マイコー雑記

行き来するもの書き留め場

『It Mama』寄稿:「ダメ!」と言っても聞かない子には、どうしたらいいの?&「優しさとブレなさ」ってどう両立する?

2018年02月06日 | 思慮あるしつけ(discipline)

今回寄稿した『It Mama』さんの記事のテーマは、

「優しくありつつ、ブレない(Kind and Firm)」

です。

 

言葉で書くと、何だかペラっとした感じなのですが、

これは、

去年学んだアドラー心理学に基づく「ポジティブなしつけ」講座でも、

子育てする上で心がけたい基本的な姿勢として何度も紹介されていて、

私自身、その奥深さを探求し続けてます。

 

 

優しさと、ブレなさってどう両立する?

子育てって、

「優しくあるぞ」と思うなら、

ダメなことにも「いいよいいよ」とブレがちで、

「ブレないぞ」と思うなら、

「ダメなものはダメ!」と頭ごなしに厳格過ぎる、

そんな極端に振れがちと思いませんか?

 

そうして、

子どものやりたい放題に振り回されヘトヘトになるか、

もしくは、我慢も限界と爆発か、

または、小言や叱ってばかりの自分に嫌気がさすか

のどれかになってしまったり。

 

 

私もそうした、

「優し過ぎかな、厳し過ぎかな」の間を、

何度も何度も行き来してきましたし、

今でも、迷います。

 

それでも、以前よりは少しずつ、

「なるほどねえ」と感覚をつかめるようになり、

自分なりに、

「あ、優しくあっても、ブレないって可能なんだ・・・」と、

ストンと納得した体験を書き留めたのが、

こちらの記事でした。

『ユア子育てスタジオ』・全部飲む!「条件づけ」と「無条件の愛情」

 

兄姉分の飲むヨーグルトも、

「全部ひとりで飲みたい!」と癇癪を起した次男。

 

「したい!」がかなえられなくて、

ムカッとする、やりきれない、悲しい、悔しい

といった子どもの気持ちに寄り添うこと。←優しさ

 

同時に、その子の「したい!」が、

もし、その子のためにも、周りにとってもよくない、またはできないことならば、

その子の要求を呑む必要はないんですね。←ブレなさ

 

そして、

「わがままいわないの!」とガミガミしたり、

「そんなわがままいうなら、

もう2度と飲むヨーグルト買わないからね!」

と意地悪する必要もないんです。

 

抱っこしたり、背中をトントンたたいてあげながら、

その子がやり切れない気持ちに向き合い、

乗り越えていくことに「お供」するようなイメージで、

傍にいてやります。

 

 

それは、

英語の「しつけ」の原点を思い出す時、

とらえやすいのではないでしょうか。

 

しつけは、

親の言うことに従わせるためではなく、

「知恵を教え・学ぶ」ためのもの。

 

親は、

子どもが知恵を身につけていくのをサポートするのであり、

知恵を前にするならば、親子というのは、

ある意味「対等な同志」のようなものといえるかもしれません。

 

そうして、子どもは、自分のやり切れない気持ちに

ママが寄り添ってくれたなあと感じながら、

結構、自分なりに、ネガティブな気持ちをのりこえ、

「皆で分けようね」といった「知恵」を受け入れるようになるんですよね。

 

*(ちなみに、「しつけ」でいう知恵とは、

「集団で幸せに暮らすための知恵」といえますね。

1人なら、何をしてもいいわけですが、

人間は1人では生きていけない生物です。

ですから、小さな頃から、

いかに集団の中で個と周りが幸せになれるかの知恵を身につけていくのが「しつけ」、

私はそう理解しています。)

 

 

今、我が家でも3人のティーンと向き合い、

そして、勤務先の学校でもプレティーンやティーンたちと過ごしていますが、

この「優しく、ブレない」というのは、

幼児からティーンにとっても、

大切な姿勢だなあと、しみじみ感じています。

 

子どもたちが、

その大人に、知恵を敬う「芯=ブレなさ」を感じるとき、

そして、それでも、優しさと親切さと尊重をもって接してもらえると感じられる時、

互いの関係は、よりよいものとなっていきます。

 

言うは易しですが、

私自身も、精進していきますね。

 

 

『It Mama』さんの記事には、

以上のようなことが、具体的にかける言葉例も含め、

コンパクトに分かりやすく紹介してあります。

興味ある方、是非どうぞ!

・「ダメ!」と言っても聞かない子には、どうしたらいいの?

 

 

 

さて、

「ブレる」ことについて、

もう少し考えてみませんか。

 

ブレる背景にある気持ち

「いいよいいよ」と言ってしまう時って、


1.優しいママでありたい

2.めんどくさい、癇癪起されたらやっかい

3.子どもの悲しい反応を見るのが辛い、癇癪への恐れ

4.子どもがハッピーでないことへの罪悪感


だいたい、こんな気持ちが背景にあると思いませんか?

