mairiの旅行記

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バレエ『白鳥の湖』のラストを見比べる

2015年07月12日 | 鑑賞記
※リンク切れ修正(2018.7.8)

以前にもちらりと書きましたが、現在、所属のTオケで『白鳥の湖』の組曲を練習しています。で、練習時に、指揮者の先生から『白鳥~』のあらすじのような話が出たり、人からあらすじを訊かれたり(バレエ好きを公言しているので(笑))するのですが、「悲劇ver.」と「喜劇ver.」があると言う点が、皆さんイマイチぴんと来ない模様。まあ、確かに、物語のラストって本来一番大事な部分だから、正反対のものが存在する(しかも、その中でも演出によって細分される)と言われても、バレエを観ない方にはイメージつかないんだろうなあ。
…なんてことを思いながら、『白鳥~』のラスト10分の動画を検索して見比べていたら、面白くて、うっかり2時間くらい遊んでしまいました(^ ^;と言うことで、興味のある人がどの位いるかはわかりませんが、動画を分類ごとにご紹介。

※各版の原典をきちんと確認した訳ではないので、演出に誤解があったらごめんなさい;

▼勧善懲悪の喜劇ver.

1.ボリショイバレエ団(グリゴローヴィチ版(旧版))

(2h00min31secあたりから。)
王子がロットバルトに殺されそうになるが、オデットの愛の力で逆転勝利。
⇒やっぱりロットバルトは踊りまくる方がカッコいい!途中、王子を操っているような振り付けもいいですね。一応、2人の愛の勝利と言うことなのだと思いますが、オデットが王子を守っているように見えて、彼女の信念の強さの勝利のようにも感じます。
因みに、現在ではラストが改訂されていまして、そちらは悲劇ver.となっています。(一応、新版と旧版と記載してみましたが、改訂が何回あったかは把握していません;)

2.マリインスキーバレエ団(セルゲーエフ版)

(2h31min35secあたりから。)
王子がロットバルトの羽をむしって勝利。
⇒こちらもカッコいいロットバルト^^ロットバルトはフクロウの化け物と言う設定なので、羽をむしられてしまうと飛べない=死んでしまう、と言うことかと。のた打ち回るロットバルトの周辺を悠然と歩きまわる王子、ちょっと性格悪い?まあでも、勧善懲悪としては一番きれいな版じゃないかと思います。

3.ミラノスカラ座(ブルメイステル版)

(2h3min10secあたりから。)
王子はロットバルトにやられて溺れかけるも、力を振り絞ってロットバルトを倒す。オデットは魔法が解けて人間に戻ってハッピーエンド。
⇒冒頭に、人間のオデットが捉えられて白鳥に変身させられる演出が入るブルメイステル版。ロットバルトの倒し方が、奈落の底に「落とす」感じなのが良いですね。2幕の黒鳥や民族舞踊やカッコ良いところも好き^^

▼HnのH音が、誰の勝利を表現しているのかよくわからない悲劇ver.

1.ボリショイバレエ団(グリゴローヴィチ版(新版))

(舞台袖撮影?のハイライト映像。クライマックスは16min54secあたりから。)
オデットがロットバルトに連れ去られ、王子が嘆いて幕。
⇒昨年の来日公演でも上映された新版。音楽もかなり変更されていて、クライマックスの一番盛り上がるところで、有名な情景に戻ります。個人的には旧版の方が好き。
(相方yuki突っ込み「どうせ連れ去るなら、黒鳥云々のくだり、いらなくない?」←確かに、2幕で王子と恋仲になった時点でさっさと連れ去ればいい気も…。)

2.パリオペラ座(ヌレエフ版)

(動画がなかなか見つからず;注記などはないけれど、この動画の筈。)
王子はロットバルトに倒され、オデットはロットバルトに連れ去られる。王子の命が尽きて幕。
⇒3人で仲良く踊るヌレエフ版。この動画だと、ロットバルトのカール・パケットがイケメンすぎて、オデットが2人の間で揺れているようにも見えてしまいます(笑)
かなり昔に一度見たことがあるだけの版なので、今度全編をちゃんと見てみようっと。

3.ウィーン国立歌劇場(ヌレエフ版)

(2h02min19secあたりから。)
王子はロットバルトに湖に落とされて溺死、オデットはロットバルトに連れ去られる。ロットバルトが勝ち誇って幕。
⇒パリオペラ座と同じヌレエフ版の筈ですが、少し演出が違います。水に飲み込まれていく憐れな王子と、赤鬼ロットバルトの勝利の舞の対比が印象的。

4.シュツットガルトバレエ団(クランコ版)

(版権が厳しいクランコ版は、抜粋映像しか見つけられず。)
王子はロットバルトに湖に落とされて溺死、オデットはロットバルトによって白鳥に変えられてしまい、王子の元を泳ぎ去る。
⇒個人的に、謎演出満載の(以前観た時の感想はこちら)クランコ版。音楽もかなり変えています。今まで見た中で、最も救いようのないラストが、ある意味強烈でした(汗)

▼王子の存在意義がよくわからない、一応ハッピーエンドっぽいver.

1.英国ロイヤルバレエ(アシュトン&ビントレー版)

(1h57min53secあたりから。)
オデットが絶望して入水自殺、王子が後を追って入水自殺。ロットバルトは白鳥達の集団暴行(?)で絶命。2人は天国で結ばれた模様。
⇒2人が次々身を投げるロイヤル版(先日シネマで見た時は、2人一緒に身を投げていたような気も…?)。ロットバルトはキグルミ系であまり踊らず。

2.アメリカンバレエシアター(マッケンジー版)

(1h46min00secあたりから。)
オデットが絶望して入水自殺、王子が後を追って入水自殺、ロットバルトはオデットがいなくなってショック死?(ロイヤル版のように白鳥達に暴行されているようにも見える。)2人は天国で結ばれた模様。
⇒王子にもロットバルトにもマジ切れのオデットが怖い(汗)ロットバルトは、口ひげを生やした悪人風(1・3幕)とキグルミ系の化け物(2・4幕と3幕ラスト)の2パターンがあり、それぞれ違うダンサーが務めます。

改めて見比べてみると、2幕のバリエーションの少なさに比べて、4幕のバリエーションの豊富さは本当にすごいですね。演奏の聴き比べと言う意味でも、ロシアは突っ込み系だったり、ウィーンは上品だったりと面白かったです。また時間を見つけて、他の動画も見てみようっと♪
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2 Comments

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面白い! (うさぎ)
2015-07-13 10:38:12
白鳥の湖って、幼い頃に読んだ絵本での知識がないから、ハッピーエンドなんだよね。
王子が勝って、魔法もとけて、2人仲良くお城で過ごしました!みたいな。
なので、悲劇バージョンはちょっと衝撃です。
悪が勝っちゃったよ!(笑)
>うさぎさん (mairi)
2015-07-14 00:21:08
コメントありがとー。
悲劇バージョンは、音楽の盛り上がりを考えると、悪魔の為に盛り上がってるんだっけ?みたいな気持ちになるよね(笑)
(でも、初演は悲劇バージョンだったらしい。)

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