<生きがい文化センター>
管内の夕張市が2007年財政破綻してもうすぐ2年を経過する。
東京都などから職員の派遣や、各地から除雪作業の支援などマスコミに報道されている。
それ以来「次はどこか」「明日はわが身」と自分の住むマチの財政を心配する住民が増えた。
私の住んでいるマチも他人事ではない。
市税、地方交付税の減少や公債費等の増加により収支不足が生じ市は市民に財政収支改善案を提示した。
わがマチには真新しい公共の施設が目立つ「文化センター」「交流施設みらい」「温水プール」「道の駅ライスランド」「公共温泉」「私立病院」など。
どの施設も吹き抜け空間、総ガラス張りの豪華で見栄えがいい建物である。
前市長が当時全国市長会の副会長という立場もあってか見栄もあったと思う。
市民からは「身の丈に合わないほど立派すぎる」という声もあった。
この巨額の建設費、維持管理費、人件費、光熱費など運営コストがいま借金を膨らませている。
箱もの行政を進めた前市長はその後「官製談合」で逮捕され、小泉「郵政民営化」に反対して国会議員を追われた現市長が後始末をすることになった。
東大法学部出身のキャリア市長は早速、第二の夕張市にならないよう「不退転の決意」として財政改善案を市民のミーテングを終えて議会に提出した。
財政再建案は職員の給与の減額、税、福祉、医療、施設の利用料、使用料、団体の交付金、助成金など、全てのサービスが増額または廃止される内容である。
振り返れば、建設を推進した市、それを認めた市議会、求めた市民。
誘致した企業の倒産、人口減少、財布の中身、身の丈にあった施設、それぞれ市民みんなが反省しなければならないことが多い。
管内には夕張市以外にもの財政破綻寸前の市がいくつかある。
その状況を見ているだけに、市民も議員も着地をどうするか、わがマチにとってやりきれない年明けとなった。