鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

中川昭一元財務相は婉曲的な自殺であるようだ

2009-10-07 | Weblog
 中川昭一元財務相が亡くなって3日経つが、相変わらず日刊ゲンダイなど夕刊紙には自殺説が飛び交っている。27年前に父親の中川一郎氏が57歳で自殺していることから親子2代にわたる志半ばでの死について揣摩憶測が絶えないようである。精神的にもタフであるはずの第一線の政治家が実はガラスのような心臓の持ち主であり、酒の力を借りないと人前では喋れなかったようで、周囲から推されてやむなく政治家の道を選んだ時点からの宿命だった、と見るのが妥当なところのようだ。
 中川昭一元財務相が急死したとの報は4日正午のNHKテレビのトップニュースで報じられた。テロップは病死と報じられていたが、報道の中身を見る限り、どうみても自殺の印象が強かった。家族が発見してから、警察に通報し、救急車、消防自動車が駆け付け、あたふたと応急処置をしているかのように装って時間稼ぎをしているあたりは真相をなんとか糊塗しよう、との様相がありありだった。死亡は午前8時20分頃、家族がベッドの上で冷たくなっているのを発見したことで判明し、その後の解剖で前日の午後11時頃に亡くなった、と推定された。
 枕元には睡眠薬と見られる錠剤があったが、大量に飲んだ形跡はなかった、という。しかし、腰痛で痛み止めの薬を処方してもらっていたのと、アルコールを飲んでいたことは否定されていない。8月30日の総選挙で落選して、議員からただの人となり、26年間務めてきた議員生活とおさらばして、めっきりスケジュールが減って、訪れる人もなく、悲哀をかこって、元のアルコールびたりの生活に舞い戻ったことは十分に考えられる。
 鈍想愚感子の学生時代の同窓生が60歳で定年を迎え、以来酒浸りの生活に入り、そんなに飲めなかったのにサントリーのオールドを毎晩1本あけるほどに飲むようになり、ある朝奥さんが起こしにいったら、布団のなかで冷たくなっていた。解剖したら、肝硬変と言われた、という。
 中川元財務相の病死を聞いて、とっさにそのことを思い出した。行政解剖では循環器系の複数の部位に異常があり、アルコール成分が検出された、ということだが、慢性のアルコール中毒が嵩じたものと見ていいだろう。本来お酒に弱い人はたとえ少量でも毎晩飲むうちにアルコール分が蓄積していき、アルコール中毒に近い状態になっていく、ともいわれている。
 中川元財務相が自殺でない証拠として、遺書がないことが取り沙汰されているが、ネットの2チャンネルに前日の3日午前10時に中川氏と思われる人物が「明日決行します。多分、関係部局が報道管制しない限りマスコミが大きく取り上げるでしょう。ありがとう」とメッセージを書き込んだ、という情報が流れている。
 真相のほどはわからないが、客観的に見て、本人が生きる希望を失っていたのは事実で、そこへ睡眠薬とアルコールが加わって死亡に至ったようで、婉曲的な自殺といえなくもないだろう。
 こうして見ると、政治家というのはやると見るとでは180度違う大変な職業なのだ、ということがうかがえる。遠くから見ているだけで、勝手なことを言っているのが一番のようでもある。ある人が言っていた「政治家にだけはなるもんではない」と。
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