映画のせかい

私が最近見た映画 ※ネタバレあり

広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

人間の約束 #133

2004-12-16 | な行映画
1986年 日本 124分

『戒厳令』以来12年ぶりにメガホンをとった吉田喜重監督が、痴呆老人にスポットを当てた社会的問題作。もう公開から20年近く経つが全く色褪せない、むしろさらに新しくもっと扱われるべきテーマである。またテーマだけではなく、出演者もほとんど今と変わってないんじゃないかと思える面々。どこにでもいそうな感じの人を選んだのかな、と思わせるほど夫婦役の河原崎長一郎と佐藤オリエは普通っぽい。三国連太郎は老人メークなのでアレだけど、親子共演となった刑事役で出演の佐藤浩市や孫役の杉本哲太と武田久美子は全然時代を感じさせない。刑事役の勝新太郎の兄・若山富三郎が故人となっているのは淋しいが。。。。

同居するお婆さんが呆けていく姿と介護する息子の嫁。血は繋がっていないわけで、とても微妙な関係だと思う。介護を買って出るお爺さんにも痴呆の症状が見られてくる。義母からは介護を嫌がられ、夫の兄弟は都合のいいことを並べ立て、頼みの夫は浮気中、それでも黙々と介護を続ける母親。湯船に沈みゆく義母をついそのまま見てしまうところは、なんとなくリアルだった。そんな家族の混乱をよそに一見非人道的に我が道を行く息子だけは、物事を客観視しているようで、ひどいと言えども無視できない意見である。

そんな生活が、淡々と、普通っぽく流れていく。普通さを出すことで、どこでも起こりうることだということを示しているかのようである。起こっていることは大袈裟なことなんだけど第三者が見たら自分には全然関係無いこと、っていうのが、家族と刑事以外を除くと近所の人などが全然出てこないことから、観客は遠くから見ている感じにさせられる。

また、老人の性にも目を離さず、下品ではなく、ちゃんと切り込んでいるところも凄いことだと思う。いや、私にゃ下品に見えたぞ、と言う方もいるかもしれないが。。。

場面場面で、水鏡に写ったそれぞれの顔、一体何を想う?

コメント   この記事についてブログを書く
« ライアーライアー #132 | トップ | ろくでなし #134 »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

な行映画」カテゴリの最新記事

関連するみんなの記事