小学校受験 ママのモヤモヤ飛んでけー!

お受験という造語の中で揺れるママ達。小学校受験指導、20余年間の経験から、ズバリ!悩めるママ達に真のアドバイスを。

小学校受験 - 受験準備に「酔う」親子

2015年06月21日 | お受験ママへのアドバイス
 絵本を大きな声で我が子に読み聞かせるママ・・・ その声は、比較的すいた車両の中にいる人全員に聞こえたことでしょう
 土曜日、私が自分の教室に向かう朝の時間帯の電車では、紺色の装いに身を包んだ「受験準備中」の親子をよく見かけます。もちろん、私には「それがどういう人達なのか?」「この親子が、これからどんなところに、何をしに向かうのか?」は一目瞭然ですが、週末の朝、品よく装った親子達の姿は、一般的に言えば「かなり奇異な姿」として、人の目には映っているのです。

 いったいこの親子は何なんだろう?
 こんな土曜日の朝早くから、どこに行くんだろう?
 母親は紺色のワンピース姿で、小さい子どもまで、紺色の装い?!

 地方出身の大学生や、首都圏に長年住んでいても、私立小学校というものが身近な存在ではなかった人達には、ただただ、そんな親子の姿は「不思議さん達」以外の何物でもありません。

 ひたむきに受験準備に向かっていることが「普通の生活」になっている家庭にとっては、それこそが普段の生活であり、そういう紺色の世界観も暮らしの中の一部、にすぎないでしょう。
 でも、実際には、そういう姿、世界は、世の中の「極々少数組」なのです。
 
 だから、目立たないようにしましょう、と言うのではありません。我が子を愛し、我が子のために一生懸命に両親が努力をすることは尊いことですからね。
 でも、やはり社会人として「自分達親子が、どのように人の目に映っているか?」は考えなければならないでしょう

 20数年も、大勢の「受験準備をする親子」と真剣に関わってきた私から見ると、「この母親は今、どんな意識で、どんなことを考えながらここにいるのか?」はすぐに見えてしまいます。
 空いた電車の中で、絵本を大きな声で我が子に読み聞かせをしていたママ・・・ この人は、世の中の少数派、私立小学校を目指す自分の姿に酔っていたのです
 だから、まわりの人達が、どう見ても好意的には見えない眼差しで、その親子をチラチラと見ていることにも気づかなかった
 いや、まわりの視線には気づいていたけれども、その視線こそがよけいに、そのママを酔わせてしまったのかもしれませんね

 いずれにしても。
我が子との一瞬、一瞬とは、みなさんが思っている以上に「尊い時間」です 本当に、我が子のことを思い、私立小学校、国立小学校を志望することを決断され、準備を始めたのならば、「紺色の世界」に酔ってはいけません。
 それが小学校であれ、中学であれ、高校であれ、大学であれ、企業であれ 試験に向かう、ということは、その学校、企業に「真摯に向き合う」ということです。そのことを忘れてはいけません

 朝の電車の中で、大声で読み聞かせをするママも、ぐじぐじと朝食や身支度の遅さの文句を言い続けるママも、電車に乗った瞬間からスマホをだし、時々我が子のお行儀を注意しつつも、決してスマホから目を離さないママも・・・ やっぱり、もう一度考えましょう。「教育とは何なのか?」



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 受験準備に酔うことも、受験準備に翻弄されることも、いずれもみにくく、悲しく、そして滑稽な姿であることを忘れずに