曇り、23度、62%
福岡の街角で目に留ったチラシ。 赤のいい色に惹かれて取り上げました。児島善三郎、どこかで聞いた画家の名前です。中村研一、知りませんね。隅に書かれた略歴を読むと、あら!家人や私が通った高校の大先輩です。児島善三郎は、そこで、「パレット会」という絵画クラブを作った、と書かれています。明治時代にパレット会とは、なんとしゃれた名前でしょうか。赤の色とパレット会に興味がわきました。でもね、今回の私の帰福は、そんな易しいお話ではありませんでした。傷みが激しくなった実家の不要品の始末です。この一年、細々と一人で片付けましたが、今回は、東京から息子と彼女が手伝いに来てくれました。それでも、3日という短い時間でどこまで片付くものか、見通しが立ちません。絵なんて見に行けないわね、と思いながらバックにチラシを入れました。
若い二人がよく働いてくれました。途中、開ける箱開ける箱に、面白いものが詰まっていたりして、一人の時とは違った気分でした。お天気も気候もよく、私の予想以上の片付き方です。香港に戻る日、午前中の用事を済ませると、空港に向かうまで2時間ほど時間ができました。秋晴れの空の下、向かうは、福岡の繁華街、天神の北にある須崎公園、もちろん絵を見に行くためです。
福岡県立美術館。まだ、福岡にいた頃、来た覚えはありますが、こんなに古い建物だったのかな?自分のふるさとが、遠くにある気がします。入り口には例のチラシが張ってあるだけの展示会です。 まるで、高校の文化祭のような部屋作り、福岡県の予算の関係でしょう。児島善三郎も中村研一も、私たち夫婦の母校の大先輩。高校の廊下にかかっていた絵は。お二人のものだったかもしれません。
色使いも、作風も、題材も違う二人の絵を、誰もいない会場でゆっくりと楽しみました。ふた月に一度戻る福岡で、何十年ぶりに得たいい時間でした。
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