島便り

スペインはマヨルカ。2004年9月生まれの息子、2009年6月生まれの娘と、島出身のだんなとの4人家族の日々。

キッチン滞在時間

2011年08月10日 | 日常

家でピアノを弾いていないかぎり、私が家の中で一番いる時間の長い場所は台所である。ま、みんな世の中の奥さん、お母さんはそうだろうね。

大量に収穫したトマトの保存方法、今年はトマトソース、トマトの水煮に加え、トマトのジャムを作ってみた。

これ、結構使い勝手があって便利。パンに塗るのではなく、料理の仕上げに使います。

湯むきの作業も結構好き。こちら湯剥きされたトマトたち。

そんな横で、こちらの本を読むお兄ちゃん。日本のBOOK OFFで大量購入した「こどものとも」シリーズ。

平仮名が少し読めるようになったので、今の彼には日本の年少さん向けの本がちょうどよい。読むのはいいのですが

今日のお昼はおべんとうにしてよ、というのは勘弁していただきたい・・・余りものを使わないゼロから作るお弁当がこんなにも面倒だとは!やっぱり日本のお母さんたちはすごい。

子供の大好物ばかり作っている夏休みですが、頻度の高いものがこの「蒸し鶏の春餅巻き」。難しくはないけれど、皮を作るのにちょっと手間がかかるので、ヴァカンスでないとまず食卓にはあがりません。

満足そうでなにより。

本日のキッチン滞在時間6時間なり。


Santiagoサックス講習会

2011年08月08日 | 旅行

7月31日~8月5日まで、北西スペインに位置するサンティアゴへサックス講習会の仕事へ行ってきました。

まず、最初からアクシデント。バルセロナ乗換えで行ったのだが、マヨルカ出発が30分遅れ、乗り換え時間1時間のはずがぎりぎり。私は予定通り到着したものの、荷物が届かず・・・

平均気温28度のマヨルカから20度のサンティアゴへの移動。荷物が届かず困ったものはジャケット!!!今度から手荷物にしなくては、と反省。本番があるときは、本番の靴、楽譜は絶対手荷物にするのだが、今回は講習会だし・・・と、パスポートと簡単な化粧品のみしか手荷物で持っていなかったので、まる1日、ほんとーーーに困りました。ま、色々貸してもらってなんとか乗り切ったけれどね。

さて、このサンティアゴですが、カトリックの人には「聖地」として知られています。9世紀にキリストの12使徒の一人、聖ヤコブのお墓が発見され、それ以来、エルサレム、ローマと並ぶ3大聖地のひとつになりました。

ここの特徴は写真にあるように、Camino de Santiago「サンティアゴの道」と呼ばれる巡礼ルートを通って各国から巡礼者がやってくること。遠い人はピレネー山脈を越え、ブルゴス、レオン、アストルガを経てサンティアゴへ入ります。もちろん歩いて。

もちろん、歩かなくても、ヴィーゴまで飛行機で来て、そのあと100キロほど歩く、とか、レオンまで来て、そこからサンティアゴを目指す、とか色々方法はあるのですが、正式なルートはピレネーから800キロ徒歩、これです。

当然のことながら、スーツケースを押してハイヒールで・・・など無理なので、リュックサック、登山靴の軽装。

巡礼者には各地にパラドールという宿舎が用意されているのだが、このサンティアゴには、国内で二つ(たぶん・・・)しかない、5★パラドールがあります。10年以上前、ふうちゃんとこのサンティアゴへ来たとき、一度だけ泊まりましたが、いやいや、すばらしい建物。もともと15世紀に建てられてた旧王立病院を改装したものなので、調度品が半端ない。今回は外から写真を撮ったのみ。

私は何度かサンティアゴに来ているのですが、毎回「ここはスニーカー必須」と実感するのでスーツケースの中に入れておいたのだが、なにせ荷物が届かん。普通のサンダルで1日だけ過ごし、足がもう痛いのなんのって。そのくらい、石畳だらけの街なのだ。

