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アンケートとりました

2018-04-18 23:13:45 | 日記
だいぶ形になってきたので、過去の作品を読んでくれた友人にアンケートをとりました。
更新の頻度はどれくらいが良いでしょうか?という質問です。

・毎日更新
・週2回の更新
・週1回の更新
・隔週更新


今のところ、週2が一番票集まってます。






登場人物のキャラが強過ぎて、自分が負けてます(笑)
何をベースにするか決まってからは、割と進みが早くなりました。
なにせ、2年前に漫画として描こうとしてたのがスタートなんで。
絵よりも文字の方が、いつのまにか早く出力できるようになっていた上に、
自分の画力が上がっていないことに気づくのがだいぶ遅れました(笑)

2年前に思い描いてた時は、もっとメルヘンでフワフワした話だったし、
主人公とその彼氏と不思議ちゃんしか出てこないはずだったので。
まさか、こんなに登場人物が増えてしまうとは…(;´Д`A

人物によっては7KBしかないのに、人物によっては38KBも一人で使ってます。
なんて、よく喋るやつなんだ(笑)


ペイン様の時は、「ここどういう意味か分からなかった」って指摘されたところもありましたが、
今回はだいぶ改善されてると思います。


ただね。私は、ヘアメイクさんもカメラマンもデザイナーもミュージシャンも女優も社長も
知り合いにはいないので、想像でしか書けませんというのを最初に断っておきます。
ついでに言うと、不倫や、奔放な恋愛を楽しむ人の気持ちも、
私に上手く表現できてるかわかりません。
不倫は、もう空前の大ブームなので、どこかでのっかっておこうと思いまして(笑)
これ逃したら次に波がいつ来るかわからないし。
ただ、「よくわからない人」という括りにはしないで、
私にも理解できるタイプの人もいるんじゃないかと思いながら書きました。




結局、今回のをざっくり言うと、無条件に愛せるものを持ってる人は幸せだなって、それだけです。
恋愛も仕事も、本来は、楽しいからするはず。
シンプルだけど、そうじゃないかなと。
そしたら、転んだとしても自分の力で起き上がることができるし。

今の世の中 便利になり過ぎて、人間が相手でも機械が相手でも、気がつけば同じ扱いしてるんですよ。
親は子どもを便利な何かだと思ってて、妻は夫を、夫は妻を、便利な何かだと思ってる。
だから、ちょっと思い通りにならないと頭にくる。
これは自分にも言えることなんですけどね。





芸術に関することが大好きだったはずなんですが、このところ・・・どうもね。
目的だったはずなのに、いつのまにか手段にしてしまったせいで、ちゃんと愛せなくなってるようで、
寂しく感じます。


なんか、カフェインを摂りすぎると感情が薄れるっていう説があるそうなので、
それならいいんだけど(^_^;)

面白そうと思ったら、色々やってみたいし、もう少し、人と関わるようにしていこうかなと
そんなことを思う今日この頃です。








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付け足しの付け足し

2017-05-10 22:05:10 | 日記
ご無沙汰してます。

色々あって女性の多い職場で働いてます。
難しいことはないですが、スピードを要求されますので、集中せざるを得ない状況です。
入ってすぐは どうしようと思うことも沢山ありましたが、慣れてしまってからは ここを選んで良かったと思ってます。

働きながら集中力を高めることも出来るのもありがたいのですが、もう一つ。
女性の管理職を沢山見ることが出来たこともありがたいです。
こんな広いフロアを仕切ってるって 一体どんな人なんだろう?と最初はビビっていたのですが、みんな一生懸命で優しい人達。
世界が狭いのは私の方だったなと。
女性にはもっと活躍できる場があるんだとか偉そうに言っちゃいましたが、結局 何を選ぶかは自分次第で、社会に出たいという意思のある人は誰に言われるでもなく、とっくに働いてるんだなと。
当たり前のことですが、今更ながら気づきました。
目の前の人達しか見てなかったよ。

あ・・・考え過ぎかもしれないけど、前の職場でみんなの活躍の場を奪っていたのはむしろ自分だったかもしれない・・・
奪うというのは流石に言い過ぎだけど、楽しく働くきっかけの一つくらいなら なる確率あったかもしれないな
・・・と思いました。





それにしても今年も早い!もう5月ですか。
アウトプットの年にしたいと言いながら、色々と足止めくらってます(^_^;)
GWは出掛けずに いたおかげで自分と向き合う時間がとれました。
こういうのって定期的に必要な時間ですよね。
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つけたし

