日々是精進 Beyond!!!

役者・御縁あやののぶろぐ。

映画館でみてきたの。

2016-05-09 06:51:20 | 映画・映画俳優
接客業的ながっでむうぃーくも終わり。
月末に連休に向けてと封切りになったあれやこれやを見に行けるようになりました。


で、一応見たかったやつで封切りになったのを、二本観てきました。
マコノヒーとケン・ワタナビの『追憶の森』と
マニキさまの『アイヒマン・ショー』です。
キャップもズートピアも、大作だから長くやるだろうし連休は人も多かろうと踏んで、こちらを先に観に行ったのだけど。
あのね、この二本どちらもとても良かったので、久々にぶろぐさん書こうと思ってしまったくらい。


追憶の森。私は原題のSea of treeの方が好きだけど、それはそれとして。
とてもスピリチュアリティに富んだ、波動の高くて静かな映画という印象。
青木ヶ原の美しさと、その神秘性、そこに注目してくれたのが海外の監督で脚本家であったことが
日本人としてとても誇らしく嬉しく、
それをどう描いてくれるのか、
また樹海での出来事をテーマにする=生と死の物語、というところで
樹海でのそれをどんな風に捉え見せてくれるのかが
とても興味があって劇場に向かいました。
勿論、マコノヒーすき、ラストサムライでやっぱりすげーなケン・ワタナビ!ってなってた役者追っかけ魂もありで。
魂とか、霊的なもの、捉え方が違えど世界中にある概念で、
その、形はなくても寄り添ってるよ、っていう美しくて優しいイメージを
そっと渡してくれるような、すごく日本的な感じがあって。
でもこれを海外のひとが書いて撮ったのかと思って震えた。
ケン・ワタナビが神秘性を担う役をやっていたのも、国民性なのか、同じ日本人としての欲目か(笑)押しつけがましくなくてよくて。
スピリチュアルを多少学ばせてもらってる私は、すごくすごく、好きな世界観で物語だったのです。
自分自身の中の、大切なひとの喪失という大きなものにどうやって向き合うか、
先日キューブラー・ロスの喪失の五段階をなんでだったか思い出してひとさまに説明する機会があったりしたので、
そういうのも考えながら、
ひととの別れや孤独や、自分自身とマコノヒーの視点や姿から他者の死や生を思った。
ひとの悲しみや辛さの疑似体験はやはり、ひとや自分自身を理解しようとする上で大事ね。
もっと、この映画で描かれた精霊や魂、みたいなもののように、誰かに寄り添えるような存在で、
そんな言葉を繰れるように、渡せるようになりたいと思った。改めて。




アイヒマン・ショー。
ずっとずっと観たくて、1年待ったね!!
アウシュビッツの話は、うん、うちは母が長崎出身なこともあり、
私は『水ヲクダサイ』を読みふけるような子供で。
アウシュビッツも、『夜と霧』を小学生の頃に読んでいて。
なんかこの二つの事件は、第二次大戦のなかの話では自分にとって(勿論世界にとっても)とても大きな部分で、
日本史も世界史も全然だめなのに、そこの設問だけはパーフェクトみたいな感じだったのだけど。
その頃から、痛みから学ぶ、を実践しようとしていたのかもしれない。なんて格好よく思ってみる?
気持ちは変わらないのだけど。
で、まあ、それを大好きな!愛しいマニキさまが!!やってくださる!!
と本気で観に行って。
やーもうすごい映画だった。
アイヒマン裁判をテレビで放映しようとするひとたちの、その奮闘とか、
そんなエネルギーを使ってまで、彼らが何を伝えたかったのか。
その、監督であるレイの「私たちは誰でも彼(アイヒマン)になり得る」は多分たくさんのひとが感じていて、
それを言葉にして、伝えてくれたことはすごく意義があったと思うし、
それを今作品として起こしてくれたことも素晴らしいと思った。
彼らのように犯罪を犯すひと、それに加担するひとも、
また間違いなく私たちと同じ人間であり、なんら変わらない、
こういうのって、多分当時の人たちにはやはり受け入れ難い事実だと思うのだけど、
70年経って、人々の意識も少しずつ変わって、
精神的に豊かになってたくさんのことを発言できるようになった、受け入れられるようになった今だからこそ、
これを表現して伝えることのタイミングは、そう、今!って感じて震えた。
本当の映像を織り交ぜてくるので、私は見たことあったけれども、
内容や見せ方も相まって、目を背けてしまいそうになったりもした。
でも、誰一人として劇場のひとが席を立たずに、目撃していたことが嬉しくて、誇らしかった。
勿論これを見に来るってことは覚悟をしてきていると思うけれど、同じものを共有できたことが嬉しくて、戦友のような気分。
ラストのレポーターの台詞は当時の放送のままなのだろうけれど、これを全ての最後に持ってきてくれることがどんなにすごいことか、
また、その一言だけでどれだけこの映画が、この事件が伝えるものが大きくて大切な思考かがごんっと突きつけられて、
私は思わずスタンディングオベーションしそうになった。
慣れないひとには本当に重いから、ご自身のタイミングで見てくれたらと思うけれど、
私はいつかどこかでこの体験はして欲しいと思うし、この考えにも触れて欲しいと思った。
そして自分や、自分が思う犯罪や悪を、そしてそれを自分はいつでも実行できてしまう存在であることを振り返って欲しいとも。




二作品とも好きな役者が主演で、でも役者もどうでもよくなるくらいのメッセージ性の強い作品でとても嬉しかった。
勿論彼らの功績は大きいし、それを伝えてくれるのが彼らだったことが誇らしくて嬉しいけれど。
その作品の歯車にしっかりと組み込まれていて、私自身あの人たちを見に来たことを忘れるような、
そういうのに当たると、もうありがとうございますって気持ちしか湧いてこないよね。
作品との架け橋になってくれたと思うし、作品一丸となって私に影響を与えてくれたと思える。
これってすごいことよ。




そんな、大作映画そっちのけの、がっでむうぃーくの映画体験でした。
今日は間に合えばリリーのすべてを観に行きたい。
LGBT関係の映画は追いかけたいし、
そういうひとたちの強さが好きで切ないし、
もっと理解したいので。
あんどりゅたんがでてるパレードへようこそも公開時に観に行けなかったから、
そろそろ一週間レンタルになってたら借りたいなあ。


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