「祈りの街」だけあって、あちこちに(ほんとうに犬も歩けば・・・状態です)修道院が散らばります。こちら、ペライヨ修道院。

このサックス講習会は今年で7年目。メインはフランスのマリベール・シャリエという先生目当てに各地から受講生が集まります。ちなみに今年タイで行われたロンデックスコンクールの優勝者は彼女のお弟子さん。

彼女は長年日本人の坂口ひろみさんというサックス伴奏の世界で知らない人はいない!という大御所ピアニストと組んでいて、大学生クラス(18歳以上)はこの二人が担当。

で、私はというと、ここで組んでいるロドリーと15歳から18歳、高校生クラスを受け持ちます。私は4年前からこの世界に入ったばかりだし、レパートリーは大学でやるものしか知らない。なので、すべて初見!!!二日ほどひーひーいいましたが、やっぱり曲はそこまで大変じゃないので、その後はほんとーーーーーに楽でした。コンクールやらコンサートやら内容は濃いのに弾く曲がライト。こんな仕事ならいつでもやるぜい、です。

 

マヨルカから来て一番目を奪われるのは、緑の美しさ!マヨルカはなにせ芝というものがほとんど育たない・・・暑すぎるんでしょうね。

こちら、ポルトガルのボナバールという建築家が受け持った公園。この白い段のようなものはお墓です。彼が任された仕事というのは、美術館を建てることだったらしいのですが、その後ろにある広大な墓地、荒地を見て、ここも任せてくれ、といったそう。私は幼少を札幌近郊の真駒内というところで過ごしたのですが、そこにあった公園と重なるものがあって、休憩時間はここへいって本を読んだりしていました。

・・・・ってこんな余裕な講習会は色んな講習会に行っているけれど初めてだよ。

この地方にはEstella Galiciaという地ビールがあって、これが旨いのなんのって。食事前の「とりあえずビール?」を毎晩3杯も飲んでいました。おかげで太った。ビールのあとは、少し散歩、です。北スペインなので、日暮れがマヨルカより1時間遅い。なので、10時を過ぎても散歩する人で街はいっぱい。

こちらが、聖ヤコブの眠るカテドラル。60名近い受講生のうち、大学生クラスは16名、そのうち4名がマヨルカの生徒だったため、まるで合宿へ来たような錯覚・・・でもそのおかげで、とてもリラックスしてました。

海の幸が有名なこの地方。お肉もジューシーで有名なのだが、私は徹底して貝、魚を食べました。

こちら、Zamburinasというホタテの小ぶりヴァージョンとNavajasという貝。これに白ワイン。はっはっは。

2時前に寝た日はない・・というのがすべてを物語っておりますが、よく飲みよく食べました。普通、私はダウンして帰るんだけれど。あ、大御所ピアニストはやっぱりかなりお疲れのようでした。そりゃ毎日デニゾフ、マントバーニなんか弾いてたら疲れる疲れる。

最終日の打ち上げは明け方7時まで。私は5時くらいに引き上げましたが、フランス人Profたちは「スペイン人っていっつもこう?」と引いてた。いっつもこうですよー

こちら、今年の9月からうちの学校へ入る新入生。全部で6名とりましがた、そのうち3名がこの地方出身者です。サックス王国。この前の席に教え子たちが座っていたのですが、「いまのうち笑っとけ~入ったらこえーぞー」と脅かしていた。ひどい先輩たちです。

最終日は皮ジャンの中にセーターを着ても寒かったけれど、子供たちにお土産!と、二日酔いの体に鞭打って中心街まで。Nadalにも6本白ワインを郵送しました。自分も飲むので、これはいいお土産!

マヨルカ到着。到着ゲートを出たとたん「マッマーーーーー!!!」と黄色い歓声。まるで1年家を空けたみたいじゃないですか。

マヨルカ30度・・・・・同じ国内なのにずいぶん違うよね。

まだヴァカンスが続くのがなんともうれしい。