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ターボジェットで活躍する高速船群~ジェットフォイル以外にも様々な船が…

2012-11-29 | 船舶[日本国内]

先日「MAKIKYUのページ」では、香港~澳門間で高速船を運行しているTurboJETのジェットフォイルに関して取り上げましたが、同社では他にも様々な種類の高速船を就航させています。

香港~澳門間では、香港島の中環にあるターミナルを発着する便だけでも、昼間15分毎程度とかなりの高頻度で高速船が就航しており、
ジェットフォイルの夜間航行も行っています。


九龍側や空港発着となる便なども合わせると、TurboJETだけでも相当な便数が就航しており、他に中国大陸本土~澳門間を就航する高速船なども存在しますので、発着時刻や船種が表示された就航案内を見るだけでも圧巻です。


現在TurboJETで就航している高速船は、船内にあった船内誌の「船隊資料(vessel information)」に出ているだけでも5種類(同種船で客室設備が異なるプレミア・ジェットフォイルを含めると6種類)が存在しています。


澳門で香港へ向かう乗船券を購入する際には、澳門到着時に港に係留されていたジェットフォイルとは異なるタイプの船体(Foilcat)を撮影しており、この写真を見せて時刻を聞きだしてから乗船券を購入し、香港への帰路には敢えてジェットフォイルとは異なる船に乗船したものでした。


実際に乗船したのは、FoilcatではなくTricatで、澳門側窓口の係員が別タイプの船体と混同していた様です。

MAKIKYUは澳門からの帰路で、ジェットフォイル以外の高速船に乗船し、船内設備や乗り心地の違いを対比する事が目的で、Tricatも日本ではなかなか乗れない船かと思いますので、これでも目的は充分達成できて満足でしたが、どうしてもこの種類の船に…といった場合は、英語or中国語(漢字)で直接船名を書いた紙を係員に手渡し、目的船種の運行時刻を尋ねた方が良いかと思います。


ちなみに乗船したTricatは、水中翼を用いて浮上し、翼走航行を行うタイプの高速船ではなく、2艘の船をつないだ形状の双胴船で、TurboJETではTricat以外にも、幾種もの双胴高速船を所有していますが、船の前面から船体下部を見ると、ジェットフォイルとは大きく異なる船体構造が一目瞭然です。


船内に乗り込むと、ジェットフォイルよりは重量が重く、客室定員も多い船だけあって、高速船にしては広々とした印象を受けたもので、船体が大柄な事に加え、双胴船という構造も影響してか、停泊時における船体の揺れも、ジェットフォイルに比べると小さく感じられたものです。
(ジェットフォイルは比較的小柄な船だけあって、高速での翼走航行時はさほど揺れないのですが、停泊時や港内を低速で艇走航行する際は、海況によっては大きく揺れます)

また航行時も、エンジン音はジェットフォイルより小さく、静粛性という点ではジェットフォイルより優れていると感じたものでした。

ただジェットフォイルなどとは異なり、高速航行時に浮上している船ではありませんので、時折波の影響を受けて、ふわりと上下に揺れる事があり、船に乗り慣れていない乗客などは、この揺れで船酔いするかもしれませんので、ジェットフォイルと比べると一長一短といった感が
あります。

多数の小島が存在し、島影を縫って航行する香港~澳門間や、東京湾や瀬戸内海の様な穏やかな内海では、このタイプの船でも快適な航行が堪能できますが、玄界灘や太平洋の様な海では、この手の高速船は居住性でやや難ありかも…と感じたものです。

香港~澳門間ではTurboJETだけでも、他にも幾種かの高速船を就航させており、他事業者が運行する高速船も多数ありますので、遠くてなかなか足を運ぶのが容易な土地ではないだけに、再び足を運ぶ機会に恵まれるかは分かりませんが、もし再び香港~澳門間の高速船に乗船する機会があるならば、また違う船種や事業者の船にも…と感じたものでした。