2016-11-06 08:55:25 | 日記
ある社会学者さんの言葉を聞いて、付け足そうと思いました。

「人々は、正しさよりも痛快さを求めるようになってきてる」


一昔前だったら、楽しいけど正しくないことは支持されなかったけど、それが崩れてきてるんだそうです。
人を騙したり、人のものを盗ったりするのを面白おかしく書いてそのままにしてあるので解説しておかなくてはと思いました。


子どもの頃にみた夢の話をするシーンは、コウが久納にだけ、本音を打ち明けることができるのを表してます。
男同士って、仕事の直前にそういう話ってわざわざしないですよね、たぶん。
親ですらも平気で騙して のし上がっていく野心家ですが、バカ正直な久納を人間として自分にないものを持っている特別な存在として見ている設定です。



あくまでフィクションなので、ご理解いただけてるとは思いますが、念のため付け足しさせていただきました。
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あとがきのようなもの

2016-10-29 13:35:49 | 日記


最後までお読みいただきありがとうございます。
この度、突然、番外編を思いついてしまったことで、『ペイン様の悩み多き日々』と、番外編『町田の休日』も、こちらに引っ越ししました。
稚拙な文章ではありましが、偶然通りかかった方も、よろしければ感想などいただけたらと思います(^-^)


今年の9月のことだったでしょうか。私が使っている手帳には月齢が書いてあるんですが、何気なく「ハロウィンと満月がカブった日ってあるんだろうか?」と気になり、調べました。

「1925年から今日までで、ハロウィーンに満月が起きたのは1925年、1944年、1955年、1974年、2001年のたったの5回。次は2020年です。」
とのこと。


ふむふむ。
実は『ペイン様の悩み多き日々』は満月に事件が起きるように設定していまして。
(なぜそうしたかは覚えてないです)
そこへ、私が今現在応援しているバンドのハロウィンライブがインスピレーションになり(笑)バタバタバタっと頭の中に映像が浮かんできました。


ペイン様って、いつもそうなんですよ。
いつも突然、隕石が落ちるようにやってくるので、今やること多くて大変なのに!でも書きたい!今書かないと忘れちゃう!っていう状況に陥るという(笑)
最初の『ペイン様の悩み多き日々』も2007年くらいに、お昼寝をしてて突然夢に最初から最後まで浮かびまして。
2000年代後半 辺りから、友人の影響で若手のビジュアル系バンドにも注目し始め、ライブなどを観るうちに『町田の休日』も思いつきました。



なにせ40話以上ありますから、読むのにエネルギー使うとは思うのですが、私の友人の中では、5人も最後までついてきてくれた子がいて、本当にありがたいことです。
「映像が浮かんでくるようだ」とか「ラストライブで泣いた」とか「町田の方が立場が近くて共感できた」とか「岡田あーみんさんみたいだ」とか(笑)
色んな感想もらう中で、続編はないの?という意見もありました。




『ペイン様の悩み多き日々』は、時間を飛び越えて過去へいったり未来へ行ったりします。
久納とMJは結婚した後、花子という一人娘をもうけていました。そして静と久納は作曲家のゴールデンコンビとして、活躍するようになっていました。
読み返すまで自分もすっかり忘れてたんですけどね、この設定(^_^;)
仕事も家庭も順風満帆なようだし、その間を描いたところでちっとも「悩み多き日々」にはならないので、続編を期待されるのは嬉しいけれどなぁ〜…書けないよなぁ〜…と思いながら早数年経ってしまいましたね。



今回、番外編を書くにあたって、改めて読み直しました。
久納&静が脱退してからもペドノンヌと中途半端に関わっているところから、別々の道へ歩み出すきっかけを描いても面白いなと思いました。その間の部分は描かれてなかったし。

いや〜、コウ君は書いていて楽しい!
コウ君に限らず、このキャラって何でこんな行動とるんだろ?って書いてる自分ですら思うときがあるんですよね。
特にタナダとか不二子とか、書いてる私ですら何者かわからなくて、こういうのが浮かぶんだなと自分で感心してしまうというか(笑)


2007年当時の自分は、コウというキャラを完全に持て余してましたね。ズルくてやんちゃで、でもそれってどう書けばいいんだろう?って当時は分からなかった。
読み返すと「俺が会社を立ち上げる」ってハッキリ言ってるんですよね、コウ君は。
これもヒントになりました。

ズルくて生意気なコウ君が本気出したら、どういう行動をとるだろうか?

