マイコー雑記

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お先真っ暗と何度か寝込みましたよ。長男の高校卒業後の進路も決まりつつある中、18年間を振り返り思うこと

2018年03月27日 | 中学・高校

こちらの続きです。

アメリカの大学費用について赤裸々に2 & 合格率低下の一途で激化する大学進学競争

 

大学進学のもろもろを横目に、燃えるティーンたち

大学進学審査の理不尽さや競争の激化などを横目に、

長男と友人君たちは「我が道」を突き進んでいます。

 

今月に入り、長男は友人君たちと、

非営利事業NPOに続き、営利事業を始動させ、

市のダウンタウンの片隅に、事務所をオープンしました。

 

裁判なしで不法移民者を刑務所へ収監できる法律を推すシェリフ(郡保安官)候補に、

対抗して出馬したシェリフ候補のウェブサイト制作・管理の仕事を請け負った関係で、

選挙事務所の隣の一室を、事務所として貸していただいたのだそうです。

18世紀に建てられた街並み。

 

シェリフへの投票をよびかける飾りがされてます。

 

以前こちらの記事で紹介した、

大学不合格となった天才プログラマーの凸凹君と、

学業成績もスコアも満点で、

フルライドを含めいくつか合格をもらっている友人君と一緒に、

最近は、時々事務所に寝泊まりして事業を進めています。

 

事業は、

「メーカースペース」だそうです。

 

こちらウキペディアによると、メーカースペースとは、

ハッカースペース (ハックラボ(hacklabメーカースペース(makerspace、またはハックスペース(hackspaceとも呼ばれる)はコミュニティとして運営するワークスペースで、多くの場合はコンピューターやテクノロジー、科学、デジタルアートまたはエレクトロニックアートなどに対して共通に興味を持つ人々が出会い、ソサイエティ(社会)を形成したりコラボレーション(協働)したりすることが出来る場所である。」とのこと。

 

世界中で起こっている、

面白い試みですね。

 

去年夏に長男がインターンをした中米の国でのプロジェクトでも、

現地のメーカースペースにお世話になってました。

子供達が「自分にも変化を起こせる」と信じることが未来を変える?中米プロジェクト&長男の築くNPO

 

そして、こちらに書いた

今長男が進学を考えている工科大学にも、

かなり本格的な「メーカースペース」があるようです。

エンジニアの集まりですからね。

 

私も以前、

Maker Movement(作り手ムーブメント)」について紹介してます。

「作り手ムーブメント」を教育に生かしていくという動き、変化を与える行為者になるということ

「与えられたモノを消費するだけでなく自らも作り手!」と掲げる「作り手ムーブメント」を家庭の拡充学習に

「作る・創る」ことを通し「考える力・創造力・自主性を育む場」を築くというビジョンに向けて話し合い

 

何だか、

ちょっと似たようなことを考えていて、

驚きましたよ。

 

若い時分に、

いろんな体験をして、

将来に繋げていってほしいな、

そう思ってます。

 

昨日は、家族と滞在中の親族と一緒にDCへ出かけたのですが、

長男、行き帰りの車の中で、

お金をいただいているクライエントさんの1人のウェブサイトを

ずーっと作ってました。

そして夕方帰宅した途端、事務所に直行、

週明けは事務所から自らの運転で高校へ通学でした。

 

 

 

長男の高校卒業前に18年間振り返り思うこと

初夏の高校卒業を前に、

これまで18年間を振り返り、

今こうして大学なり事業なりと、

長男の進む方向が見えてくる中、←今後も変わり続けるでしょうが

しみじみ思います。

 

「お先真っ暗」に思えたことが、

何度あっただろうと。

 

 

幼い頃は、本当に泣き虫で恐がりで弱虫で、

一体、将来この社会でやっていけるのかと途方に暮れもしました。

『It Mama』寄稿:「敏感っ子」へのNG対応&恐がりで泣き虫だった長男17歳が自らを振り返り思うこと

 

