「歯がぐらぐらしてきたよ」といい始めたのはこの夏。全然ぐらぐらしていないのに、クラスメイトの歯がどんどん抜けていくのを横目に、彼は自分の歯がぐらぐらしている錯覚を起こした。
それから数ヶ月が経ち、本当に前歯がぐらぐら。
スペインでは、抜けた歯を枕の下に置いて願い事をすると、夜のうちに、小ねずみペレスくんがやってきて、小さなプレゼントを置いてくれる、という風習がある。
クラスメイトから「ミニカーがあったよ」「本があったよ」と色々情報収集していたナル。歯がぐらぐらしてきたその日から、自分で歯を引っこ抜こうとした。
歯は自然にまかせたほうがいいよ、と、方々からいわれ、一応、歯をいじることはやめたが、毎日毎日鏡を見て確認する。
その歯がとうとう、横倒しになったのが昨日。もう抜けるだろう、と思っていたのだが、頑固にも生き残り、今日、給食の時間にぽろりと落ちたそうな。
食堂で、みんなが拍手してくれたんだって。その歯を大事にクラスに持って帰ったら、担任の先生が丁寧に紙に包んでくれて、落ちないようにホッチキスで留めてくれたんだって。
記念の1本になったね。
今日はどうやらどきどきしながら寝についた模様。
最初の1本のほか、今日は小学校初めての成績表ももらってきました。意外や意外(・・・とNadalもびっくり)ちゃんと勉強している模様が伝わる結果で、とりあえず一安心。
明日の朝、どんなプレゼントを手に起きてくるのか楽しみ。(もうかれこれ2ヶ月前から準備していたのですが、なかなか抜けなかったので、すっかりその存在を忘れていた母でした)