小学校受験 ママのモヤモヤ飛んでけー!

お受験という造語の中で揺れるママ達。小学校受験指導、20余年間の経験から、ズバリ!悩めるママ達に真のアドバイスを。

小学校受験 ― 対話をする力を養う

2013年04月02日 | お受験ママへのアドバイス
 小学校受験準備=ペーパーの学習。そう思われがちです。
そして、大抵、小学校受験を思い立つと、ご自宅でもガンガンと膨大な量のペーパーをし、親子で辛い思いをするのだ・・・と想像なさるのですよね

 もちろん、ペーパー学習も意味があります。問題を聞き、理解し、そして、考えて解いていかなければなりませんから。
ただ、今もこうして書いたように、ペーパー学習の効果は、そのカリキュラムの内容もさることながら、「問題を聞く力」「聞いたことを理解する力」そして、最後にその「問題を解く力」であり、本来は解く訓練によって解けるようにするのではなく、「聞いて、理解して、考えて」ということに価値があり、その部分こそがペーパー学習をする意味だと私は考えています

 ここ半年、イケメンの俳優さんがCMに起用され、流暢に英語を操り、最後に「対話力が大事です」という方向にリードしていく英会話の学校の宣伝が放映されています
 私も、この考え方に大賛成です

 言葉とは、日本語、英語、何語に関わらず、「人と話し、話している相手と心を通わせること」、つまり対話をすることこそが重要です。相手の意見に賛同する場合、共感する場合、反対する場合、批判する場合・・・すべて、相手の話したことを理解し、それに対する自分の考えを持ち、それを言葉で表現してこその「関係」ですね

 つまり、対話をするためには、スキルとしての語学力だけではなく、聞く力や、その場の空気を読む力もいります。まさに、語学というスキルだけを身につけただけでは、中身のある話はできない、ということになります

 なぜ敢えてこんなCMの話をしたのか?それは、このCMの「英語」の部分を「私達の母国語である日本語」に置き換えて考えていただきたかったから、です

 小学校受験で今、必要とされているのは、まさに「対話力」です。
考査のためということだけではなく、入学後、子ども達は毎日、小学生としての「学習」の時間の中で、先生の話す言葉を理解しなければなりません。算数や国語、生活科で、どんなに価値あることを習っても、それを100%しっかりと理解するための「聞く力」が備わっていなければなりません。
 また、お友達と上手に、スムーズに付き合っていくためには、自分の考えや自分の感じたことを、的確に相手に伝え、そして相手の反応を感じ、その応えを理解しなければなりません。
 こういう二つのことがしっかりとできる「対話力」のある子が、楽しく、有意義な学校生活を送ることができるのです

 再度言いますが、今、小学校で求めているもの、それはこういう子ども達の「聞く力」「理解する力」「話す力」です
なぜなら、それが子ども達が学校の中で暮らしていくための大切な「生きる力」だからです。
 このことを理解することなく、「受験準備=ペーパー学習」と思い込み、大切なことが抜け落ちてしまわないように・・・私は一生懸命、受験に臨むご家庭にお伝えします