鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

すべて有罪となったライブドア事件

2007-03-23 | Weblog
 23日、東京地裁で証券取引法違反に問われた会計監査人とライブドアに対して判決が下った。公認会計士の小林太辰氏に対しては懲役10カ月、ライブドアに対しては罰金2億8000万円とじうれも有罪を言い渡し、これで昨日の宮内亮治ライブドア元取締役に対する懲役1年8カ月とあわせて、これでライブドア事件で起訴された7人と2社のいずれもが有罪となり、そのうち首謀と見られる堀江貴文はじめ3人が実刑判決となった。ホリエモンと公認会計士はいいとして、捜査に協力した宮内元取締役まで実刑になったのはやや意外であった。
 23日判決のあった港陽監査法人の公認会計士、久野太辰に対しては懲役10カ月の実刑(求刑は1年6カ月)、もう一人の小林元氏に対しては懲役1年、執行猶予4年(同1年6カ月)であった。日本公認会計士協会によると、会計士が証券取引法違反で実刑判決を受けるのは初めてのことだ、という。そして、同じく証券取引法違反(有価証券の虚偽記載、偽計・風説の流布)に問われたライブドアに対しては罰金2億8000万円(求刑3億円)、ライブドアマーケティングに対しては罰金4000万円(同5000万円)の判決が下った。
 前日にはライブドアの宮内亮治元取締役に対し懲役1年8カ月(求刑2年6カ月)の、金融小会社元社長の中村長也、および関連会社元社長の岡本文人両氏に対して懲役1年6カ月、執行猶予4年(同1年6カ月)の、元代表取締役の熊谷史人氏に対しては懲役1年、執行猶予3年(同1年6カ月)の判決があった。
 いずれもホリエモンを裁いた小坂敏幸裁判長で、ここまでいくとやや行き過ぎの感がなきにしもあらずである。ホリエモンを実刑にするのは首謀者といsて当然と思うが、宮内被告をも同じように実刑判決にするのでは「アレッ、話が違う」といった感じになってくる。
 宮内氏は確かにホリエモンのお先棒を担いで悪事に手を染めたが、露見後は非を悔いて、ホリエモンを断じるのに協力したのではなかったのか。単に己の罪を軽くしたいがための協力であったのか。
 宮内氏は即刻、控訴を決め、8000万円を払って保釈となった。まさか、ホリエモンと組んで検察と対抗する方に回るようなことはしない、と思うが、小坂裁判長の惻隠の情があってもよかったのではないか、と思った。
 
追記 フジテレビはライブドア有罪を受けて総額380億円もの損害賠償請求訴訟を来週にも起こすことにしている、という。賠償額はフジテレビによるライブドア株の取得価格440億円と、USENの宇野康秀社長に売却した95億円との差額に、支払いを求める催告にライブドアが応じなかったことによる延滞金30~40億円を加算したもの、という。いずれにしろ、これでライブドア株をめぐる損害賠償請求裁判が本格化する。 


