鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

きなくさくなってきた靖国問題

2006-08-05 | Weblog
 安倍官房長官が4月にこっそりと参拝していたことが明らかとなり、俄然、靖国参拝問題が熱を帯びてきた。かねて、小泉首相は靖国参拝は次期総裁選の争点にしない、と名言してきたが、日本経済新聞の特ダネにより、昭和天皇の靖国神社に参拝しない理由が明らかとなって、そういうわけにはいかなくなってきた。もともと、日本の外交上、政府首脳の靖国参拝問題は避けて通れないテーマで、総裁選の争点にしない、というのは負い目があるからといsかおもえなかった。理屈から言えば、争点にしない、という論理そのものがはや争点にしているわけで、ここは小泉の負けである。
 その小泉は自らのホーメページで、またぞろ「中国が靖国参拝についてとやかく言うのはおかしい」と書いている。間近に迫ってきた8月15日にいよいと参拝の意向を固めたとしか思えない、政権担当者といsておよそセンスの悪い言動をしている。
 そこへ降ってわいたような安倍官房長官の4月の靖国神社参拝の露見である。だれが、どのような意図のもとに明らかにしたのか、よく読めないところがあるが、本人が「参拝したかしなかったか、申し上げるつもりはない」と半ば肯定したような発言をしているところをみると、行ったのは事実ようだ。毎日新聞によると、4月15日午前7時半ころ、公用車を用いずにモーニング姿で訪れ、「内閣官房長官 安倍晋三」と記帳、本殿に上がり参拝した。玉串料はポケットマネーで出した、という。
 この参拝がどういう意図のもとに行われたか、本人が何も言わないので推測するしかないが、総理大臣になっても行く、という意志表示なのだろう、と見る向きが多い。それだけ総理になれる、との自信もあったのだろう。この時点ではそれでよかったのかもしれない。
 しかし、昭和天皇のA級戦犯を合祀している靖国神社を不快と感ずるメモの存在が明らかとなったいま、いかにもまずい。中国・韓国を刺激する以上に天皇の御心を軽視する行動ととられかねないからだ。安倍長官自身、内心まずい時期に‥‥との思いがあったのだろう。だからこそ口をつぐんでいるのだろう。 総裁選への名乗りをいち早く上げた谷垣禎一財務大臣はすでに総理になった靖国神社には参拝しない、と公言しているだけになおさらだ。安倍氏に対しては小泉の亜流ではいけない、とは大方の注文するところだ。
 しかし、靖国神社参拝に関する限り、小泉と全く変わらないスタンスだ。これでは安心して日本の舵取りを任せるわけにはいかない、と感じる向きが多いことだろう。馬鹿な小泉が退陣するのに同じような馬鹿が跡を継ぐのでは日本の未来はない。
コメント
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