映画のせかい

私が最近見た映画 ※ネタバレあり

ジェイソンX 13日の金曜日 #66

2004-10-23 | さ行の映画
2001年 アメリカ 95分

クリスタル湖の地下研究所で監禁されていたジェイソンだったが、軽く脱出、全員を襲う。追い詰められたヒロインはジェイソンを自らと共に冷凍保存する。そのまま400年、2455年に地球脱出し、第2地球を目指すの宇宙船に冷凍のまま乗せられる。そして宇宙船内でついに覚醒!この後のパニックは想像の通りだ。

第1作から20年以上経ち、10作目を迎えるシリーズ!いやあ、明らかに「ジェイソン」というキャラクターで遊んでますね。地球を飛び出し、宇宙空間に不死身の殺人鬼を置いてみました、さて、どうなる?という感じ。ジェイソンは益々パワーアップし、腕が切断されても再生する手術技術を持つ人間やアンドロイドたちを次々に即死させていく。さらにはジェイソン自身が修復され、メタリックのボディで蘇ってしまう。ラストの宇宙空間でのバトルの末のオチも効いていて、前半の閉鎖空間でのパニック、後半のバトル、どこを取っても目が離せない出来栄えだ。ウケ狙いとしか思えないシーンもあるが、これだけダイナミックにやってもらうとすっきりする。1からのファンには残念な部分もあるかもしれないが、面白かった!こういう路線ならまだ続けられるんじゃないかな?


(舞台)浪人街 #65

2004-10-22 | ら行映画
こっちは舞台版。映画版はこちら

映画での原田芳雄の役を唐沢敏明、勝新太郎を中村獅童、樋口可南子役を松たか子が演じた。映画ほど場面が変わるわけではないにしても、ストーリーはほぼ同じ、よくぞ舞台で再現できたものだ。凄い仕込み!しかも1日2公演やってたりする。

全体的に唐沢敏明、中村獅童のインパクトが強くて(登場する時間も長いし)、他のキャストの記憶が残っていないのは仕方が無いことなのだろうか?映画版の中尾彬のような異彩を放つ役柄が欲しかったところではある。一番美味しいところを持っていったのはやっぱし中村獅童!この人の存在感はなんだか凄いものがあった。逆に唐沢敏明のあまり破天荒なキャラはなんとなくイメージ的にしっくりこない。松たか子は彼女に合わせた?お新を活き活きと演じている。

wowowで観たのでところどころスローになるアクションシーンが良かった。

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浪人街 #64

2004-10-22 | ら行映画
今日は二本立て。昭和3年から何度も映画・ドラマ化された「浪人街」が舞台化されたのをwowowで観たので映画版、舞台版で書きます。

まず映画版から。舞台版はこっち

1990年 日本 117分

 江戸末期の下町が舞台。浪人が集う居酒屋で金も持たずに今夜も酒を飲む荒牧源内、支払は「金づる」と呼ぶお新へ。そこに居合わす赤牛と斬り合いとなったりしながら飄々と世を渡っている。そんな中、次々と人斬り事件が発生する。遊び半分に凶行におよぶ旗本一党に、反骨の浪人たちが立ち上がる…。浪人たちに勝ち目はあるのか?

キャストは
原田芳雄 (荒牧源内)
樋口可南子 (お新)
石橋蓮司 (母衣権兵衛)
杉田かおる (おぶん)
勝新太郎 (赤牛弥五右衛門)

原田芳雄って渋い名脇役のイメージしかないけど、バッチリ主役で頑張ってる。勝新太郎が赤牛役でなんだかやっぱり存在感があった。やはりこの役がこの作品のキーであるのだろう。他にも今では信じられない?豪華キャストで、上にあげた他、中尾彬、長門裕之、田中邦衛、天本英世なんかも出ている。ラストの大チャンバラは一気呵成のど迫力だ。忠臣蔵ばりに長期に渡って愛され続ける作品、一度チェックしてみてもいいかも。

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蝶々失踪事件 #63

2004-10-21 | た行映画
1947年 日本 81分

横溝正史原作の「蝶々殺人事件」を、江戸川乱歩が“構成補導”を手がけたミステリー。「蝶々夫人」を公演中、大阪から東京への移動の際、トップスターがコントラバスのケースの中から死体で見つかった。思いを寄せていた5人の男が容疑者として浮かびあがる。

横溝正史作品の金田一と並ぶもう一人の探偵役、由利隣太郎探偵が活躍する。製作された年代にもよるんだろうが、金田一作品とはやや趣が異なり、おどろおどろしい描写はなく、スマートに解決する。大雑把なストーリーは目をつぶるとしてもなかなかの力作だ。

俳優さんは目鼻立ちが明確で外人顔、この60年で日本人の演技力が劇的に進化したのが良くわかる。東京大阪の貴重な景色は正直びっくり!


