私の小説に関する春夏秋冬 57
街の魅力は刻一刻と変わるもの
この物語に描かれた当時の横浜の状況について一言書いておこう。横浜駅前にできたダイヤモンド地下街に人気を奪われて昔からの繁華街であった伊勢佐木町も元町も青息吐息。数字のことはよくわからないが元町の凋落はことのほか厳しかったようだ。それでも、日曜日に伊勢佐木町に行けば家族連れや若いカップルで溢れ、言うような凋落の気配は見た感じは受けなかった。だが、平日休日を合わせた一ヶ月間の人手とその売上は一昔前とはだいぶ違ったようだ。私の友人の家は洋品屋をやっていて店は16号沿いにあったのだが、ダイヤモンド地下街のおかげで客足が遠のき「うちの親はさ、店を止めようかどうか考えてんだよ。」友人がそう言っていたのを思い出す。伊勢佐木町や元町の今現在の賑わいを見るとそんなことが本当にあったのかと思うけど、商業地の栄枯盛衰は人の流れのちょっとした変化でいかようにも変わりうるということなのかも知れない。私の小説を読まれる方はそういう時代だったということを是非心に止めておいてもらいたい。そうでなければ言葉の意味を読み違えることになりかねないからである。要するにこの物語は時代劇なのだ。さて、主人公である私らしき人物は高校生で人気のダイヤモンド地下街でアルバイトをしている。人気の地下街と言ってもアルバイト学生に人気があったとまでは言えない。主人公の言うように地下街は冷房が効いていて、それを目当てにバイト先をここにした、といった程度なのだ。冷房がなければただの普通の商店街。この当時はレストランでもまだ冷房は普及しておらず、夏中涼しいところで過ごせる、は高校生にとって魅力的な条件だったわけだ。
私の小説をお買い求めいただきありがとうございます。
順次作品数を増やしていく所存です。
私が書く小説はエンタテインメントです。面白さが主眼です。しかし書くためには内容が必要ですし、内容には必ずテーマがついて回ります。私の小説の主要なテーマは、敢えて言うなら愛と性、この社会での生きづらさ、でしょうか。愛とは人の生における至福、性とは人が一個の生物であることの証明、生きづらさとは至福と証明の両方を手にしなければならない業のようなもの。私は小説の中で愛と性を表現しますが、それはあくまでも生物における交流と交接の証としてであり、扇情や興奮を意味しません。人間はこの地球上における一生物、その限りにおいて愛と性は避けて通れない関門なのです。けっして道徳性や倫理性あるいは社会的慣習などのフィルターを通して見るものではありません。そんな社会的生物である人間を、私は書いているつもりです。
私の本棚
「横浜三町物語 桜木町艶歌」
ーわずか十数年、しかしそれは完全に忘れられた過去、思い出したくても思い出せない昔話、
思い出は甘美でほろ苦く切なくて悲しい、生きるとはそんな時間かもしれないー
https://www.amazon.co.jp/%E6%A1%9C%E6%9C%A8%E7%94%BA%E8%89%B6%E6%AD%8C-%E6%A8%AA%E6%B5%9C%E4%B8%89%E7%94%BA%E7%89%A9%E8%AA%9E-%E7%9C%9F%E6%99%B4%E7%8C%B4%E5%BD%A6-ebook/dp/B09KTBCDWN/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&keywords=%E7%9C%9F%E6%99%B4%E7%8C%B4%E5%BD%A6&qid=1636082426&s=digital-text&sr=1-1
「夜を跳べ」
ー戦後二十年は街も人もまだまだ戦後を引きずっている時代
過去を捨てなければ前へは進めないのに、どうしても捨てられない過去があったー
https://www.amazon.co.jp/dp/B097R5R5HH/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&dchild=1&keywords=%E5%A4%9C%E3%82%92%E8%B7%B3%E3%81%B9&qid=1624513181&s=digital-text&sr=1-1
「本牧心中」
ー皆さんはご記憶だろうか、かつて「荒れた中学」と言われた時代があったのを、
そしてそこで繰り広げられた悲しくも美しい愛と死の物語をー
http://www.amazon.co.jp/dp/B015VVSN42
「月と星」
ー絹の街が紬出す愛と憎しみのサスペンスー
母が着た紅色結城は六道の迷い道
http://www.amazon.co.jp/%E6%9C%88%E3%81%A8%E6%98%9F-%E7%9C%9F%E6%99%B4%E7%8C%B4%E5%BD%A6-ebook/dp/B00J62YTW8/ref=sr_1_1?s=digital-text&ie=UTF8&qid=1395619351&sr=1-1&keywords=%E6%9C%88%E3%81%A8%E6%98%9F
「時は魔術師」
ーあの暗い戦争の直前
僕の暮らした街を爽やかに駆け抜けた
女子大生探偵がいたー
http://www.amazon.co.jp/時は魔術師-真晴猴彦-ebook/dp/B00N8A9WIK/ref=sr_1_12?s=digital-text&ie=UTF8&qid=1409700806&sr=1-12
小説集「蹲る闇」
ー日常に潜む非日常、
不連続世界をめぐる四つの中編小説ー
