2012年 .311 14本 69打点 173安打
2013年 .265 12本 54打点 147安打
2013年 .265 12本 54打点 147安打
上の数字は坂本の一昨年と昨年の成績である。すべての数字でダウンしてしまった。前半戦は3割台に届くほど打ちながら、後半戦は20打席以上ノーヒットというスランプもあり打率を4分以上下げた。2割6分台という打率は本人にとって屈辱だっただろう。
このオフ、リーグ優勝したこともあって活躍した選手は「ネプリーグ」などバラエティ番組に多く出演していた。当然チーム1の人気選手である坂本のもオファーがあったと思うが、出演はすべて辞退。優勝旅行にも行かず、捲土重来を狙っている。
元日のスポーツ報知、ハワイの優勝旅行での徳光さんとの対談を見ると、原監督は坂本に対して厳しい言葉をかけている。
その中で印象的だったのが「2013年の勇人は平熱野球だった。ずっと36.5℃でプレーしているような感じ。選手は時として38℃くらい熱気を帯びてプレーしないと。それと守備の最中に笑顔が多すぎる。二岡からレギュラーを奪った08年、翌09年はあんな表情はほとんど見せなかった。楽しむと笑うということは違う」とことさら熱く語っていた。
井端が「勇人を抜く」と宣言しており(現に手術した右ひじ、右足首の回復は順調で体重も体脂肪もベストで開幕を迎える頃の体になっているという)、坂本の状態次第ではスタメンから外すとしている。
だがこれは原監督の坂本に対する期待の裏返しだと思う。坂本に求めているレベルが高いのだ。「お前さんはこの程度の成績で終わるような選手じゃないだろう。もっとやれるんだよ」と。ここ数年は坂本のレギュラーは安泰だった。なんせ代わりになる選手がいないのだから。だが井端が加入したことで危機感を持たせることに成功した。
もし井端がスタメンを奪うような事態が発生すれば、それは巨人の危機を意味する。原監督が言う枢軸の一角が崩れるからね。
だがショートというポジションは負担がものすごく多いポジション。ここまで4年連続でスタメン出場しているが、昨年は足の状態が悪い時にファーストを守ることがあった。そういう場合に思い切って休ませることが今年はできる。(坂本がファーストで出場した試合、ロペスがセカンドに回ったが見るに耐えられなかった)そういう意味で井端の加入は大きいのだ。
最初に坂本の成績をあげたが、盗塁は16から24と増えているし、四球も39から55と増えているため出塁率は.359から.334と打率ほど下がっていない。そして日本球界トップの守備範囲の広さ。やはり坂本は巨人に欠かせない選手だ。