「気が滅入るストーリー救う児の笑顔」昨年のカンヌ国際映画祭で、主人公の柳楽優弥くんが最優秀男優賞を受賞した、「誰も知らない」を観た。
そもそもこの映画は、昨年の5月頃に録画したと思うのですが、内容の重さは知っていたので、やっと観ることが出来た感じです。
ストーリーは1988年の「豊島区子供置き去り事件」を元にして作られていますが、まさに子供が母親に置き去りにされた話です。
おまけに、この子供たちは父親は別々で全員出生届が出されていない、「誰も知らない」子供たちなのであります。
実際の事件は、この映画よりもっと悲惨だったと聞いていますが、この映画ではまだ子供たちは笑顔を見せています。
みんなでお互いに助け合ってなんとか生きていく姿には、思わずじーんとしてきます。
生活に困るのなら、警察や福祉事務所に相談したら?と思いましたが、
そうしたらみんな一緒に生活できないという明(柳楽)の言葉がなんだか痛々しかった。
映画自体は実に滅入るストーリーで、観終わった時には元気がなくなりましたが、たまに見せる子供たちの笑顔がせめてもの救いでした。