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衰え感じさせた中村紘子

2007-03-23 | Weblog
 昨22日はテレビ朝日の「題名にない音楽会」の収録が東京・文京区の文京シビックホールであった。中村紘子が出演するとあって、子供を連れた親子を含め結構な人が入った。舞台は大きな花束が3つも飾られ、中央にヤマハのピアノ、その横に豪華なソファーが2組置かれ、さすがクラシック界の重鎮を迎えるのにふさわしい造りであった。冒頭に登場した中村紘子さんは早速、ラフマニノフ幻想小品集より「プレリュード」作品3-2とグフナドス12のスペイン舞曲より「アンダルーサ」を華麗に演奏した。かみさんが隣で「エリザベス・テイラーみたい」とつぶやいていたほど金ピカの豪華な衣装を身に纏って、優雅そのものだった。
 そして、司会の羽田健太郎と隣り合わせに座り、優秀なピアニストになるための「ピアニストの条件」なるものを語った。その条件とはまず①才能と運があり、2,3歳の頃から練習すること②イマジネーション③体力を養うことーーである、という。世界には5000万人からのピアニスト志望者がおり、そんなかからプロとして育つのは並大抵のことではない。浜松国際ピアノコンクール審査委員長などを務め、後進の指導にもあたっている中村紘子さんからもっと素晴らしいことを聞けるか、と思っていたが、聞いてみれば平凡なことであった。
 最後にもう一度中村紘子さんの演奏が聴けるか、と思っていたら、教え子の尾崎有飛君の瑞々しい演奏があっただけで、拍子抜けであった。プログラムにも中村紘子の演目は未定となっており、”大物”扱い。
 確か、中村紘子の演奏は10年以上前に地元の市民ホールで初めて聞いて感激した記憶があり、以前に一度「題名にない音楽会」に出演したのを聞いた記憶がうっすらとある。が、今回は周りが”大物”扱いしていることが嫌みに映ったこともあって、それほど感激もしなかった。最近は結構、いろんなピアニストの演奏を聞いているので、それほど素晴らしい、とも思えなかった。中村紘子に衰えを感じたのは鈍想愚感子だけだろうか。
 それよりも後半の「最近注目アーティスト~2007年の顔」に出演していたフライド・プライドのボーカリスト、Shihoの歌声がいいな、と思った。「題名のない音楽会」の収録は見知らぬ音楽家に出会える喜びがあって楽しい。 
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クレジットカードの怖さ実感

2007-03-22 | Weblog
 昨21日はお彼岸なので、朝早く起きて、川崎霊園へお花と線香を持って墓参りへ行った。流石に早朝から多くの人がお参りに来ていた。サクラはまだほとんど蕾で、こちらの開花宣言は2,3日後になりそうだ。帰りに24時間営業しているマクドナルドのお店へ行き、かねて食べたかった「マックグリドル」を食べた。いつもはホットケーキを食べるのだが、評判のマックグリドルなるものを味わってみた。ハンバーグと卵をパン生地で包んである。パンは焦げ目についたもので、食べてみたら、ホットケーキ風の味であり、これなら半分ホットケーキを食べているようなものだ、と思った。コーヒーとポテトのついたセットで420円と安い。しかも24時間営業で、冬は暖かく、夏は涼しい。先週末の名古屋からの帰りに川崎のインターテェンジを降りて、初めてサイゼリアへ入り、イタリアン料理を食べたが、スパゲッティ、ピザがいずれも400円くらいで、価格の安さにびっくりしたが、これでも企業として利益が出るというのだから消費者に「とっては心強い。
 午後は伊勢丹へ出かけることにした。春野菜を送ってくれた名古屋の知人にお返しのお菓子を送るのと、結婚式でかみさんが安物の真珠をしていたので、本物の真珠でも買おうかな、と思って、2人で出かけた。電車に乗ってから、かみさんに「知人の住所は?」と聞くと「忘れた」という。「馬鹿!」と怒鳴って、苦虫をつぶして、さて降りる段になって、財布を見ると、あった積もりの伊勢丹のクレジットカードが入ってない。名古屋へ行く時にETCカードや出光のカードと入れ替え、そのままになっていたのだ。今度はかみさんから逆襲されてしまった。伊勢丹のカードだと7%引きとなり、金額の張るものを買うには欠かせない。
 でも、折角来たのだからと一応、見るだけみておこう、と伊勢丹の店内をぶらりと回った。まず、5階の家庭用品売り場をのぞくと、ヨーロッパフェアとかで、ナイフ、フォークのセールをしていた。7品のセットで1万円から4万円くらいまであり、高いのはそれなりにいい。それで、本物はいくらくらいするのか、と見渡すと、一角にガラスのケースに高そうなナイフ、フォーク類が並べてある。店員に言って手にとらせてもらうと、牛の骨の柄にナイフは確かにいい。なんとかジュンコとブランドが書いてあるので、聞くと、横にいた当の本人が出てきて、説明しだした。もともとカードがないので、買う気はないので、適当に聞いて外そうとすると、最後にパンフレットをくれた。それを見ると、「アトリエ・ジュンコ」となっていて長野県松本市に本拠を構え、テーブルウェア・デザイナーとして結構活躍しているマダムである。パンフレットも立派なもので、家に帰ってパンフレットに掲載してあったホームページを見ても一介のデザイナー以上の出来栄えであった。
 で、目当てのミキモトのお店に行き、真珠のネックレスを見ると、40センチの長さのものしかない。店員が出てきて、「長さは注文で誂える」とのこと。さらに物色していると、裏へ行き、60センチの長さのものを取り出してきた。掛けてみると、よく似合う。価格は50万円余で、想定していた価格よりやや高い。カードを忘れた、といい、その場を去った。店員は「お取り置きしておきましょうか」というが、「それには及ばない」とやんわりと断る。
 カードを持っていたら、恐らくさっきのナイフ、フォークも、この真珠のネックレスも買っていたことだろう。
 その足で、男の新館をのぞいたら、前から買おうかな、と思っていたチョッキや、ネクタイで気に入ったものがあった。これもカードがあったら、即座に買っていたことだろう。
 結局、買ったのは1050円のミニテーブルクロスだけだった。かみさんは「知り合いの人が高価なものは何回も足を運んで品定めをしてから買うことにしている」と」言ってくれたが、商品を見てすぐ買ってしまうのは問題だ。高額商品の場合は少なくとも比較検討し、冷静に考える時間を措いて購入する、ということにしたいものだ。その意味で、たまにはクレジットカードを忘れていくのもいいものだ、と思った。
 若者がクレジットカードで衝動買いをして、ローンに苦しめられる話をよく聞くが、そうなる気持ちがとくわかる。ついつい、後払いをいいことに買ってしまう気になるものだ。
 本当にクレジットカードは怖い。
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名選手のなかにも名監督になる選手がいる

