鈍想愚感

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安倍首相よ、「今後10年、消費税のアップは必要ない」といった思い付き発言はやめてもらいたい

2019-07-05 | Weblog

 参院選が4日公示となり、その前日に日本記者倶楽部で開かれた党首討論で今年10月に予定されている消費税の10%への引き上げについて、安倍首相は「今後10年間は消費税を上げる必要はないと思う」と発言した。いくら安倍首相自身が10年先には関係なくなっているからといって、無責任に10年先のことを断言するとは国政を預かる身として許せない発言である。これに対して野党から糾弾の声が出てこないのも不思議なことであるが、いまの日本が置かれた財政事情から見て消費税アップに頼らずにプライマリーバランス(基礎的財政収支)の黒字化を果たす道を見いだせないのは明らかで、単なる人気取りだけの発言はよしとしてもらいたいものである。

 今回の参院選では年金と並んで消費税アップが大きな焦点となっており、自公の与党が予定通り10月から消費税を2%アップして10にすることにしているのに対し、野党および日本維新の会もこぞって消費増税には反対している。個人消費が振るわないうえ、与党が導入しようとしている軽減税率やキャッシュレス化による還元制度が複雑で特にシニア層がなじめないことなどがその理由である。だからか、安倍首相は「向こう10年間は消費税のアップは必要ないと思う」といままで踏み込んだことのない発言をあえてした。その根拠は明らかにせず、いかにも個人的な感想の形であはあったが、国政を担う者としていかにも軽率な発言であるのは間違いない。

 いまの我が国の借金は1062兆円を超え、国民1人当たり885万円と莫大な負債を抱えており、消費税アップをはじめあらゆる手段を講じてプライマリバランスの改善を図らなければならない状況にある。以前の閣議では2025年度の国と地方を合わせたプライマリーバランスの黒字化を決定していたが、2018年7月の試算では2025年度のプライマリーバランスは4兆円の赤字となり、2027年度にPBの黒字化を果たすとされていた。それが2019年1月の試算では2025年の赤字は1.1兆円となり、1年前倒し、2026年に黒字化される見通しとなった。このなかにもちろん消費税のアップは織り込まれてはいないだろうが、いまの景気情勢からみて、いつなんどき消費税アップが再度打ち出されないとも限らない。諸外国の消費税はハンガリーの27%を筆頭にアイスランド25%、イタリー21%、英国20%と軒並み高く、日本の10%は高い方ではない。

 ただ、日本のPBの見通しの中身はそれほど詳細に伝わっているわけではない。安倍首相が単なる思い付き発言で向こう10年間消費税アップをしない、というのならその根拠をはっきりと国会に出して、国民の目の前に示してもらいたい。年金受給世帯はの2000万円の預金が必要だと国会で問題となった際に5年に1度明らかとされる年金財政の検証を早々に国会に提出してもらって、合わせて消費税のアップが今後10年必要ないのかも明らかにしてもらいたい。安倍首相の思い付き発言に振り回されるのはごめんだ。

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