そこで参考になったのが、今年出会ったオジサマ達ですね。
あちこちセミナーなどへ出掛けたり、動画を観て書き起こしたりしたんですが。
絶対に成功してやるぞと結果を出してきたオジサマ達は、どんなことを考えているのか知りたかったんですね。
中には私よりも若い講師もおられましたが。
YouTubeで島◯紳助さんが若手に講義してる動画とかも観ましたね。

とにかく今年は、自分の好みを一度切り離して、学べると思う人のことを追求しました。
去年までの自分だったら毛嫌いしていたタイプの方にも会いに行きました。
面白いですよ〜。
(自分が目指してることを成し遂げるためなら)泣きそうな顔も平気で出来るし悪いことだとも思ってない
って言ってる人もいました。
こ…このネタ使える(‐_☆)


あとは、自分の社会人経験もプラスしてあるでしょうね。
これまでの自分であれば、パートさんサイドの気持ちしか分からなかったんですが、若い会社で経営者と距離が近かったので、管理者と従業員がどのようにすれ違っているのかも見えてきたり。
そうするとですね、いかに女性達が現実を動かす力を持ってることに気づいてないのが分かるんですよ(>_<)
女って集まって愚痴ってばかりだと思われがちですよね。実際そうなのかもしれないですが、どっちもどっちなんじゃないでしょうかと。
君たちには現実を変える力があるんだって教えてあげない側も良くないし、もっと私達だって良くなっていけると思いもしない側も良くない。かといって自分に何が出来るわけでもないというむず痒さ。

「Aが欲しければBは諦めるべし」と私達は教えられてきましたが、諦めるって決してポジティブな発想ではない。

これだけ豊かな国に生まれたのだから、それを思いっきり享受しなくてどうするんですかと。
今年出会った目をキラキラ…ギラギラさせている先生方に教えてもらいました。


コウという存在そのものが「自分の力で欲しいものを手に入れていける」象徴になるように書きました。






余談ですが、「泣き真似することも平気で出来る」といってたオジサマは、その道では相当なカリスマだそうです。
ご本人から直接 本を手渡していただける機会なんて、一生に一度あるかないかだったかもしれません。私はライブがあったので迷わず帰りました(笑)
これだからバンギャルという生き物は………




そしてこれから、ハロウィンライブでーす♪
衣装?持ってきてますよ。
久納ちゃんは「浮かれた連中」とか言ってたけどね(笑)
だけど、街のトイレで長々と着替えたりはしませんので!ゴミも散らかして帰ったりしませんので!




それにしてもチェリーキスの歌詞って改めて読むと恥ずかしいなぁ(笑)
それでは良いハロウィンを!!



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ぺイン様番外編 ーjokerー 最終話

2016-10-23 18:24:06 | 日記
ペイン様 番外編 ーjokerー9




「あ、あ、あいつ・・・」
「してやられたってことか」
タケは皿を拭きながら軽く笑った。

「許せないよな!静ちゃん!」
振り向くと静は無言で立ち尽くしていた。
うつむいている。前髪がすだれになっていて表情が見えない。
だが、肩がわずかに震えているようだ。
「静ちゃん・・・」
「・・・やる」
「え?」
「やってやる・・・」
「な・・・なにを・・・?もしかして法的手段か!?」
「ちげーよ!わかってねーな久納。あいつには頭脳で敵いっこないって昨日の一件でわかったろ?
仮に訴訟起こしてみろよ。あいつのバックにはジャバがついてるんだぜ?
こういう案件に強い最強弁護士を大金叩いて雇ってくるかもしれない。
わざわざテレビで社長の名前出して繋がりアピールしてんだぞ、方々へ。
あの記者会見は、そういうことも意味してんだよ」
「なっ!!!」
「・・・俺は今、モーレツに燃えている」
顔を上げた静の瞳の奥に炎がぎらついている。
「やってくれるじゃねーか、あの小僧。
『僕に射す光』なんざ、屁でもなかったと思わせる曲、作ってやるぜ!」
「おお!静ちゃん!」


「来い!久納!」
静は久納の腕を掴んで出口へ。
「ど、どこへ?」
「俺のスタジオだ!今日から合宿するから覚悟しろよ!」
「ちょっと!俺、順ちゃんとこに・・・!」
「順ちゃん、順ちゃん うっせんだよてめーはよ!」
「静ちゃん、完全に人格変わってるよ!!ちょっと!」
最初は腕を掴んでいた静だが、出口付近では久納の襟首を掴んでいた。
酒井女史の雑な扱いと大差ない。