2007-03-21 | Weblog
 21日朝、NHKテレビの「ホリデーインタビュー」を見るともなく見ていたら、野球のことをしている。どうせ高校野球の選手のことでもあyっているのだろう、と耳だけ向けていると、どうも昨年引退して中日の守備兼走塁コーチとなった川相昌弘選手のインタビューであった。司会が小さい時のことから高校、プロ野球時代のことをいろいろ質問しているなかで、「プロとは」と聞いたところで、川相選手は「うーん」とうなり、「同じ失敗を何回も繰り返さないことですかね」と、バンドという地味な分野で世界記録をつくった川相選手らしい答えだったのが印象的だった。成功して当たり前とみられ、1シーズン連続47回成功の輝かしいバンドの記録をつくった人にして言える一言だ、と思った。
 巨人軍に入って21年、そして半ば追われるようにして中日に入り、3年間プレーしてコーチになった。巨人で一緒にプレーした落合博満監督がその価値を認めてくらたのだろう。野球には豪腕投手、ホームランバッターのスター選手が必要であるが、ここぞというチャンスに確実にバンドを決められるようなバイプレイヤーも必要で、そうした選手がいないと勝負には勝てない。そんなチームの宝を監督とソリが合わないとして放り出してしまう巨人軍はやはりおかしい。今年大リーグに行ってしまった桑田真澄選手や、横浜ベイスターズに去った仁志敏久選手らもあっさり掘り出してしまう巨人軍の人気がガタ落ちなのもその辺に理由がある。チーム生え抜きの選手を大事にしないのは球団運営としておかしい。それでは選手が育たないし、ファンも離れていく。いつまでも”変人”長嶋茂雄にしがみついているからこういうことになる。
 その点、落合監督は偉い。自分が選手時代に勝手放題してきた割には周囲のことがよくわかっているようだ。川相選手にさっと手を差し延べ、チームの要として若手選手の鑑とし、今回はコーチとして迎えるのはよく人をみている、といえる。今回もオリックス・バッファローズと契約交渉で決裂し、選手生命を絶たれる寸前までいった中村紀洋選手を救い上げ、いまや開幕スタメンに起用しようか、ということになっている。
 当初、中村選手を採ったことで、チームの和が乱され、うまくいかないのではと懸念していた。ここまで、中日のオープン戦の成績は4勝11敗3分で、12球団最下位というていたらくである。04年、06年と優勝した年のオープン戦の成績はこんなものではなかった。3年のうち2年優勝しているので、フロント、選手の間に余裕がありすぎるのかもしれない。
 それでも20日付けの毎日新聞の恒例の12球団担当記者による順位予想によると、セリーグ6人にうち5人までが中日の優勝、としている。皮肉にも中日担当だけが、巨人優勝としている。
 こんなに優勝説が流布すると、他球団からマークされ、本当はよくない。選手を見る目では名監督ぶりを実証しつつある落合監督は今度は優勝当たり前との事前の評のなかで優勝して、日本一になってほしいものだ。少なくとも名選手でも名監督はいる、ことをもう一度証明してほしい。
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平和な時代の産物か、ナウイ結婚式

