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異国の出来事 #79

2004-11-05 | あ行の映画
1948年 アメリカ 116分
ビリー・ワイルダー監督

1945年4月30日ヒトラーがピストル自殺し、5月7日にドイツは無条件降伏した。8月2日ポツダム協定によって,第二次世界大戦後のドイツは米、英、仏、露の4国に分割占領される。1948年に東ドイツ翌年西ドイツが成立し、やがて世界は東西冷戦に入っていくが、本作品の舞台はそんな占領軍に分割統治されていた第2次大戦後のベルリンである。

ビリーワイルダー監督は1906年オーストリア・ウィーンに生まれ、デビューはドイツ映画であったが、アドルフ・ヒットラーが台頭してきたため、ユダヤ人のワイルダーはフランスへ移り、その後アメリカ合衆国に移住、ハリウッドに進出した。当初は脚本家として脚光を浴びている。チャールズ・ブラケットとは共同脚本もあるが、監督になってからは監督と製作者でコンビを組んで、何作か製作している。本作もその一つである。

飛行機でアメリカから女性議員が第2次大戦後のベルリンにやってきた。着陸前の窓から見える崩壊した建物を「選挙で使えるぞ」とビデオ撮影する議員たちを横目に堅物の女性議員は仕事に没頭中、というところから始まり戦後復旧中のベルリンの街並みが満遍なく映し出され、貴重なフィルムとなっている。

ナイトクラブのドイツ人女性歌手(マルレーネ・ディートリッヒ)に接近する米軍大尉が、堅物の女性議員(ジーン・アーサー)と恋に落ちる。まったく性格の異なる2人の女が大尉をめぐり、諍いになる。立場で言えばアメリカ人議員とドイツ人歌手の間は天と地ほど差があったであろうが、描かれる女性像は全く逆だ。敗戦後数々の修羅場をかいくぐり、ある時はヒトラーとも交流して生きてきたドイツ人が、自分を見失うほど恋におぼれるアメリカ人をぐいぐいと引っ張っていくのである。

この作品、映画評には風刺をきかせたコメディ、とあるが、笑うところなのか、笑っていいのかやや戸惑った。戦争やアメリカのドイツ統治に対する社会派作品に見える。

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