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私が最近見た映画 ※ネタバレあり

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戦場にかける橋 #236

2005-03-01 | さ行の映画
1957年 アメリカ 162分 アカデミー賞

時は第2次世界大戦中の1943年。日本イタリヤドイツはイギリスアメリカオランダなどの連合国と戦っている最中である。舞台はビルマとタイの国境近く。クワイ川が流れるほとりの日本軍の捕虜収容所。イギリスの兵隊は捕虜となって日本の斉藤大佐に支配されている。日本軍はクワイ川に橋を架け、戦力拡大を図っている。捕虜たちは過酷な生活を強いられ、虚弱して死亡したり中には斉藤大佐の理不尽さに耐えられず自殺する者もいた。捕虜たちに橋を作らせるが、なかなか工事は進まない。そんな斉藤大佐に真っ向から対立するのはイギリス軍将校(アレック・ギネス)。監禁にも耐え抜くその気骨に、斉藤も大赦だと開放する。覇気のなくなった捕虜たちを励まそうと、将校は橋の建設に本気になる。
その頃収容所を脱走した海軍少佐(ウィリアム・ホールデン)は自由な生活を手に入れていたが、日本軍の捕虜収容所の場所を知っているため、再度収容所へ向かうことに。実は英国は日本軍の造った橋を列車もろとも爆破しようと考えていたのである。

どうせやるなら、人々が喜ぶ橋を作ろうと必死になる英国人捕虜とその橋を破壊しようとする英国人兵。味方同士でありながら橋を巡って攻防を繰り広げることになってしまう。そして皮肉にも爆破スイッチを押したのは・・・!?


今となっては戦争とは、遠い海の向こうの話のような感覚であるが、この映画に出てくる日本人大佐や、日の丸の旗を見ると、かつて日本も最前線で戦争をしていたんだと改めて感じる。大佐を演じるのは早川雪洲、日本映画にも多数出演していて日本人初のハリウッドスターである。なんとも憎らしい役割であるが、実は人情味のある人物だ。

そして対立するアレック・ギネスがなんとも素敵に描かれている。絶対に自分の信念を曲げず、あきらめムードが漂う兵隊たちに生きる希望を与える。台詞の中で「仕事に誇りを与えれば、希望が沸く!」というのがあったが、まさしく、リーダーとしての条件を兼ね備えた人物である。出来上がった橋に飾ったモニュメントの前でのうれしそうな表情はその後の惨劇と好対照である。

さて、この日英の対比はアメリカ映画なので仕方がないのだが、実際は日本軍のやり方はこんなものじゃなく悪辣であったという説もある。今メディアを通じて映し出されている惨状を数十年前は我々日本人が行っていたのである。戦争の非情さを訴える映画は多いが、そこに日本人がいるだけで、よりリアルに感じ、平和ボケした日常をつい反省してしまう、そんな映画。

『アラビアのロレンス』のデヴィッド・リーンが監督している。
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4 コメント

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ピエール・ブール (十瑠)
2005-03-01 09:27:34
原作・脚本のピエール・ブールは「猿の惑星」の原作者ですね。『あの猿たちは日本人がモデルだった』なんて話が出てましたな。

ロレンスもこの作品も劇場の大スクリーンで見たいものです。ロレンスはずっと前にリバイバルで見ましたけど、これはビデオでしか見てません。
Unknown (映画のせかいマスター)
2005-03-01 18:58:58
コメントありがとうございました。先日はTBもさせていただき(コメント書かずに失礼しました)、十瑠さんの膨大なデータベースを拝見しているところです。



さて、原作者までチェックしてませんでしたが、日本好き(嫌い?)な方のようですね。いろんな繋がりで映画を見るのも楽しいですね。では~!
Unknown (奈緒子と次郎)
2006-07-03 09:19:28
クワイ河の鉄橋工事に通訳として携わった永瀬隆氏が、

クワイ河鉄橋を、戦争の悲惨さを伝える「世界遺産」にしようという

運動を続けているそうです。

戦争の悲劇は時が経っても忘れちゃいけないですよね。
Unknown (映画のせかいマスター)
2006-07-12 19:33:58
ふーむ。なるほど。この映画はそういう意味でも貴重ですね。

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