2007-03-20 | Weblog
 この週末、姪の結婚式に出席するため、家族5人そろってレンタカーで名古屋へ行った。朝9時半から結婚式が始まるので、前日に行くことにし、ついでに家を建て直すかみさんの実家にも顔を出した。遅めの夕食を摂って、ホテルにテェックインし、バスに浸かってのんびりしていると、友人から電話が入り、これから行く、という。まあ、寝るだけなので、ホテルのロビーで1時間半ばかり談笑しているうちに12時になってしまった。
 翌朝、5人で結婚式場「アール・ベル・アンジェ」に赴く。JR千種駅の近くの結婚式専門の瀟洒な造りの建物である。待つこと30分くらいで、教会式の結婚式場へ誘導される。外人の牧師さんが司祭を務める結婚式で、若いこれも外人の女性
が愛の歌を歌うなか、宣誓、指輪交換、そしてファースト・キッスが執り行われる。
 式が終わって、中庭に出ると、全員がシャボン玉のキットを渡され、シャボン玉のシャワーの中を花婿、花嫁が進んでいく。そして子供たちへのお菓子撒き、後ろ向きでのブーケの放り投げ、乾杯などが行われた。集合写真は屋上に上がったカメラマンが上から100人余全員の写真を撮影した。
 で、披露宴会場へ移動し、すでに乾杯は終えているので、早速食事に入った。テーブルの席の指定されたところに座ると、記名式のメッセージカードの裏に新郎・新婦からのメッセージが書かれてあり、芸が細かい。新郎・新婦の登場を待っている間に壁のスクリーンに新郎・新婦の生い立ちが映し出される。媒酌人はなく、司会者が新郎・新婦にインタビューすることで、その代わりを果たした。
 花婿花嫁がお色直しをして登場し、ハワイかのフラダンス、バレーの披露があり、花婿の属する消防団の団員によるマツケンサンバ、転じて裸踊りがあり、いわゆる祝辞らしきものはほとんどなく、すべてエンターテインメント一色といった感じだった。
 2度目のお色直しで現れた新郎新婦が各テーブルにウェディングケーキを配り、続いて係員が全員にケーキを配る。食べ終わったら、司会者が皿の裏を見るように言い、シールが貼ってある人5人を前に呼び、新郎・新婦からプレゼンントが配られた。
 料理は仕出し屋から取り寄せているのか、スタッフ10数人がきびきびと動いて場の雰囲気を壊さない。いずれもアルバイトだ、という。見たところ、専門の結婚式場で、バックにはウエディングドレス着付けの部屋もある。都心に結婚式だけのための設備を作り、多くのスタッフをかかえ、成り立つのか、と心配になってくる。
 帰ってから、インターネットでみると、全国にチェーン店を持つ企業で、仙台に本社を置いている。地域のコミュニティ誌を発行する会社が経営しているようで、各種プランを取りそろえていた。新婦の姪が趣向をこらしたのか、と思っていたが、どうもほとんどが結婚式場側のメニューに乗っかったもののようだ。若い人にとってはナウイのだろう。昔ながらの新郎・新婦の人となりをいくらかでも理解できる披露宴の方がしっくりくる、とは思うのだが、当人たちは何よりも楽しい方がいいのだろう。
 姪から携帯電話に「結婚式をするから出席してほしい」と連絡があったのは昨年の5月頃だった。随分先だな、と思った記憶がある。姪とはここ数年会っていないので、結婚式で見た時は別人ような感じがした。女の子の場合、急激に変わる年頃なのだろう。仕切り屋として縦横無尽の活躍をしたというから、お疲れさんというしかない。
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会社法の施行で企業経営者の責任は重くなった

