台風20号の影響による天候不順や雨天のため、
アウトドアでの写真が撮れなかったが、
4日ぶりに晴れ渡ったので、いつもの大町公園へと出かけた。
雨後の公園は湿度が高く、台風の影響による暖かさも加わったので、
夏へ逆戻りしたような暑さだった。
自然観察路を歩いて居ると、菖蒲のような葉に止まった白く大きな蛾が、
まだ濡れているコンクリート状の観察路に、葉を抱えたまま仰向けになっているのを発見した。
昨夜の雨で打たれたのか、翅がボロボロである。
そのまま去るには余りにも無常すぎるので、
葉の先端を掴み、人に踏まれる心配の無い遊歩道外に移動すると共に、
写真も撮りたかったので、表向きになるように工夫した。
葉を動かしたときに、蛾が葉を離して飛ぶ様なことがあってはと警戒したが、
蛾は微動だにせず、なすがままに従っていた。
3コマほどの写真を撮り、その場を後にし園内逍遥を続けたが、
約2時間半後同じ場所を通ったので、その蛾を探したところ元の場所からは居なくなっていた。
が・・・・
草叢からがさつく音が聞こえたので目をやるとその蛾が居た。
私は咄嗟に「カマキリなどに襲われているのかも」と思ったが、
そうではなく、イラクサの蔓と蔓に挟まれてもがいていたのだった。
イラクサの蔓には小さな棘が逆目に付いていて、人が触ってもチクチクするし、
間違って肌を擦ると「イラっと」では済まされないような傷になる。
注意をしながら一部の蔓を切断し、再び表向きに止まれるように戻してやった。
蛾はヤママユガ科の仲間で、前翅や4個の模様、
更に触覚が黄色系であることから「オナガミズアオ」と特定できた。
昆虫には人には無い能力を持つものが多いといわれ、
人が創造出来ないような色彩や独特の姿をしていることから、
地球外からやってきた生命体ではないかと説く人も居る。
そんなことを思うと、
2度目に私が現場を通ったときに蛾が「がさがさ」と音を立てたのは、
単なる偶然ではなく、呼び止められたのかも知れ無いと・・・・・
閑話休題
16時ごろ「薄明光線」現象が現れたので、
ベランダでその変化を撮って居たところ蜻蛉がカメラの前をよぎった。
トンボは薄明光線のなかに写り込んだが、
いつも飛んで居る高さよりも高かったことから(私の住む8階よりも更に上)、
直ぐに「アキアカネ(通称・赤とんぼ)が山から降りてきた」のであろうと思った。
周囲を見回すと数え切れないほどの蜻蛉が飛んでおり、
アキアカネがやってきたのだと確信した。
で、
撮った写真を隅々まで確認すると、30頭近くのトンボが写っていた。
(ピクセル等倍で確認したところ下の写真の丸印の場所に秋茜が写っていた)
巻頭の写真は「オナガミズアオ」で、
体中真綿で包まれたような姿、赤い脚、アンテナのような触覚、
宇宙人のような目・・・・
単に「蛾」としてしか見ていなかった筈なのに、
しばらく見て居ると見えてこないものが見えてきた。