maidoの”やたけた”(ブログ版)

ジジイの身辺雑記。今日も生きてまっせ!

年神(トシガミ)-4 (完) 

2015-01-18 12:53:12 | 支離滅裂- 迷想迷夢-年神(トシガミ)

無理にでも最終回
<お断り>
例によりまして、記事の内容は特定の団体や個人とは全く関係ございません。
たまたま同名団体や個人が実在しておりましても、全くの偶然です。
アレレ?と思い当たられる方があってもそれは思い過ごし、決して貴方がモデルでは有りません。
</お断り>


「あんた要らん事いうよってオバアちゃんにまで叩かれるねん。口を慎みなはれ。」
「そやかて同じ事なら若い方がええと正直に、エッ、エッ、・・・」
「化け物が泣きじゃくっても色気も何にも有れへん、ホンマに取り得のない奴やなぁ」
「化け物ちゃいまんねん、神さんでんねん。そないに糞味噌にいわんと、お願いしますわ。ど~ぞ置いておくんなはれ、大将、旦那はん。恵まれない神に愛の手を!」

「そういう風に素直な態度に出られたら、出てゆけとも言えしんなぁ。まぁエエか、邪魔にならんようにしてるんやったら置いといたろか?」
「そやけど、食事はどうするのん?」
「お気遣いなく、お水とお塩、出来たらほんのちょっぴりのお酒、それに榊の葉っぱさえあれば充分でおます。足らん時は仏さんの御飯(オッパン)さんをちょぼっと分けて貰いますよって。」
「そうか?ま、なんぞの縁や、てよう考えたら先祖やがな。せめて居てる間は何なとお供えしたげるわ。どないしてん、突然烏帽子の上から鉢巻しめてタスキまで掛けて、」

「それほどまでにして貰えるんなら、不肖年神、及ばずながら本気で仕事させてもらいます。」
「今までは本気と違ごたんかいな?」
「へぇ。まぁ適当に・・・。しかしながら、これからは本気ですよってね。見といとくんなはれ、ええ事が起きまっせ、幸運が舞い込みまっせ。」
「ほぉ、それはありがたいなぁ、確り頼むで!」
「へぇ、及ばずながら、わたいは年神ですよって、ネンシ~ンでっせ」
「ゴーゴー・レッツゴォ、ピンクの枕♪」
「何やねんそれは?」
「仮面ライダーの主題歌で応援してるねん」
「エライ艶っぽい歌詞やなぁ、間違えて覚えたまんま三十年間気付かんかったんかいな」

ピンポ~ン
「おっ色っぽい応援歌が効いたか!誰か来たで、何やった?」
「新聞社にお年玉の懸賞応募してたら、残念賞が当たったいうて、新聞屋はんがタオルと試供品みたいな石鹸持って来てくれましたわ」
「ゼェゼェ~、ゼェ~」
「おい、年神さんどうした?肩で息してえらいしんどそうやなぁ、喘息持ちか?大丈夫かいな?」
「喘息ちゃいまんがな、幸運を呼ぶべく全身全霊気力を振り絞って念じてましてんがな。どうです、エエ事が起きましたやろ。今の幸運を呼び込んだのは私の力。」
「今の幸運、てタオルと石鹸か?」
「他に何がおますねん。立派なもんですがな。神威の程恐れ入ったであろう。」

「恥かしげもなくよう言うなぁ!残念賞くらい神さんの力借りんでも当たるわいな。神威がどうこう言うんなら、もうちょっと金目の物を何とか出来んか」
「あえて子孫に美田を残さず。勤勉こそが日本の美風、子孫を堕落させまいと思う先祖のありがたい気持を・・・、チョット、チョット何処へ行きますねん?」
「今から松の枝燃やしたるよって、とっとと帰れ!」

「あんたも気短な、追い立てるのは、も一つの霊験を見てからの方がエエと思いまっせ。今度はなんと現金が湧いて出ます。」
「ほんまかいな、にわかには信用できんなぁ」
「年神の神威、努々(ユメユメ)疑うこと莫(ナカ)れ。アナカシコ、ア~ナカ~シコ」
「疑わずに居れるかいな。おいおい、マゴが絨毯の下から何ぞ拾ろて口に入れたで!」
「ちょっとア~ンしてごらん、あら、5円玉やんか。それやったら穴が開いてるから飲み込んでも大丈夫」
「アホな事言いな、大丈夫なことがあるかい、第一汚いがな、早よ取り上げ!」

「ほ~ら、我神威によって財産が増えたであろう」
「財産が増えたて、この5円玉か?」
「一々確かめんでもそれやがな。立派に通用する現金に間違いなかろう」
「こら、あかんわ、及ばずながらて、ほんまに及んでないがな。こんなんに守って貰ろてるねんから、先祖代々何百年間貧乏人なんも無理ないわなぁ・・・」

「貧乏、貧乏と嘆くなかれ、何よりの寶は家庭円満」
「ありゃ、形勢不利と見て言う事を変えたで、しかし可哀相やし春節が終わるまでの事や、置いといたろか?」
「そうしなはれ、そうしなはれ。わたいはそれに賛成♪」
「あんたに訊いてないがな、どないや?」
「貧乏神や厄病神よりはましやんか、マゴのお相手もできるやろうし、飼うたげよか」

「わ~い♪わ~い♪」
「子供はすぐに馴れるなぁ。年神に紐つけて飛ばして遊んでるで、まるで凧揚げかヤンマ釣りやんか」
「おい、神さん疲れてるんとちゃうか?何か飛び方がヨレヨレしてるで、これこれ、そないムサンコに引っ張ったらあかんがな、あっ可哀相に神さん柱にぶつかりよった!」
「あのぉ、折角置いていただけることになったのに、なんですねんけど、そろそろお暇を・・・」
「どないしたんや、さっきまで置いてくれいうてたのに、気が変ったんかいな?」
「へぇ、この分では身体が持ちそうにもおまへんが、春節まで待たずとも今日中に精(ショウ)が尽きます。」
(餅、雑煮もおまへんが、春節まで待たずとも今日中に正月来ます。)お粗末。
<(_ _)>

何のこっちゃ?とお思いのお方は、↑ここの空白部分をご覧下さい。
空白は空白やがな、いえいえ そうではありませんそれは希望の家庭から、朝がくるくる 朝がくる♪
オットそうやない、空即是色、色即是空。
もひとつおまけに、
見えつかくれつ変幻自在、 スパンコールの(ウ~レッツゴー!)カメレオン・アーミー♪
何のこっちゃ・・・

いやはや、騙まし討ちみたようなこじ付けをもちまして強行着陸でごわっせ。
こういう説明をせんならんのは、収拾がつかんようになって、無理無体に終(シマ)わせたる証拠にごわります。
ほんに今日は節分、厄払いに免じ大目に見てやっていただきとうごわりまする。
やっぱり堀江の子には船場言葉は難しおますなぁ・・・。

ともあれ、何とか終われましたわ。
これでしばらくは大丈夫。(何が?)

2005/02/03

年神(トシガミ)-1


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