2007-03-19 | Weblog
 ホリエモンの実罪判決は各方面に様々な波紋を呼んでいる。糸山英太郎氏が自らのホームページでホリエモンが自民党議員に泣きついたところ、その議員が糸山氏に相談するようにアドバイスしたと聞き、「なんでもかんでも私のところに持ってくるな」と半ば自慢しながら断っているのが面白い。先日、高校時代の友人と雑談していて、友人は「いままでの判決と比べてバランスを欠く。重すぎる」と言うので、「企業経営者の責任はかつてなく重くなっている。投資家を欺いた罪は重い」と言いながら、昨年から会社法が施行され企業のガバナンスがかつてなく問われるようになった。時代は変わったのだ、と強く思った。
 確かに経済事件で2年6カ月の実刑判決はかつてない重いものである。ホリエモンも執行猶予がつくだろう、とたかをくくっていたふしがある。今週発売の週刊誌には「ホリエモンの誤算」といった見出しが踊っていることからもわかる。米国ではエンロンやなど粉飾決算で経営者が懲役10~20年の重い刑を科されているのに比べ、日本は経済事件ではせいぜい1~2年の懲役で、執行猶予をつくのがほとんどだった。
 しかし、昨年5月に会社法が施行され、企業のコーポレート・ガバナンスが一段と問われるようになり、コンプライアンス(法令順守)に反する企業は存在が許されない状況になってきた。その企業で最大の責任者といえば、トップたる社長であるのは言うまでもない。
 ホリエモンの場合は元役員を自殺に追い込んでいるし、現在のライブドアをも死に体の企業にしてしまった。なおかつ22万人もの株主に粉飾決算で会社の現状を欺いて損失を与えた。株式投資は投資家の自己責任の要素はあるものの、虚像を作って不当に株価を吊り上げ、結果として損失をもたらした責任は重い、といわざるを得ない。
 いままでになく重いのだ、とするのなら、今後は今回のを判例に重くしていけばいい。企業経営を預かるということは社員のもならず社会からも注目され、それだけ重いことなのである。企業経営者もすべからく意識を変えたらいいのだ。
 小坂敏幸裁判長は世間の注目を集めるのが好きで、スタンドプレーが目立つ裁判官のようである。裁判そのものも社会の変化とともに変わっていくものであり、被告ホリエモンの世の中をなめきった態度が裁判長の意を損なった側面はあるだろう。
 昨18日朝のTBSの「日曜討論」に出演していた加藤紘一自民党元幹事長は「一昨秋の総選挙でホリエモンを経済改革の旗手といsて担ぎ上げた竹中平蔵氏の罪は重い」と宣った。時の金融政策を担う大臣が褒めそやしたことが何も知らない庶民に幻想を抱かせ、それが暴走を招いたわけで、元凶の小泉前首相はもちろん、竹中氏もこれについては懺悔すべきだろう。
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懲りないマスコミとホリエモン