コーヒー代を支払っていないまま乱暴に扉を閉めて二人は行ってしまった。
カウンター越しに声を掛けるタイミングを失ったマスタータケ。
「おおおい!」
カランカランと扉のベルが鳴り止むとつぶやいた。
「お前らだって結構 呆れられることしてるよぉ・・・?」








サングラスをかけると、燃費の悪そうなアメ車をふかす静。
謙虚なのは良いが、少し覇気が足りないと感じていた久納にとっては、静の変化は内心 嬉しくもあった。
こんな形で静を奮い立たせることなんて、自分には逆立ちしても出来ない。コウはとんでもないトリックスターである。
久納はシートベルトを差し込もうとしたその時、急発進したためにシートに体を打ち付けてしまった。
「ぐおっ!!!」
静に落ち着くように言おうとした次の瞬間。
人らしき影がフロントガラスに!!!

急ブレーキを踏む静。
またもや車の急な動作で車内に打ちつけられる久納。
「ぐはぁ!!!!」

すぐさまドアを開けて駆け寄る静。
「大丈夫ですか!?」
「ほら、いわんこっちゃない~!!」
久納もビビりながらもすぐに車外に出た。

品の良さそうなスーツの男性が、仰向けに呻き声を上げている。年齢は初老、体格は細身。
手元には持ち手が金に光る杖、頭上にはシルクハットが転がっている。
「意識は・・・あるようですね。
今、救急車を!!」
静が携帯電話を取り出そうと、ポケットに手を入れた。
初老の男性は「待って!」と叫んだ。
「はい!?」
「大丈夫、あなたの車で・・・病院まで連れて行ってもらえませんか?」
「なんですって!!?しかし・・・」
男性の股関節の向きがおかしいようだ。
「ダメです!こんな状態で俺たちが動かしたら、もっと大変なことに!」
静の背後から見ていた久納。
パニックになっている静に声を掛けた。
「いや・・・大丈夫・・・じゃないかな」
「久納!お前まで何言ってるんだ!?どう考えたって大丈夫じゃないだろ!」
焦る静は、自分の髪をぐしゃっと掻きむしった。
久納は男性の元にしゃがみ込み、腕を自分の肩に回した。
「静ちゃん、もう片方から支えて」
やけに冷静な久納に戸惑いながら、静は
「お・・・おう」
と反対側に回った。
せーので立ち上がる三人。

慎重に後部座席に男性を運び入れる。
「静ちゃん、運転大丈夫?俺が代わろうか?」
「いや、だいぶ落ち着いてきた。大丈夫だ」
といいながらも、一度深く深呼吸し、震えていた手を抑える静。





今度はゆっくりと安全運転で走り出した。
車内は無言。久納は男性とともに後部座席に座っている。
堪らず静が口を開いた。
「・・・すみません、ホントに俺の不注意で・・・」
男性は呻き声を上げるどころか、車外の風景を楽しんでいるような穏やかな表情。
「いやいや・・・」
さっきまでの苦しそうな表情はどこへ行ったのだろうか。


突然
「おじさんさ・・・」
何故だか親しげに男性に話しかける久納。
不審に思い、ルームミラーでちらりと後部座席を見る静。
「なにかな?」
「もしかして その足・・・自分で治せたりする?」
「おい、久納。なに失礼なこと言ってんだ?」
ルームミラー越しに注意する静。
男性は口をへの字にしてため息をついた。
「なぜそう思うんだい?」
男性は冷静に答えた。
「僕、おじさんと何処かで会ったような気がするんですよね」
久納は上半身を男性側へ向けて、片肘を後部シートに掛け、その手で頬杖をついてリラックスしたポーズだ。
初対面の年長者に向かってこのような態度をとる男ではないと、静も長い付き合いのため知っている。


訳がわからない静は、二人の会話に聞き入る。
「おじさん、普段なにやってる人ですか?」
「わたしは、あれだよ。雑誌の後ろの方によく載ってる、“付けるだけでモッテモテになるブレスレッド” を売ってる会社の社長だよ」
「ああ!あれ?!
嘘!?俺もあれ買ったことある!!」
「ハッハッ。そうかい」
男性はダンディーに笑った。
職業の内容は意外ではあったが、品がある。



