ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

舛添都知事の欧州大名旅行 その2

2016年03月26日 | 雑記
前のエントリーで航空料金の計算が合わないことを書いた。
別のソースで、ビジネスが120万、エコノミーが64万円だったと書いてあった。(これで計算すると1440万円を超えるが)
本当なら大馬鹿だと思う。これは割引料金ではない。
64万円だしてエコノミーにしか乗れないなんて、その人達は本当に可哀想だ。
邪推するに、正規料金のエコノミーチケットという普通はありえない切符を買った人は通常空いていればビジネスにアップグレードしてもらえる。今回はそれなんじゃないか?

勢いでもう少し書いてみる。

宿泊したホテルが高級すぎるという批判もある。どこに何泊したのかは公開資料にないので分からないが、金額をみるに確かに高級なのだろう。
私は海外で宿泊するときは次のように決めている。
社費での出張の場合は一泊一万円。アジアの場合は一万円以下。円安なので今はちょっと厳しいかもしれないが、いずれにしても80ユーロとか100ドルを目安にしている。
プライペートの場合は、観光にでかけホテル滞在時間が少ない場合は4つ星、リゾート型滞在の場合は5つ星。折角の海外旅行なのでプライベートではあまり金額は気にしない。
そもそも出張で行く場合は仕事が終わってからも何らかの懇親があり、ホテルでは寝るだけだ。高級ホテルに止まる意味は殆どない。清潔で快適なベッドとシャワーさえあれば後は何もいらない。

会社の金で贅沢をするというのは非常に卑しいことだと私は思っている。
都知事の場合は会社の金ですらない。我々が払った税金だ。その辺を認識しているのだろうか?

多分、あの金額を支払っているということは都知事の部屋はスイートだと思う。幹部がスイートに宿泊する理由は、来客を招き入れる、スタッフとの打ち合わせをプライベートな空間でできるからということで、それなりに意味があり否定はしない。しかし、最高級ホテルのスイートはバカバカしく高い。そういう使い方をされたのだろうか?
現地の相手先に対するメンツもあるので安いホテルには泊まれないということはあるだろうが、今回の訪問目的(ラグビー関係)からはその必要は余りなさそうだ。
確かにロンドン・パリのホテルは高い。だからこそ少し格を落とすべきだろう。

昔、なかなか海外に行けない時代には民間企業でも海外出張は一種のご褒美のような側面があり、それなりに贅沢をしたいというのがあったと思うが、今はそんなことはみじんもない。官の感覚は民間と相当乖離しているように思う。

この出張での公務はラグビーワールドカップ東京大会に関する講演。20人で行く理由も全くわからない。

遊びに行きたければ自費でいけ。

舛添都知事の欧州大名旅行 航空運賃を検証してみた

2016年03月26日 | 雑記
昨年10月に舛添都知事一行20人がパリ、ロンドンに出張し5000万円を使った件で、都はその費用内訳を公開した。
まず最初に言うべきは、石原都知事時代の経費と大して変わらず舛添氏が特に問題だということではない。おそらく都は今までこうした金銭感覚でずっとやってきたということだろう。

運賃総額が1440万円。

この内266万円が都知事のファーストクラス。
私も今まで2回ファーストに乗っている。一度は自腹、もう一度は以前会社がビジネスを許容していたことのアップグレード。それで感じたが、ビジネスとファーストには絶対にその価格に見合う差はない。俺は偉いんだからファースト、という自己顕示需要を満たすために設定されているようなもので、私が知事なら同行者とビジネスに乗る。

まあ、それはそれで良い。都知事がファーストに乗るくらいは良いだろう。
しかし、それ以外の計算が合わない。

公開資料では「割引」ビジネス 7名 「割引」エコノミー 12名となっている。

基本的に航空会社が設定するビジネスやエコノミーの正規料金は、実際にそれで搭乗する乗客なんていないことを前提としている。まあ、割引表示のベースと思えばいい。
したがって、「割引」で乗るのは当たり前なんだが、その割引チケットにも色々ある。一番高いのが当日でも買えるもの。事前予約のほうが安くなる。

まさかこの旅行のチケット予約が一週間前に出来なかったとはおもえないので、JALの7日以上前に予約するタイプの料金を調べてみた。
出発日によって差があるので、一番高いレベルでいうと
ビジネス 60万円 エコノミー 28万円。 なおエコノミーはシートの広い「プレミアムエコノミー」のもの。

これで計算すると、266万円+420万円+336万円=1,022万円。

これは一週間前以前に予約する割引チケットの中で一番高いタイプなのだが、それでも全然計算が合わない。一体都はどんなチケットを手配したのだろうか?
出入りの旅行代理店はいい商売をしているようだ。
なお、これは偶然かもしれないが、知事以外の19人全員が60万円のビジネスであれば計算が合う。

ここからは一般論。
エコノミーにはもっと安いチケットも存在する。
それのデメリットは日程変更ができない、その便がキャンセルされた場合の振替優先順位が下、というような制約だ。
企業の出張では通常、日程変更に柔軟に対応するために高い割引チケットを使うことが多いが、これはよく考えたほうがいい。

超忙しい方ならまだしも、海外出張日程を変更するような事件はそれほど起こらない。
携帯だって海外で繋がるわけだし。
(この出張、海外携帯借上げ等で220万円計上されてるが、これもどうかしてる。一人10万円!新品のiPhone買って、使い終わったら捨ててきたのか?普通に公務の携帯で海外ローミングすれば済むはなしだろう)

払い戻し不可の格安チケットの場合、どうしても日程変更が必要になったらチケットを捨てて買い直せばいい。出発を変更したケース、日程が現地で変更になったケースがどれだけ合ったからを調べれば簡単にシミュレーションできる。発生リスクの被害額と発生頻度で割り出す簡単なリスク評価だが、おそらく超格安チケットに分があると思う。