ディアハンター #62

2004-10-20 | た行映画
1978年 アメリカ 183分

ベトナム戦争に赴いて心に傷を負った3人の若者の生と死を描いたM・チミノ渾身の一作。アカデミー作品・監督・助演男優(C・ウォーケン)・音響・編集賞を受賞。

現在は激動の時代と言われているが、戦争前後と比べたら、そうそう変化しているわけではないんだとつくづく思った。戦争に召集される前の延々と続く宴と、戦争中の緊張感、そして戦争後の寂寥感の中、変わっていく時代と変わっていく人々の中で、変わらぬ友情を描きだした。兵士として徴集された青年の目から描いた「戦争」はやはり壮絶で悲惨だった。特にロシアン・ルーレットのシーンは臨場感たっぷりで、無茶苦茶引き込まれる。

冒頭から仲間たちの仲の良さそうな姿が続き、とても楽しそうである。ここだけで青春映画として十分成立しそうだ。そして一転、ベトナム戦争の非情な映像へ。あとは最後まで一気に観てしまい、3時間があっという間であった。名作!


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フレディVSジェイソン #61

2004-10-19 | は行映画
2003年 アメリカ 97分

二大ホラースターの夢の共演!
冒頭からスプラッター!なシーンが続くが、このままハチャメチャになるのでは?という心配は杞憂に終わった。縦軸にしっかりしたストーリー、横軸にフレディとジェイソンの復活劇を描き、なぜ二人がぶつかりあうのかという理由もはっきりさせている。後半の両雄の対決も決してお茶を濁すものではなく、これでもかとばかり真っ向からぶつかり合うものとなっている。素晴らしいのはどちらの作品にも泥を塗ることなく大事にしているところだ。80年代から脈々と続くホラーシリーズに再びスポットが当てられることだろう。

敢えて両雄を分析するならばパワー、タフネスのジェイソン、スピード、テクニックのフレディといったところであろうか。対決の途中、どちらかに感情移入できるような展開があり、長い激突も飽きることなく続く。そしてお約束の復活劇もあり、最後の最後まで気の抜けない展開である。

当初よりも規制が厳しくなっていると思われるが、あえてスプラッターで挑んだ意欲作だ。


悪魔が来たりて笛を吹く #60

2004-10-18 | あ行の映画
1979年 日本 136分

昭和22年、銀座の宝石店で店員を毒殺し宝石を盗む事件の容疑者の一人椿英輔は、娘の美禰子に遺書を残して失踪、2カ月後自殺の報が入る。ところが、英輔らしき人物が目撃される。家族らは、彼の生存を占う「砂占い」の儀式を行うが、その夜、伯父である玉虫伯爵が殺される。これが椿家を襲う連続殺人の幕開けであった。フルートの音とともに、仮面をつけた悪魔が恐怖に陥れる。

この映画のみで横溝作品独特の複雑な人間関係を理解するのは大変なので以下整理してみた。

椿家
椿英輔・・自殺したらしい
英輔の妻・・鰐淵晴子。若くて超美人!
英輔の娘美彌子・・斎藤とも子。アイドル路線。

新宮利彦・・鰐淵晴子の兄
  華子・・新宮利彦の妻
玉虫伯爵・・英輔の伯父
菊江  ・・玉虫の妾。池波志乃が快演!
書生の三島東太郎
その妹で女中のお種
まだ他にもいた。

これだけの人数が一つの館の中に住んでいる。最近見かけない俳優は誰が誰だかさっぱりわからなくなってしまう。
自殺したはずの椿英輔が犯人なのか??というミステリーなのだが、その結末は一家まるごと怨念、といういつものパターンである。ネタバレだが、遺言の中に含まれるルソーの“ウィルヘルム・マイステルの修業時代”の中にある近親相姦の話が事件を紐解くキーワードとなった。誰と誰が兄弟で、誰が誰の子供なのかが事件の鍵を握るのだが、これは映画ではヒントが少なく推理は難しかった。

さて、椿英輔が容疑者となった宝石店の事件にはモデルがある。帝銀事件だ。簡単に書けば、昭和23年1月26日午後3時頃、東京都豊島区長崎帝国銀行椎名町支店で16人の行員に青酸カリを飲ませ、現金を奪った大量殺人事件である。この事件の犯人として逮捕された56歳の画家は無実を訴えながら39年におよぶ獄中生活の末、死去した。もちろんその画家の一家が大量殺人の憂き目に会ったわけはなく、話は作者の想像力の賜物だ。