そしていつ頃からか、

興味をもつことへと突っ走るようになり、

それがまた、厳寒サバイバルキャンプやレスリング、

レスキュー隊や救急隊員や航空関係のNPOやロボティックスや

サイエンス競技会やビジネスやと

何だか支離滅裂にも見える、もっぱら学校外の活動でした。

 

もう少し、学業に身を注ぐなら、

もっと成果をあげれるだろうにと思うこともありましたし、

このまま学校からも家からも飛び出して

どこかへ行ってしまうんじゃないかと思うことも

何度かありました。

 

でも、結局、彼の場合、

こうした学校の外での活動があったからこそ、

学業も彼なりに頑張れたんですよね。

「全米優等生協会(NHS)」のセレモニー、学校以外での活動が認められる教育システム

 

子ども達の、

こうした「活力の源」を、

見出していきたいです。

それが、苦手を引き上げてもくれるのです。

 

以前こちらに書いたことがあるんですが、

・「同時処理優位タイプの子」の成長

今読み返してみても、その通りだなあと思います。

 

記事にあるように、長男のようなタイプは、

・全体像が見える

・強烈さ(インテンシティー)

・自主性

が認められる時、

燃え上がって突き進んでいきます。

 

“長男を見ていると、一度社会に出て働いてからのほうが、

学業にも没頭しやすいのかもしれないなと思うことがあります。

社会という「全体」を肌で感じ、

「インテンシブ」に、「自身で必死に工夫」してみる。“

と、書いてますが、まさしくです。

 

長男を観ていると、

「自分でしている感」を堪能したい、

自分で試してみたくてしょうがないのだなあと思います。

机上の字面をなぞるだけでなく、

生のリアルな体験をしたいんですね。

「生きている」と感じたいのかもしれません。

 

そして、あれもこれもと手を出すこうした過程で、

本当に、いろんな失敗をしてきました。

何度か、「お先真っ暗」と寝込んだこともあります。

 

でも、渦中はしゃれにならない大変さでしたが、

振り返ると、そのひとつひとつが、

親として、腹を据わらせてくれました。

そして、親子で成長していきました。

 

 

長男が大学進学審査に提出したエッセイの一部 

長男は、

大学進学審査に提出したエッセイの中に、

こんなことを書いてました。

紹介させてください。

 

エッセイは、

ロボティックス競技会で、

一か所接続がずれた為に、

突然動かなくなったロボットの様子で始まります。

 

以下訳です。

 

「僕はいつも、

ハードワークの価値を信じてきました。

それは、父によるところが大きいです。

 

父は、18歳でお金もなく英語も知らないままチリから米国へ移住しました。

そして重度のディスレクアを抱えてもいました。

 

これらのチャレンジにも関わらず、

父は、レストランの皿洗い担当から米国首都の連邦職員幹部へと、

ゆっくりと階段を上っていきます。

 

父の歩みは、身を捧げることが、

いかに周りの世界を変えるかを示す現実の例です。

そして僕は、父の歩みから、忍耐力や粘り強さperseverance and tenacity)

のマインドセットを学んだんです。

 

ロボティックスチームの活動でも、

このマインドセットが土台となっていました。

僕は家の地下室で、

数えられないほどの眠らぬ夜を過ごし、

多くの時間と努力を注いできました。

 

中略

 

この損失の痛みは、

敗北のためではありません。

 

そうではなく、

前述したような献身とパッションによって明白となった

チームの潜在的可能性の損失からくるものでした。

チームとロボットを築くために注いだ全ての時間とエネルギーが、

たったひとつの接続の問題のために、消え去ったのです。

 

僕は、ぐしゃりとつぶれました。

 

競技会の翌日、僕は午前3時に起きました。

グロッキーに意識を取り戻すにつれ、

不信感、怒り、欲求不満が僕のマインドに押し寄せました。

 