 

1.優しいママでありたい

「いいよいいよ」でないのなら、

「ダメ!」と頭ごなしにガミガミいったり意地悪するしかない、

そんな両極端の選択だけじゃない、そう思い出したいです。

 

子どもの要求をそのまま呑まずとも、

子どものネガティブな気持ちに寄り添い、

優しく、親切で、子どもを尊重する親であれること。

このことを理解し、体験していきたいです。

 

 

2.めんどくさい、癇癪起されたらやっかい

忙しくて疲れて余裕がないという自分の状態に気づいていること。

すると、「普通の状態」ではしないようなことを、

ついしてしまうのも、より防ぐことができます。

 

 

3.子どもの悲しい反応を見るのが辛い、癇癪への恐れ 

4.子どもがハッピーでないことへの罪悪感

 

私自身、

子どもがネガティブな気持ちを表すことや癇癪への

自分自身の恐れや罪悪感が、

結局は、子どもの癇癪を長引かせていたのかもしれないなあと

思うことがあります。

 

でも、

子どもには、子供自身に、

ネガティブな気持ちを乗りこえる力があるんですよね。


そう信じられるようになった時、

「ブレる」ということも、減っていったんです。

そして、今でも、子どもがネガティブを爆発させたり癇癪を起すことはありますが、

以前より、それらが長引くことが減っていきました。

 

 

「優しく、ブレない」と同時に実行したいこと

「優しく、ブレない」というのは、

葛藤するその場では、

必ずしも子どもの要求を呑まずとも、

子どもの「やりきれない気持ち」に寄り添うわけですが、

それ以外の時にも、子どもとの関係を築く接し方をしていくことが、

大切になります。

 

関係の土台があるからこそ、

葛藤を共に乗り越えていけるわけです。

 

ひとまず、忙しい毎日にも、

次のようなことを心掛けると、

とても効果的と実感してますよ:

 

・10分でも「するべきリスト」を横に置いて、

目をみて話を聞いたり、楽しんだりする時間をもつこと。

 

・朝起きた時、別れる時、迎えの時、

目を見て、心をこめて、できたら楽しそうに、

「おはよう、いってらっしゃい、おかえりなさい」と言うこと。

 

・寝る前にハグし、その日どんなに難しいことがあったとしても、

「大好きよ。あなたって素晴らしい」と心から伝えること。

 

これだけでも、随分、違ってきます。

 

 

 

また、「ポジティブなしつけ」の本に紹介してあった

具体例も載せておきますね。

(『Positive Discipline A to Z』by Jane Nelsen, Lynn Lott, and H. Stephen Glennより)

――――――

家族会議で、

「来週〇〇へドライブするけれど、

車の中で喧嘩を始めたらどうしたらいい?」と話し合います。

 

子どもたちも含め、いろいろなアイデアが出た中から、

「喧嘩をしたら、車を道路脇に停めて、おさまるまで待つ」と家族皆で同意。

 

さて、出発。

案の定、喧嘩が始まります。

 

静かに、脇に車を停めるパパ。

パパもママも、

「おさまるまで待ってるからね」とだけ言い、

雑誌や本を読み始めます。

 

楽しみにしている目的地へ行けないと、

喧嘩を止める兄弟姉妹。

――――――

 

ガミガミも「もう帰るよ!」もなく、

ただ、自分たちで決めたことを尊重し、遂行する親。

 

この場合は、

こうして、「家族会議」という事前の働きかけがあったからこそ、

「優しく、ブレない」もより効果的ですよね。

 

定期的に家族で話し合う場を設けたり、

アクティビティーの前に、家族で話し合うというのも、

確かに、とても効果的な「しつけ(教え・学ぶ)の方法」ですね。

 

 

 

 

 

ブレない必要があることを見極める大切さ

「ブレないブレない」と連呼してきましたが、

「これって、本当にブレない必要があるの?」ということって

たくさんありますよね。

 

基本は、

周りや自分を傷つけることはブレない必要がある、

そう私は思いますが、

あとは、臨機応変に柔軟さをもって対応していきたいですね。

 

上の次男の「飲むヨーグルトの件」も、

あの場ではブレない方が、次男にとってより良い学びになったなあと思いますが、

もう少し下の年齢だったり、体調が良くない場合などは、

他のもので気をそらしたり、兄姉に頼んでみたりと、

対応するのもありですよね。

 『It Mama』・「魔のイヤイヤ期」がない文化にある共通点って?

『オールアバウト』「イヤイヤ期」の対応を見直してみませんか?

 

 

またティーンにもなれば、

互いの主張を突き合わせ、

交渉を通して、着地点を見つける姿勢も大切です。

 

そうして普段、柔軟な対応を心掛けていると、

「ここはブレられない」というときに、

子どもたちも、「あ、これは交渉の余地なしなんだな」と、

より納得しやすいのではないでしょうか。

 

 

 

「優しく、ブレない」について、

是非、共に、試し、省み、また実践しと続けてみませんか。

いろんな発見が溢れると思います。

 

 

さて、仕事原稿の後に、

この子が目指してることって何なの?「困った行動」の背景にある子供心理を読み解く方法紹介1

の続きを書きますね。

 

ふと気づくたびに脱力させてくれる飼い犬。     

 

カメラを向け、起きても、

こうです。

みなさん、温もり溢れる日々を!


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