2007-03-17 | Weblog
 昨夜、寝る前にテレビ朝日のニュースステーションを見て驚いた。2年6カ月の実刑判決を受けた前科者のホロエモンが画面いっぱいに大写しになっていて、インタビューを受けている。一瞬、2年前のビデオかとも思ったが、ホリエモンの顔はいまの犯罪人の顔だった。司会の古館伊知郎を前に検察批判をしていた。ホリエモンもホリエモンなら、こんな犯罪人を堂々とテレビに露出させるテレビ局もセンスがおかしい。こういう風に取り上げるからホリエモンは図に乗って、相変わらずスター気取りで少しも反省しないのだ。マスコミも一切無視するくらいがいいのに、と思う。
 インタビューは録画であったことが判明したが、始まる前に収録スタジオに登場したホリエモンの姿から放映していたが、実刑判決を受けてもその態度は以前と同じく、マスコミはまだスター扱いをしてくれる、俺はスターなのだ、という風がありありだった。
 ところが、司会の切り込みは「社長としての経営責任は」とか以前にはなかった鋭いもので、さすがのホリエモンも空気が違うと感じたのか、やや涙模様の答えで、いつになく目を何回もしばたかせていた。有罪判決を受けた人に対しては世間の向ける目も違ってくるのが少しはわかったのかもしれない。
 しかし、検察に対しては相変わらず対決姿勢を崩しておらず、基本的には反省のかけらはちっとも見られない。心中、さぞや悪どく稼いで貯めたお金はビタ一文やるものか、といったところだろう。
 この後、TBSのニュース23にも出演し、同じようなことをのたまったようである。
 テレビ朝日のコメンテーターで出演していた堀田力元東京地検特捜部検事は「あとは執行猶予がつくかどうかだが、全財産を投げ打って、損害を与えた人に差し出して、謝罪するくらいの反省ぶりをみせれば、可能性がある」と言っていた。ホリエモンの性格から言って、99.9%そんな殊勝なことをするとは思えない。堀田氏の言がホリエモンの耳に届くかどうか。まず届くと思えないので、ホリエモン劇場第三幕はもうないだろう。
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訴訟人生のホリエモン劇場第二幕の開幕

2007-03-16 | Weblog
 ライブドアの堀江貴文元社長に対する東京地方裁判所の判決が16日午前10時に申し渡された。小坂敏幸裁判長の下した判決は「被告人を有罪とし、2年6カ月の懲役に処す」という極めて妥当なものであった。東京に初雪が降った朝早くから63枚の傍聴券を求めて1679人もの人が列を作り、関心の高さを伺わせた。執行猶予もない実刑判決は検察側の求刑以上の量刑を望んだ鈍想愚感子の期待には届かなかったが、ほぼ見通した通りになった。世の中、社会をなめきって会社経営をしてきた罪は重い。これで、損害賠償訴訟をはじめとする多くの裁判で受け身に回り、一生涯訴訟に明け暮れるホリエモン劇場の第二幕が切っておとされた。
 判決を聞くホリエモンは両手を組んでじっとうなだれていたが、一息ついたところで弁護側を見やり、不敵な笑みを浮かべた、という。予想通りで、即刻控訴する決意を固めたのだろう。NHKテレビで裁判所に入るホリエモンの姿を何回も写していたが、白ワイシャツにノーネクタイ、濃紺の上下スーツに茶色の靴で、上着の上のボタンだけを留めて太い身体をみせつけ、お世辞にも格好いい、とはいえない、むしろダサイ。 
 傍聴席でか判決を聞いた損害賠償請求の裁判を起こしている原告の1人は「予想以上に重い判決であった」と意外な感想をもらしていたが、損害賠償訴訟裁判に与える影響を考えたら、重い方がいい、に決まっている。
 ホリエモンは高裁、最高裁と上訴を続けていくだろう。そしてその後に待っているのがフジテレビ、郵政、そしてライブドア株で損害を蒙った被害者からの集団賠償訴訟である。有罪となれば、こちらも敗訴するのは必至である。
 昨年、今回の裁判の日程がほぼ終わった段階で、裁判所の許可をとったとはいえ、ホリエモンはアフリカへ出かけたり、都内某所で豪遊したり、相変わらずの傍若無人ぶりを発揮して、週刊誌ネタになっていて、少しも反省の色を見せていない。それがホリエモンらしいといえばそうであるが、そうしたことが裁判官の心証を悪くすることは少しも考えていない。
 弁護士に優秀な人材を抱えていると言われているが、弁護士だってお金をもらっているスポンサーに耳のいたいことはいわないだろう。
 これで夢をもって生きることが必要な青少年に悪影響を与えることはなくなることだろう。
 第一幕は天国であったホリエモン劇場の第二幕は地獄である。地獄に堕ちた豚はもうだれも食わないし、もう第二幕の観客もいないだろう。

