梅雨に入ったばかりなのに、昨日は30度を超すような気温となり、
「梅雨寒(梅雨寒=季語)」の日はまだない。
暑さが増せば、大町公園の虫たちも活発となり、
世代を継ぐべく交尾する蝶や昆虫の姿も多くみられる。
真夏日の予報が発令された昨日、暑さを覚悟で大町公園へ。
公園内では様々な知識についてお世話になっているO氏に、
一か月以上ぶりに遭遇した。
そのO氏と東屋で四方山話をしていると「黄揚羽が交尾を始めている」と、
約10m先の叢を指さした。観察力と目がいいのである。
蝶の近くに行って撮った写真が巻頭の写真。
黄揚羽の交尾を見るのは初めてで、4kビデオを撮った。
下の写真は、巻頭の写真の反対方向から撮影。
交尾の前には一頭で休んでおり、一通り写してから、
東屋で休んでいたのだがまさか交尾するとは予想だにしなかった。
また近くでは別の黄揚羽が産卵中でだった。
産卵している蝶は警戒心が強く、あまり近づけず6mほど離れてビデオ撮りした。
産卵直後の蝶の卵。下の写真左下の矢印の右側が卵。
さらに別の個体が別の場所で産卵していた。
芹の葉に産み付けようとしている白い卵が尻の先端に見えている。
黄揚羽は「芹科植物」を食草としており、産み付けているのは芹の葉であった。
別の場所では黄揚羽の「妻問い(求婚)」行動も見られた。
熊野水木の花も様々な虫が吸蜜に来ており、筋黒白蝶、紅小灰蝶(ベニシジミ)、花虻、
蜜蜂などに混じり、青筋揚羽が3頭ほど見られた。
蝶が蜜を吸っていると、飛んできたのが花虻。
無用な争いが嫌いなようで青筋揚羽はすぐに場所を変えていった。
次の虫も私にとっては初見の「ビロードハマキ(天鵞絨葉巻蛾)」。
顔は白黒で「悪魔のような」と比喩する人もいる。
蛾といえば、茶毒蛾(チャドクガ)のように毒をもつ蛾がいるので、嫌われることが多いが、
このビロードハマキのように蝶以上に美しい蛾も多いのである。
昨年までは公園内のトイレに様々な蛾が集まっていたが、
電球がLED電球に交換されてからは殆ど見られなくなってしまった。