西田敏行が金田一を演じている。中村雅俊や秋野太作、果ては横溝正史、角川春樹までが出演しているので要チェック。


ナイン・ソウルズ #59

2004-10-17 | な行映画
2003年 日本 120分

『青い春』『ポルノスター』の豊田利晃監督最新作。同監督作品の常連である松田龍平、千原浩史らが出演。9人の脱獄因がバンを強奪し、大金が隠されているという富士山麓の小学校に着くが、そこにあったのは大金ではなくただの小学生のタイムカプセルだった。しかしその後も旅は続き、次第に投獄前にやり残したことへの決着へと、それぞれの目的が変わっていく。9人9様、9つの"魂"の物語だ。

9人のインパクトが強すぎて、アングラなイメージで観てしまったが、なかなかの社会派作品である。松田龍平と原田芳雄は最後まで素性が明かされないのだが、原田はリーダーとしてみんなを引っ張るものの、松田龍平はミステリアスに描かれ、もっと伏線が欲しかった。そもそも9人それぞれを際立たせるのは大変なのでせめて7人くらいの方が良かったのでは??

と細かくつついてみたが、スピードもあり勢いもあり!見てしまえばそんなことは忘れてしまうだろう。9人の誰かに自己を投影しながら見て欲しい。伊東美咲がストリッパー役、松たか子が花嫁役で出演している。

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ゴーストバスターズ2 #58

2004-10-16 | か行の映画
1989年 アメリカ 

前作から5年。街を救ったゴーストバスターズであったが、ビルを破壊したとして訴訟され解散、今では施設をドサ周り。子供にまでインチキだと言われる始末。ディナはベルクマンと別れ他の男性と結婚、出産したが離婚する。ベルクマンは滑舌の良さを活かしてTVの司会者に、レイはオカルト書店とそれぞれの道を歩んでいた。そんな時、ディナのオスカー坊やが霊界の大王、ビーゴ復活の生贄として狙われていた。美術館の絵と旧地下鉄からは霊気が発生し、ついにゴーストバスターズが復活!

5年たっても登場人物が外見もキャラも全く変わらない。リック・モラニスが5人めのゴーストバスターズになって活躍シーンが増えたくらい。ビルマーレイも言っていたが、楽しそうな同窓会のようだった。シガニーウィーバーがゴーストバスターズの武器を背負って戦うシーンの記憶があったのだが、見直すとそんなもん出てこなかった。違う映画の記憶だっただろうか?

ストーリーは前作ほどのインパクトは無いが、見終わった後じわじわと彼らの世界に漬かることが出来る。80年代アメリカンコメディ好きな方は避けては通れない「まとめ」的な作品。


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ゴーストバスターズ #57

2004-10-15 | か行の映画
1984年 アメリカ 105分

トッツィー、パラダイス・アーミーのビル・マーレィ。アナライズド・ユーを監督し、脚本家でもあるハロルド・レイミス。ブルース・ブラザース、大混乱、花嫁はエイリアンなどコメディの雄、ダン・エイクロイドに加え、ミクロキッズのリック・モラニス、エイリアンのシガニーウィーバーなど往年の豪華キャストで送る大ヒットコメディ。

チェロ弾きの音楽家ディナ(シガニーウィーバー)の住むマンションはいわくつきの設計だった。同じ階に住む税理士ルイス(リック・モラニス)と共に、マンションに憑依する悪魔にとりつかれてしまう。一方ディナに一目ぼれしたピーター(ビル・マーレィ)が彼女のマンションを訪れた頃、ゴーストバスターズの事務所には環境庁の役人のガサ入れが来てゴーストの保存庫の電源を切ってしまう。ゴーストパニックに陥ったN.Yに最後に現れる悪魔の化身は・・・?

どこまで本気でどこまでギャグなのかと思って見ていたが、やっぱし全編ギャグ!最初はゴーストは姿を見せずちょっとした恐怖感を伴うが、緑のアニメ風のゴーストが姿を現すとたちまちゴーストの可愛さに笑みが漏れてしまう。同じ設定でホラーもできそうだ。捕獲のアクション(もどき?)、捕獲後の処理、と、適当そうに見えてしっかり設定している。その上でコメディというこだわりは、らしくて良い。シガニーウィーバーの冷蔵庫にいたのは“エイリアン”に見えてしまった。
有名な作品なのでもうネタバレと言えないだろうが、最後のマシュマロマン登場は一世一代の賭けだったのでは??

面白いのは面白いのだが、今見たら???なところもあるのは20年という年月のせいだろうか?
キャスト同様ストーリーも同時のコメディの集大成といった趣きに見えなくもない。ダン・エイクロイドの昔のコメディ映画を見返したくなった。

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