追記1 実刑判決を受けた堀江貴文は検察庁の拘置所に収監されたが、直ちに控訴すると同時に保釈の申請をし、東京地裁は保釈を認め、同日午後5時過ぎに再保釈された。保釈金は5億円で、以前に3億円払っていて、残り2億円を現金で払った、という。世の中、お金がすべてと豪語するホリエモンらしい対応であるが、制度とはいえ、実刑判決を受けたすぐ後に保釈が認められるのは納得がいかない。実刑を宣告したのは小坂裁判長で、東京地裁はまた別という理屈なのだろうか。お金を払えば済む、ということにでもなるのだろうか。ホリエモンのことだからお金で刑をも買ってしまう積もりでいるのかもしれない。こんなことを認めてはホリエモンは全く反省しないし、世間に示しがつかないのではなかろうか。ホリエモンはまたぞろ好き勝手な言動を繰り返すことだろう。ただ、今回は罪悪人のレッテルが貼られているので、世間の見る目はちょっとは厳しいだろうが、また提灯持ちの一部マスコミが持ち上げて、おべっかまがいの記事やテレビリポートで流すことだろう。一番いいのはマスコミ、ミディコミ、ミニコミの一切がホリエモンを無視することなのだが……。きっと頭の悪いデスクのいるマスコミが飛びつくことだろう。

追記2 同日の夕刊によると、小坂裁判長が判決主文を読み上げている最中の午前11時10分頃ににホリエモンは急に胸をトントンと叩きだし、「体調が悪いんですけど」と言い、中座してトイレへ行った、という。裁判の言い渡し中に被告がトイレへ駆け込むなんてことは前代未聞のことで、どこまでも人を食っている。
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日興コーディアル株上場廃止の是非

2007-03-16 | Weblog
 東京証券取引所が12日、日興コーディアルグループの株式上場を維持する、と発表した。「不正会計が組織的、意図的に行われたとまでは言えない」(西室泰三社長)として、東証の上場廃止基準に該当しないとしているが、日興コーディアルグループの上場廃止については2月末に日本経済新聞が一面で大きく「上場廃止へ」と報道したのに続いて、ほとんど各紙が同様な報道をし、既成事実化していただけに意外に受け止められている。
 日本経済新聞は13日付けの朝刊で「日興株上場維持うぃを決定」と一面トップで報じた横にカコミ記事で「本紙、日興上場廃止へ、報道の経緯」を掲載する異例の措置をとった。同日付けの日経の社説でも「東証、日興上場維持の微妙な判断」と疑問を投げかけている。2日経った15日には日興の上場廃止報道に追随しなかった毎日新聞が「検証日興問題、乱舞した廃止報道」を特集し、半ば追随報道しなかった自社の姿勢を誇っている。そして服部孝章立教大社会学部教授の「日経の特ダネは世の中の反応を見る観測気球に使われた懸念がぬぐえない」との談話を載せている。
 新聞報道に限らず、企業の動向に関するニュースは常に誰かの意図が働いたものである。その意図が公正なものであるか、特定の集団の利益をねらったものか、は聞いた記者が判断するしかないだろう。その判断をもとにマスコミは報道するかしないかを決めるわけで、偏向、もしくは利用された報道を繰り返せば、そのマスコミは段々信用されなくなり、読まれなくなるだろう。
 だから、日経のように報道した事実を弁解するような記事を載せるのは却って逆効果である、ともいえる。そんなことをしなくても賢い読者はわかってくれる、と自信をもって毅然としていた方が良かったのではないか、と思う。
 確かにこれまで上場廃止となったのは数十年間も株主を偽装していた西武鉄道、債務超過の実態を隠し続けていたカネボウ、粉飾決算と偽計取引で経営幹部が逮捕されたライブドアなどがあり、これらと比べると日興コーディアルはそれほど悪質ではない感もある。しかも米シティグループが傘下に収める動きも出て、行き詰ることもない見通しとなってきた。
 それにこのところ、中国上海証券取引所の暴落をきkっかえに世界同時株安が起こり、株価の動向に敏感となっている。ここで、日興の上場廃止を決めれば、株式市場に悪影響を与えかねない、との判断も加わったのだろう。ただでさえ、外資の動向ひとつで日本の株式市場は右へ行ったり、左へいったりするので、米国筋の意向を忖度したのだろう。そこへ米国政府の圧力があったことも十分に考えられる。
 米国の証券取引委員会には4000人のスタッフがいるという。これに比べ日本の証券取引委員会は600人程度だという。多ければいい、というものでもないかもしれないが、調査に限りが出てくるのは否めないだろう。
 日本の株式市場は世界になかで歪んでいることが今回の騒動で改めて明らかとなた。その「意味では今回、日興コーディアルグループ株を上場廃止して、全世界に東京証券取引所の自主独立を印象付けた方がよかったのかもしれない。
 
