ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

上海商業ビルlの現状と高島屋

2014年12月06日 | 上海生活
このエントリーは以前書いた上海高島屋に関連するものです。

上海高島屋は依然として決して盛況とはいえない状況だが、「10年先の黒字化」を目指すということで営業を続けている。
そうした中、ここと競合する商圏に相次いて新しい商業施設が誕生した。

日本人向けの開発区である古北地区では、その中心であるカルフールの北数百メートル、地下鉄水城路駅前に「星空広場」がソフトオープンした。
ここは古くは日本人が馴染んだ「和平広場」とそのとなりのビルを解体しリニューアルしたもので、かなり大きい前衛的デザインのビル。既にスタバが開店し、ユニクロも開店準備中。
日本人村の最寄り地下鉄駅であり、立地としては悪くない。カルフールからの買いまわりも十分可能。そういったこともありユニクロが出店しているのだろう。

更に、ここから東北に2キロいったほどの「楼山関路」に、APITA(ユニー)が開店した。ここは地下鉄駅の裏で、駅前は既にすっかり繁華街化している。パークソンと金フイというデパートがあり、郊外の始まりのような立地だが、結構な人出がある。合点寿司などの人気店も入り、地下スーパーの品揃えもまずまず。ユニクロはGUを出店した。
さらに、通称「ビトンビル」というブランドモールも徒歩圏。ビトンビル自体は私は高島屋並に苦戦していると見てるが、この楼山関路から巨大地下商店街と動く歩道をつなげるというような計画もあり、今後の活性化にはある程度期待が持てる。

これらに比べ、高島屋はやはり絶望的に立地が悪い。古北開発区第2期に近いとはいえ、周囲に買いまわりできる商業施設は全くないし、隣接が計画されていた専門店モールは計画が頓挫しているようだ。まあ今の高島屋の状況をみたら当然かもしれない。

最近、高島屋はとても努力していると思う。京都展など、色々なキャンペーンを企画し日本人向けの情報誌で宣伝している。
ちょっと行ってみようかな、と思うような内容もあるが、でもわざわざ伊犁路まで行こうという気にならない。古北に住んでいるひとは地下鉄で2駅なので行くかもしれないが、前述星空広場が強力なライバルとして出現してしまった。
高島屋にはユニクロもMUJIも入っていない。その他H&M等の集客力あるファストファッションも入っていないけど、それはポリシーなのかテナントとしてはいってもらえなかったのかわからない。多分、立地を考えると後者なのだろう。

そもそも、この立地を選択した時点で失敗だったのではないか。計画当時私は上海には居なかったが、ネットを検索すると当時でも「何故ここ?」といって居た人は沢山いる。
何らかの事情でこの立地で推進したかった関係者がいたのだろう。そのフィージビリティスタディをきちんと検証せずに承認した経営陣にも責任がある。

現場は、先に書いたとおり特別展などを企画し、かなり頑張っているように見えるのだが。