ITSを疑う

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これってマジ?民主党高速道路無料化発案者の見解

2009年09月13日 | 高速道路
お恥ずかしいことに今日までしらなかったが、民主党が公約に掲げる高速道路無料化はシンクタンク「山崎養世(やすよ)事務所」(東京)代表、山崎養世氏の発案であるという。

同氏のWEBページ 日本列島快走論のページ

Q&Aを読んでみたが、ちょっとどうなのかな?と思う内容がある。

渋滞の原因の30%は料金所だ、といっているが、何年前の話をしているのだろう?私の記憶が正しければ、30%はETC普及前の数字じゃないかと思うのだが。
ETCにより料金所渋滞はほぼ解消し、今の渋滞はサグや合流、出口渋滞によるものが主体のはずだ。現在「料金所で渋滞」というケース、例えば永福料金所などは合流に起因する。私の勘違いだろうか?

料金所がなければ出入り口を作りやすくなり、地域経済が活性化する、といっているが、出入り口を作ること自体、周辺道路の再整備が必要でそれに料金所以上の大きなお金がかかることを忘れていないか?生活道路化ということで短区間の利用がかなり増加するだろうが、出口をよほど整備しないと渋滞の原因になる。
出入り口を増やすこと自体は私は基本的に賛成だが、無料化しなければできないものではないだろう。

また、サービスエリアやパーキングエリアを民間に開放することで地方に新たなビジネスが生まれる、というが、従来国道沿いのビジネスが崩壊しプラマイゼロになるのではないのか?その地域へ落ちるお金の総量がなぜ増加するのかの説明がない。
インターチェンジは宿場町のように栄える、というけど、給油所・モーテルとファーストフードくらいのものではないか?少なくとも欧米の無料高速道路におけるインターチェンジ周辺はその程度のものだ。

さらに、高速道路が公共交通機関へ及ぼす影響とCO2排出量の関係についても「パークアンドライドを推進する」とか、「モーダルシフトを進める」というような今まで散々言われてきてできなかったような話に始終していて、明快な答えは示されていない。また、高速道路が無料化すれば地方への移住者が増え、したがって鉄道需要も増加する、というロジックはどう考えてもこじつけだ。

論旨のすべてがダメだというつもりはないけど、基本的なところで疑問が残る内容だと思うのだが。


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