ITSを疑う

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ETC不正通行って、実は高速道路会社の怠慢なのでは?

2010年09月11日 | ITS
今まで散発的に書いてきたことをまとめてみる。

1.ETCになって不正通行が問題になっている。(ソース
  不正通行率は0.1%と言われている。
  疑問:本当に1000人に1人という高率で、(バーに接触してまで)不正を働く人間がいるのか?

2.不正通行はETCの普及に伴って増加した。(ソース
  疑問:不正をする人間の数とETCの普及に相関はないはず。
     比例して増加するのはカード入れ忘れや読み取り不良と考えるのが普通。

3.ETC不正通行による損害は2008年度で5億円(ソース

ということで、善意の不正通行を行ってしまった場合どうなるかをちょっと確認してみた。
実際、検索すると「カードを入れ忘れて通過してしまったが、追突などの危険があったのでそのまま立ち去った。どうしたらいいか」という話は結構出てくる。

試しに高速道路会社のWEBページや、公式総合サイトを見ても、そうした場合の対処ははっきりと書かれていないし、それ以外にも広報活動がされているとは思えない。

では、請求書などが来るのかと言えば、これは来ない。
ETCのナンバー読み取りシステムは精度の問題があるため、不正通行車両のナンバー情報から請求書を送るということはされていない。

結局、善意の不正通行者は支払い請求も来ないし、支払方法も不明だから放置するしかない。

こうした善意のドライバーに対して適切な情報を提供することで、上記不正通行損害のかなりの部分は回収できるのではないか。

不正通行の何パーセントが善意のものかは推定する以外にないが、多かれ少なかれ存在する。
しかし、道路会社もETCを推進したORSEなども、それに対するまともな仕組を作ったとは思えない。
それどころか、後日支払いのやり方について説明すら見当たらない。
一方、海外の自動料金収受システムは通常不正通行に対する後日請求の仕組みをもっている。

どうも、私には本来するべきことをせずに損害を放置し、それをさも100%悪人の所業であるとして怠慢を隠蔽しているように感じるのだが。