https://www.amazon.co.jp/s?k=%E8%B9%B2%E3%82%8B%E9%97%87&i=stripbooks&__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&ref=nb_sb_noss
街の魅力は刻一刻と変わるもの
この物語に描かれた当時の横浜の状況について一言書いておこう。横浜駅前にできたダイヤモンド地下街に人気を奪われて昔からの繁華街であった伊勢佐木町も元町も青息吐息。数字のことはよくわからないが元町の凋落はことのほか厳しかったようだ。それでも、日曜日に伊勢佐木町に行けば家族連れや若いカップルで溢れ、言うような凋落の気配は見た感じは受けなかった。だが、平日休日を合わせた一ヶ月間の人手とその売上は一昔前とはだいぶ違ったようだ。私の友人の家は洋品屋をやっていて店は16号沿いにあったのだが、ダイヤモンド地下街のおかげで客足が遠のき「うちの親はさ、店を止めようかどうか考えてんだよ。」友人がそう言っていたのを思い出す。伊勢佐木町や元町の今現在の賑わいを見るとそんなことが本当にあったのかと思うけど、商業地の栄枯盛衰は人の流れのちょっとした変化でいかようにも変わりうるということなのかも知れない。私の小説を読まれる方はそういう時代だったということを是非心に止めておいてもらいたい。そうでなければ言葉の意味を読み違えることになりかねないからである。要するにこの物語は時代劇なのだ。さて、主人公である私らしき人物は高校生で人気のダイヤモンド地下街でアルバイトをしている。人気の地下街と言ってもアルバイト学生に人気があったとまでは言えない。主人公の言うように地下街は冷房が効いていて、それを目当てにバイト先をここにした、といった程度なのだ。冷房がなければただの普通の商店街。この当時はレストランでもまだ冷房は普及しておらず、夏中涼しいところで過ごせる、は高校生にとって魅力的な条件だったわけだ。
私の小説をお買い求めいただきありがとうございます。
順次作品数を増やしていく所存です。
私が書く小説はエンタテインメントです。面白さが主眼です。しかし書くためには内容が必要ですし、内容には必ずテーマがついて回ります。私の小説の主要なテーマは、敢えて言うなら愛と性、この社会での生きづらさ、でしょうか。愛とは人の生における至福、性とは人が一個の生物であることの証明、生きづらさとは至福と証明の両方を手にしなければならない業のようなもの。私は小説の中で愛と性を表現しますが、それはあくまでも生物における交流と交接の証としてであり、扇情や興奮を意味しません。人間はこの地球上における一生物、その限りにおいて愛と性は避けて通れない関門なのです。けっして道徳性や倫理性あるいは社会的慣習などのフィルターを通して見るものではありません。そんな社会的生物である人間を、私は書いているつもりです。
私の本棚
「横浜三町物語 桜木町艶歌」
ーわずか十数年、しかしそれは完全に忘れられた過去、思い出したくても思い出せない昔話、
思い出は甘美でほろ苦く切なくて悲しい、生きるとはそんな時間かもしれないー
https://www.amazon.co.jp/%E6%A1%9C%E6%9C%A8%E7%94%BA%E8%89%B6%E6%AD%8C-%E6%A8%AA%E6%B5%9C%E4%B8%89%E7%94%BA%E7%89%A9%E8%AA%9E-%E7%9C%9F%E6%99%B4%E7%8C%B4%E5%BD%A6-ebook/dp/B09KTBCDWN/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&keywords=%E7%9C%9F%E6%99%B4%E7%8C%B4%E5%BD%A6&qid=1636082426&s=digital-text&sr=1-1
「夜を跳べ」
ー戦後二十年は街も人もまだまだ戦後を引きずっている時代
過去を捨てなければ前へは進めないのに、どうしても捨てられない過去があったー
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「本牧心中」
ー皆さんはご記憶だろうか、かつて「荒れた中学」と言われた時代があったのを、
そしてそこで繰り広げられた悲しくも美しい愛と死の物語をー
http://www.amazon.co.jp/dp/B015VVSN42
「月と星」
ー絹の街が紬出す愛と憎しみのサスペンスー
母が着た紅色結城は六道の迷い道
http://www.amazon.co.jp/%E6%9C%88%E3%81%A8%E6%98%9F-%E7%9C%9F%E6%99%B4%E7%8C%B4%E5%BD%A6-ebook/dp/B00J62YTW8/ref=sr_1_1?s=digital-text&ie=UTF8&qid=1395619351&sr=1-1&keywords=%E6%9C%88%E3%81%A8%E6%98%9F
「時は魔術師」
ーあの暗い戦争の直前
僕の暮らした街を爽やかに駆け抜けた
女子大生探偵がいたー
http://www.amazon.co.jp/時は魔術師-真晴猴彦-ebook/dp/B00N8A9WIK/ref=sr_1_12?s=digital-text&ie=UTF8&qid=1409700806&sr=1-12
小説集「蹲る闇」
ー日常に潜む非日常、
不連続世界をめぐる四つの中編小説ー
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