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12人の優しい日本人 #218

2005-02-13 | さ行の映画
1991年 日本 116分  三谷幸喜脚本

無作為に選ばれた国民が、同じ国民を裁く「陪審員制度」が、日本でも平成21年5月までに始まりそうである。この映画は「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律」が成立する平成16年から13年も前に、もし日本で陪審員制度が施行されたら?という先取りした設定の映画である。細かい制度はまた決まっていくのだろうが、映画の中では陪審員が12人選定される。有罪無罪の決定は全員同じ意見だと決定、1人でも意見を異にすればその陪審員らによる決定はなされず、他の陪審員にまわされることになる。映画の中でも無記名投票で決めよう、2人以上有罪の意見がなければ無罪で決定ということにしよう、ということになって、最初1人だけ有罪だと訴えていた陪審員が2枚有罪票を入れて審議を続けようとしてた。もちろん、全部で13票になるわけだからすぐばれるんだけど。それから陪審員たちは、会議が遅くなると家に帰れないこともあり、食事は途中で支給されるが日当も食事もたいした額は出ない。コーヒーを注文する中パフェを頼んで守衛さんの顰蹙を買っていた。

さて、日本人には陪審員制度は合わないという意見があるが、この映画は12人の話がまとまるまでに、判官びいきだとか、優柔不断で他人の意見に流されやすかったり、徒党を組んだりという日本人的な面がたくさん出てくる。登場人物も頑固なおじさんや争いを好まず平和に解決しようという人、私情を挟む人、有意義な議論をしたがる人、など十人十色誰もがそれぞれの長所や短所があって、二転三転する話の中で優位になったり不利になったりを繰り返していく。ああ、こういう人いるよなー、と笑わずにはいられない。

夫が死んだのは故意か不可抗力か、容疑者が美人であったことから無罪で話はすんなり収まりかけたが、突如有罪を主張し始める陪審員。話し合いがしたいという彼は、後に引けなくなってか頑なに有罪を主張する。なぜそこまで拘っていたのかは、一番最後に出てくるのだが、彼の主張に押され、一人二人と有罪へ意見を変えていく。そもそもの事件の解説がないままに話は進んでいくが、だんだんと事件の概要がつかめていくが、有罪無罪どちらとも取れるまま、意見を変える人、変えない人、落ち着く所もわからずハラハラさせる。

会議というものが、何を起点に流れが変わっていくのか、人を説得するのに何が必要なのか、いろんなものが詰まった1部屋の中の出来事だった。

似たような題材で『ニューオーリオンズ・トライアル』や、モデルとなった「十二人の怒れる男」などがある。豊川悦司の出世作。

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6 コメント

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Unknown (samurai-kyousuke)
2005-02-13 09:21:35
オリジナルの「十二人の怒れる男」が大好きなもので、当時レンタルビデオで鑑賞いたしました。

三谷幸喜さんの作品だったんですね。知りませんでした。

出演者のキャラクターが、いるいるこういう人いるよ~という感じでしたねー。
Unknown (映画のせかいマスター)
2005-02-13 11:49:31
どうも!コメントありがとうございました。「十二人の怒れる男」の方は観てないんですよねー。気になってるのでそのうち是非見たいと思います。こっちの作品は三谷作品らしく、それぞれの性格が実に日本人っぽくって面白かったです。陪審員ということを通じて議論好きの日本人も増えるかもしれませんね。では!
先日はありがとうございます (past_light)
2005-02-13 20:51:51
「雨あがる」のトラバにコメント、ありがとうございました。



この映画、以前観ました。とても面白かったですね。

三谷さんだったんですね。その頃は全然知りませんでした。

そういえば、「ラジオの時間」に通じる人間模様の多彩なドラマでした。
Unknown (映画のせかいマスター)
2005-02-14 08:18:00
past_lightさん、コメントありがとうございました。

12人の素性がわからないまま、(というよりも意図的に隠したり偽ってたりする人いましたね)人間模様を描く凄い映画でしたね。舞台があまり変わらないのは私の好きな設定の一つです。こういうのを観るには映画を待つより舞台を見に行った方が早いのかな?

ではでは今後ともよろしくお願いします。
TBありがとうございます (chibisaru)
2005-02-14 08:59:32
「十二人の怒れる男」が素晴しかったので、見たのですが・・・・あまりにも日本人らしい人がたくさん出てきて、タイトルが優しいよりも、いい加減な・・・の方があってるかもぉ・・なんて思いながらみたのを思い出しました(笑)



こちらからもTBさせていただきます。<(_ _)>
Unknown (奈緒子と次郎)
2006-02-15 08:24:47
トヨエツがなんとも妙な役で出てるのがいいですよね。

今の彼からは想像もつかない演技ですね。

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