18時現在、台風は関東・甲信越地方を縦断中で、
中心は秩父市付近にあると推定されている。
大都市東京を中心として殆どの電車が止まった。
都心有数の繁華街の渋谷の道玄坂では街路樹が倒れて、
タクシーが下敷きになっているニュースも飛び込んできた。
気象庁は「最大級の警戒」を呼びかけているが、仕事や帰宅途中であれば警戒にも限界がある。
台風は時計と逆の回りをするため、
台風通過の右側に当たる部分は危険半円といわれ、
台風の持つ風の強さに台風の通過速度が加わるためより強風となる。
首都圏はまさにその危険半円の中に入っていたのである。
北の高気圧に阻まれ迷走台風となった15号は、
沖縄付近に停滞し瞑想しているうちに発達し、
ついには都心の交通網まで遮断してしまったのである。
私の住む団地の棟は南側が開けており、
8階からの眺望はすこぶる良いのだが、
台風が西側を通ると、ものすごい風雨が窓を打つ。
団地の窓はアルミサッシで出来ているので安心しているが、
風に対する耐性については何の知識もない。
知識が無いから「台風の強風にも耐えるのか」と心細くなり、
心細さはやがて恐怖心に変わってくる。
窓を叩く雨の強さや、
めったに聞くことの無い荒れた風の音には恐怖を感じるので、
風の音が殆ど伝わらない北側の裏部屋に退避して台風をやり過ごす。
やることが無いから台風の最中にこの記事を書いているのである。
裏部屋に退避して外を覗くと、
私の住む棟が風除けとなっていて、
隣の棟は風も少なく平和そのもののように見えた。
で・・・・
どちらの棟に住みたいかといえば、やはり眺望をとりたい私である。
以上記事の原稿を書いていたのが丁度通過中で、
今は巻頭の写真のように航空機も通常に近い離発着を行なっているようです。
で、
着陸態勢に入っている航空機の航跡を拡大すると、
風に煽られていて直線の航跡ではない。
海自の航空隊では「着陸は常に初心にもどれ」というのがパイロットの心構えの一つであったが、
やはり旅客機のパイロットも同じような教えがあるのかもしれない。