「おじさん、お名前聞いてもいいです?」
男性はチラリと横目で久納を見て、
「わかったよ」
と言い、両腕を股関節に回したかと思うと
「フンッ」と勢いをつけて自分で足を治してみせた。

「うおお!すげー!!!」
思わずのけぞって声を上げる久納。
後部座席で何おきたかわからず、うろたえる静。
「なんだ?何があった!!?」

男性はスーツの内ポケットから携帯を取り出した。
「中止。ストップしてくれ」
とだけいい、シルバーのガラケーをパタンと閉じた。

そして静に、「ここいらで車を止めてくださるか?」と声を掛ける。
「は・・・はい」

歩道橋のやや手前で、車をつける。
見上げると、ショッピングモールや彼らの元所属事務所の入っている巨大ビル こまっしゃくれタワーのオーロラビジョンがあった。
先ほどのワイドショーは、まだペドノンヌの特集を流していた。

静の車の後ろにタクシーが止まった。
初老の女性がビデオカメラを手に、こちらへ歩いてくる。


「あなた、どうかしたの?中止って」
こちらの初老の女性も、品が漂っている。つばの大きな女優帽、幾何学模様のカシュクールワンピースに、ブランドのバッグらしき物を持っている。
久納は思った。
順ちゃんにせがまれてプレゼントしたバッグと形がよく似ている。あれはきっとヘルメスってやつだ!高いやつだ!!

「どうもこうもないよ。私たちの正体は、とっくに久納君にはバレているようだ。ビデオも止めなさい」
「まあ、そうなの」

久納の名前を知られていることに驚いた静。何事が起こっているのか、さっぱりわからない。
「そうだね、久納桜君」
「ええ。おじさん達はもしかして・・・」
「コウ・・・、いや、一ノ瀬 狡傑(こうけつ)の父です」
「狡傑の母です」
「なっ!!!!!」

静は驚いたが、確かに言われてみれば、二人ともコウとそっくりなキツネ目である。

「勘弁してくださいよ~。俺、コウ君と初対面の時に、おじさんと同じことされたんですよ?
彼は股関節じゃなくて、肩を脱臼させて自分で戻してましたけど」
久納は呆れたようにコウの父に愚痴る。
「ハッハッハッ。あれはうちの伝家の宝刀で・・・」
「いや、全然 威張れないですよ!
だいたい、俺は親父さんはすでに亡くなってるってコウに聞いてましたけど。
どうなってるんですか?」
「あ~、コウならそういうこと言っちゃうかもね。ハッハッハッ」
細身の紳士である実の父と、ジャバ呼ばわりされている事務所の社長は似ても似つかない。
久納を油断させる手段としてそのレベルの嘘までは理解できるが、親も平気で殺すとは。
そしてそれを笑い飛ばすこの父。
「ハハハて、お父さん。じゃあ、家族の団欒には縁がなかったっていう話は?
あれも嘘ですかね?」
今度は母親が答えた。
「縁がないもなにも、毎朝ちゃーんと私の作ったご飯食べて、元気に出勤していきますよ、あの子は」
「はあ??
っていうか、あいつまだ実家出てなかったのか!?そこそこ稼いでるのに!!?」
「そうなのよ~。とっても稼いでるらしいのに、ちっともうちにお金入れないから、じゃあ お友達にたかりにいこうって話になって!」
「それで当たり屋ですか!?証拠のビデオまで回して!!」
この親にして、この子あり。この子にして、この親ありである。
「そ。うちの子、結構稼いでるんでしょ??」
「そうですね、外車とか五六台 持ってるのかと思ってましたよ。
でもまさかの実家暮らし!」
一ノ瀬夫妻は顔を見合わせて
「これはもう、行くっきゃないわね」
「うむ」
と、なにやら決意を新たにしてる様子。




オーロラビジョンから、先ほどの会見のリプレイが流れた。
コウの声が街にこだまする。
「ペドノンヌを、どうぞよろしくお願いします!!」

画面が切り替わり、マスコミ各社へ宛てられたコウのファックスの文面が映った。
関係者やファンへの感謝、そしてここでも社長への感謝。
今後の決意が語られ、最後に
「代表取締役 一ノ瀬 狡傑」の文字。


独立の後、コウが事務所の代表となってペドノンヌを仕切っていくというのか。
狡猾の「狡」に、「抜きん出た人」の意を持つ「傑」
名前の通りの男である。
いつか、地球をまるごと飲み込む大きな狐に・・・いや鯨になるのだろう。







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