ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

高速道路割引(案)の全容

2011年03月05日 | 高速道路
高速道路の割引試案について、ここ・PDFで詳細を見ることができる。

平日も2000円キャップにすることになったわけだが、これは誰が望んでいるのだろうか。
「土日限定で1000円割引だから、土日に行楽が集中する。平日も割引することで平準化する」という説明を民主党の誰かがいっていたけど、それは枝葉末節な話でしょう。

むしろ、新幹線を使っていた業務用の移動が経費節減のためにどの程度車にシフトされるのかが注目される。

車での出張が欧米ほど一般的でない我が国では変化はすぐには起きないかもしれないが、そのうち増加する。
いまでこそ、「車は危ないから公共交通機関をつかいなさい」という会社は多いが、高速道路が無料である欧米では誰もそんなことは言わない。

また、会社には新幹線使用を申告し、車で出張するというケースも出てくるかもしれない。
東京名古屋間、新幹線は2万円。車は近郊料金をいれて5000円程度+ガソリン代5000円程度。複数乗車で行けばかなりの差になる。まあ最近はどこでもコンプライアンスが厳しいから、そんなにはないかもしれないが。

今までの割引を継承したため、新しい料金体系につては小一時間読んでも全貌がわからないほど複雑になっている。

ちょっと気がついたこととしては、

・軽自動車はETCの有無に関わらず、平日も休日も1000円上限となる。
ETCがあれば1000円未満の走行で時間割引が受けられるのでETCを装着することのメリットは残るが、その割引は数百円であり、毎日短距離を通勤利用するような人以外はETCのメリットはなくなる。
軽自動車に対する優遇が過ぎるように思える。高速の燃費は100kmで走る場合小型車と軽自動車って実はそんなに差がなく、エコカー優遇としては疑問ではある。ますます軽が売れるようになるだろうね。

・エコカーは軽自動車並みの割引とするらしいが、これは事前登録とETC必須となり、その準備に8月までかかるという。
確かにホンダフィットは外見からはHVかガソリンかどうかはわからない。ということは、ETCに登録されているライセンスプレート情報と、ビデオカメラで読み取るライセンスプレート情報のマッチングをゲートで行う、ということになる。

そもそもETCにはその機能があるのだが、現在は精度の問題でチェックをしていない。
8月からはライセンスプレート情報と実際のプレートが違うとゲートを閉めるのだろうか?
ETCを載せ替えてもETC再セットアップをしていない車って、結構あるんじゃないかと思うけど。
それともエコカーだけチェックするのかな?