追記 そういえば、今日はあのホリエモンの裁判の判決の日である。間違っても無罪という愚かな判決が出ることのないようにしてほしい。検察の求刑の懲役4年を超えて懲役6年くらいが妥当だ、と思っている。決して執行猶予なんかつけることなんてしないでくれ。
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風態でわかるテレビ関係者

2007-03-15 | Weblog
先日、箱根の温泉へ静養に行った帰りに箱根湯本で途中下車し、みやげ物でも買おうか、と駅前を散策しているうちに、以前に紹介された麦トロのお店の向かいに蕎麦屋があり、行列が出来ていたのを思い出し、行ってみた。案の定、行列ができていたが、程なくはけて先頭になった。すると、横にバン数台が乗り付け、「おう、ここ、ここ」と運転手がどやどやと10数人降りてきて、後ろに並んだ。男8人に女4人の団体で、いかにもなにかの撮影に來たクルーといった感じであった。ヤクザのような凄みはないが、一般というか、普通の人ではない雰囲気が漂っていた。
列に並んでいるうちから、大声で話し、モデルとおぼしき女性陣は1カ所に固まって話に夢中となっており、静かな温泉街に突如、喧騒が持ち込まれたようであった。お店には「大勢なので、別々になっても構わない」といいながら、いざ上がり込んで、別々に座ったものの、大きめの席が空くと、「そちらへ変わりたい」と言い出す。お店も商売だから、駄目とは言わないが、多少の迷惑顔は隠さない。
お店のなかでもまるでお客は自分たちだけ、という振る舞いで、その一角だけが浮き上がっている。かみさんと名物の自然署そばに舌づつみをうちながら、目配せして、うんざりしていた。
一体にテレビ関係者はどうしてこんなに傍若無人に振る舞うのだろうか。テレビという時代の先端をいっているメディアに携わっているのだ、という自負心、もしくは驕りがあるのだろうか。そんな気持ちが先の関西テレビの「あるある大事典」の捏造につながった、のではなかろうか。
もうひとつ考えられるのはテレビ関係の番組制作の経費が高くて、なにかにつけ派手なことがまかり通っていて、飲み食いもそうなっていて、ついつい態度に出てしまう、ということだ。それに多少きれいなモデルを連れていることも驕り意識に拍車をかけていることだろう。
ヤクザがよくやるような人に危害を加えたり、明白な迷惑をかけているわけではないが、少なくとも周りに不快感はもたらしている。立派な公害といっていいだろう。
行ったお店の名前は「はつ花」といい、蕎麦通の間では有名なところであった。とかく、老舗にはいろいろな客が来る、ということか。まあ、人のふり見て、我がふり直せ、とでも受けとることとしたい。
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