
そこの確認をし合いながら進めていくのが難しいところでもあって、面白いところでもあるわけ。

数々の劇団を転々として、次へ次へって渡ってきた時に、辞める劇団の代表者に
「お世話になりました」の一言でも言って、ちゃんと頭を下げてきたかしら?


・・・喧嘩別れしたの?
そうね。おそらく そうでしょうね。

組織を運営していくのってね、自分の下にいる人たちのネガティブな部分とか、全部ひっくるめて引き受けるってことなのよ?
かつて あなたを受け入れてくれた人たちはね、なんらかの形で絶対にあなたを守ってくれてたはずなの。
あなたが気づいてないだけでね・・・。







・・・あ~あ。
せっかく楽しくやってきたのに、結局 ここでも嫌なおばちゃんの役回りになっちゃってるじゃない、あたし。
経営やってるとね、話が合うのは 経営者ばっかになってくんだ。だから気付けば仲間は おじさんだらけ。
しかも契約終了と同時に縁が切れていくパターンもすごく多い。
今でも繋がってる経営者仲間は、若手の育成が楽し過ぎて この頃 遊んでくれないし。
女性の経営者も増えてはいるけど、まだまだ軌道に乗せるために精一杯な子か、もしくはとっくに海外移住しちゃってる子ばっかりだから、気兼ねなく遊びに誘える状態じゃないし。
トップに立つって孤独なのよ?結構。
おじさんたちからは学べること いっぱいあるけど、女性のために服作ってる身としては、女性の生の声が聞ける場所がほしくてね。
だから、仕事と全く関係ないイベントに、二つ返事でOKしたんだ。




今回はさ、儲けを出すのが目的じゃないから、趣味としてイベントをみんなで楽しんだでしょ。
あたしにしても、ひなさんにしても、かなでちゃんにしても、イベントのために支払うお金は全て同じ金額にしたじゃない?
収入もバラバラなのに、あえて同じ金額にしたから、正直みんな しんどかったと思うの。
特に かなでちゃんなんて まだ学生だし。
だから、不公平にならないように、あたしも無一文に戻った気持ちで広告取りに行ったんだ。
楽しかったわよ、案外。
ほら!パンフレットの後ろのほう見て!?
ここのページ、全部あたしが取ってきたのよ?ここの裏通りのお店は、だいたいあたしが取ったわね。


そう。
これは、あたしが やりたくてやったことだから、みんなにも同じことしろなんて もちろん言わないわ。
ゆうかだって、ちゃんと決められた金額を支払ったわけだし、誰に咎められるわけでもない。
そもそも あなたのことを陰で悪く言うような嫌な奴は、今回のメンバーにいないからね。


でもね、こういうのって、みんな見てないようで ちゃんとどこかで記憶してるのね。
これはあくまで例えばの話ね。
今後 何かあってね、みんなが ど~しても二択でどちらか選ばなければならなくなった・・・とするわね。仮にね。
それは仕事かもしれないし、
楽しい旅行かもしれないし、
何かを一緒にやろうという場面よ。そんな時・・・どうなると思う?
選択肢は、あたしとゆうか。このどちらか。




声がかかるのはね。
パパやママにお金を出してもらったあなたじゃなくて、このイベントのために自分で汗かいた あたしなの。
これは どうしようもない事実。




それを覚えていてほしいの。




いつになるか分からないけど、いつかね・・・。
いつかそういう日も来ると思うの。

いつか あなたと同じように美しくて、あなたと同じように努力している人が、たった一つの役を争うことになったとき、
あなたには負けてほしくないわ。絶対に。




あなたの恵まれた状況は当たり前じゃないし、残念ながら美しさも永遠じゃないの。
だからって恐ることはないわ。
それがなくなっても沢山の人が付いてきてくれるような、そういう女優になってほしい。



ジャンル:
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