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新生フォ~☆シーズン~☆

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☆遠野物語 * 遠野郷八幡宮と猫神社

2021-09-11 | ♥岩手県・遠野(早池峰山周辺)・花巻・平泉

イーハトーブの里に祀られた猫神社

 

花巻は宮沢賢治のふるさと

イーハトーブは宮沢賢治の心の中にある理想郷

※イーハトーブは宮沢賢治の造語です

「雨ニモマケズ」や「銀河鉄道の夜」は

賢治が生まれた岩手の風土がそのモチーフになっています

わずかな時間でしたが、遠野から花巻を走行しながら十分魅力に満ちた

イーハトーブを探してみました

 

投稿は遡って、遠野編へ

地元の八幡さん、遠野郷八幡宮にお参りしました

 

 

参道寄りの狛犬

平成4年9月に「世界平和」「交通安全」「国家繁栄」を祈願し

献上建立した石材の狛犬・菊池多七氏家族一同 

 

 

拝殿前寄りの狛犬

昭和4年、平野瓦工場で作った陶器製狛犬

奉納者・松崎村白岩一同 制作・沼田三次郎 平野瓦工場

 

 

-『遠野物語拾遺 第百十話』より-

 

ゴンゲサマと云ふは、

神楽舞の組毎に一づつゝ備はれる木彫の像にして、

獅子頭とよく似て少し異なれり。

甚だ御利生のあるものなり。

新張の八幡社の神楽組のゴンゲサマと、土淵村五日市の神楽組のゴンゲサマと、

曾て途中にて争を為せしことあり。

新張のゴンゲサマが負けて片耳を失ひたりとて今も無し。

毎年村々を舞ひてあるく故、之を見知らぬ者なし。

ゴンゲサマの霊験は殊に火伏に在り。

右の八幡の神楽組曾て附馬牛村に行きて日暮れ宿を取り兼ねしに、

ある貧しき者の家にて快く之を泊めて、五升桝を伏せて其上にゴンゲサマを座ゑ置き、

人々は臥したりしに、夜中にがつがつと物を噛む音のするに驚きて起きて見れば、

軒端に火の燃え付きてありしを、

桝の上なるゴンゲサマ飛び上り飛び上りして火を喰ひ消してありし也と。

子供の頭を病む者など、よくゴンゲサマを頼み、その病を齧みてもらふことあり。

 

※「遠野物語」は柳田國男が明治43年(1910年)に発表した説話集

 

=わかり易く=

 

ゴンゲサマというのは、神楽舞の組ごとに一体ずつ備わる木彫の像で

獅子頭とよく似ているが、少々異なる

大変ご利益のあるものである

新張の八幡社の神楽組のゴンゲサマと土淵村字五日市の神楽組のゴンゲサマとは

かつて途中で争いをしたことがある

新張のゴンゲンサマが負けて片耳を失ったということで、今も無い

毎年村々を舞い歩くため、これを見知らぬ者はない

ゴンゲンサマの霊験は、特に火除けにある

その八幡の神楽組、かつて附馬牛村に行って、日が暮れ宿を取りはぐれた時のこと

 ある貧しい者の家で快くこれを泊め、五升枡を伏せたその上にゴンゲサマを据え置き

人々が眠っていたところ、夜中にがつがつと物を噛む音がするので、驚いて起きてみれば

軒端に火が燃えついていたのを

枡の上のゴンゲンサマが飛び上がり飛び上がりして火を食い消していたのだという

子供で頭を病む者などは、よくゴンゲンサマを頼み、その病を噛んで貰うことがある

 

ゴンゲン舞 赤い布は炎を表す
ゴンゲン舞 赤い布は炎を表す

 

八幡神楽のゴンゲン舞にだけ、赤布を炎に見立て火を喰い消す所作があり、

特に火伏せの御利益があると伝わる

 

ゴンゲンサマ すなわち ⇒ 権現様ですね

※日本の神の神号

 

なんとも素朴で、イーハトーブの世界です

 

八幡宮の「鳩」 

 

 

 

山神社・天神社・甲子社

 

遠野南部流鏑馬

馬場218m 遠野市指定重要文化財

 

 

遠野郷八幡宮 猫神社

御祭神 オトラサマ

御神徳 縁結び・愛猫 健康長寿

 

 

 

ホントに驚きです

鳥居をくぐり参道を歩くときは全然気が付かなかった

のだが、

帰り一輪の黄色いユリの花をみつけた時、、、

立派な猫神社に気が付いた

 

 

 

 

平成13年遠野市松崎町八幡 某家生まれ。幼名はトラキチ。

遠野郷八幡宮の御神徳宣揚に猫生を捧げ、平成25年9月3日夕刻、本殿参拝する姿を最後に八幡山へと消える。

オトラサマは生後間もなく土淵町に里子に出されるが、気性が荒く家主と仲良くできず、生家に引き戻される。

生家に戻ったものの、家出して野良となる。

平成13年9月13日、例祭宵宮祭で神前に供えていた吉次(魚)を食べられる事件が起き、

一匹のトラ猫が本殿より逃走する姿が目撃される。

それより境内でトラ猫の目撃が多くなり、神社飼い猫に追い払われること数多。

お祭りのお供えを神前で食べた猫であることから、当初、神主も敬遠していたが、

以前、神社で飼っていたトラ猫とそっくりだったことから「生まれ変わりでは」と、

5匹目の社務猫として目出度く社務所に迎えることになり、「オトラ」と命名される。

 

 

 

多頭飼のストレスの中、一時、毛が抜ける症状も見られたが、

毎日朝夕に神社参拝を欠かさず、社務所から神社までの150mを、

参拝者を先導して案内し、守札所で参拝者を招いた。

その姿は雑誌やテレビにも取り上げられ、

その献身的な社務猫ぶりを一目見ようと各地から参拝者が訪れ、当神社の名を広めた。

八幡様のお供えを食し生き延びたことから、生涯を神様に捧げた猫であった。

 

その功績を称え、平成25年に和歌を添えた写真集が作られ、

オトラサマを偲び参拝する者が多いことから同年、オトラサマのお姿を納めた猫神社を建立。

猫神社参拝者は途切れず、また、オトラサマの絵が数多く奉納されたことにより、

 

奉納の絵を彫った猫神社御朱印頒布がはじまる。

 

オトラ

 

 

出典:遠野郷八幡宮

 

 

猫神社の狛犬も陶器製のようです

吽(ウン)の方はヒビ割れ目?が、、、

 

 

 

 

社務所で飼う猫があまりにも献身的に神社にお仕えした事により

神格化され祀られたオトラサマでした

 

遠野物語の世界は、まだまだ身近にあるかもしれません

 

 

=御朱印=

 

 

 

 

 

 

 

 


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