中略

 

18年間を通して、

僕はたくさんの喪失や失敗を体験してきました。

 

僕の家族が東海岸に向け4500マイルの旅に出発した時、

僕はアラスカに、友人とそれまでの人生を置いてきました。

そして、引っ越しを重ね、2つの異なる高校で

「ここに引っ越してきたばかりの新しい子」であるということは、

多くの不快感と、同時に、好奇心とシュールな冒険をもたらしました。

 

そしてここ数年の間、

こうして僕の人生に行き渡る喪失感は、

僕にある結論をもたらしました。

 

それは、ひとつひとつの喪失は、

人間にとって、

最も強いインセンティブだということです。

 

喪失感は、焼けつくような野心を引き起こし、

僕を、僕自身が知覚する限界を超えて、

物事を達成するよう突き動かします。

 

半分生まれかけの、半分和解した

生々しい決意が

僕の血管を駆け巡り始めるのです。

 

よりよい何かを...と。

 

そして、僕はベッドから飛び起き、

部屋を走り出て、

全速力で家族のコンピュータに向かい、

タイプし始めました。

 

『無料でSTEM教育や資源を提供することによって、

若い発明家の最高の潜在力を促進することに献身する国際的なNPO.』

 

より良い何かのために…」

 

 

と、長男の起業したNPOの誕生についてつづったものです。

 

 

「失敗や喪失は、人間にとってのインセンティブ」

( インセンティブ:意欲向上や目標達成のための刺激であり、行動を起こすときの内的欲求)

 

これからも、

うまくいかないことつらいこともたくさんあるでしょう、

それでも、こうした心構えがあるのならば、

たとえ倒れたとしても、きっと立ち上がり、

歩き続けていける、そう思います。

 

 

 

今、うまくいかないことがあったり、

失敗に嘆いていることがあるとするなら、

それは、よりよくなるために力をつける機会でしかありません。

 

みなさん、

それらの一つ一つから学び、糧にし、

この世の中を駆け抜ける子どもたちを、

サポートしていきたいですね。

 

 

クライエントさんのウェブサイトに使う写真のひとつだそうです。

長男撮影。

 

 

さて、

『It Mama』さんへの更記事についても3つほどたまっていますので、

少しずつ紹介していきますね。

それではみなさん、温もり溢れる日を!


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
奈緒美さん、コメントありがとうございます! (マイコー)
2018-04-04 15:00:31
18歳になり、自分で車を運転してどこへも行ってしまう姿を見ながら、これまで、そして、これからを思っています。

とにかく寝る時間を惜しんで夢中で取り組み続けますから、身体に気を付けて欲しいです。彼女ちゃんと、アイススケートに出かけたり、博物館を訪ねたり、お茶したりといった時間が、いい調整時間になっているんじゃないかなと感謝してます。

本当ですね。転ぶのを防ぐよりも、転んだ時に、自ら立ち上がるサポートをしていくこと。私も、思い出しながら、子ども達に向き合っていきたいです。
福山さん、コメントありがとうございます! (マイコー)
2018-04-04 14:50:58
誕生からこれまで共に暮らす中で身についたものを、これから息子なりに、次の世代へ伝えたいもの・伝えたくないものと選択していってほしいなと思います。きっと彼にとって必要のないものも、背負っていますからね。
こんにちは (奈緒美)
2018-04-03 21:02:06
息子さん、頼もしいですね。
きっとこれからの人生で新しい創造的なものをたくさん生み出していくのではないでしょうか。こうして息子さんの成長の様子を読ませていただくと、親の最も大事な仕事は転んだ時に起き上がる力をつけてあげることだとしみじみ感じました。
こんにちは。 (福山)
2018-03-28 15:24:50
子供は親の背中を見て育つと言いますが、息子さんはお父さん、お母さんの背中を見て育ったのだと思います。

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