青い花

読書感想とか日々思う事、飼っている柴犬と猫について。

7月・8月号の自句

2016-08-31 07:10:58 | 日記
7月は、6句中3句が採用されました。

返信の無きが答か朧月

泥濘に日のてらてらと孕鹿

初蝶の影をはさみて聖書閉づ


8月も3句採用されました。

風よりも軽きは蝶とわが言葉

今生に名無きもの無し落とし文

郭公や日の斑もろとも水掬う

夏の山道を歩いている際に、見つけて嬉しいものの一つが落とし文です。
落とし文とは、オトシブミ科の昆虫の総称のことです。初夏、櫟、楢、楡などの広葉樹の葉を筒状に巻いてその中に産卵し地上に落します。
このくるりと巻いた葉に卵を産み付けて落とした様子が、相手が気付くように落として拾わせた恋文に似ていることから、この名が付けられました。「時鳥の落とし文」とか、「鶯の落とし文」とよばれることも。
歳時記に載っている季語には笑ってしまうようなものもありますが、この落とし文はなんとも風流。和菓子の名にもなっていますね。丸めたこし餡に、練り切りで作った葉っぱを巻き付けていて、とても可愛らしいデザインです。

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