真晴猿彦のブログ

記憶している過去は本当の過去じゃない。では私が記憶している過去は一体なに?何故そんな記憶を?過去探しの旅が始まる。

街の魅力は刻一刻と変わるもの

2022-02-17 15:57:12 | 私の小説に関する春夏秋冬
私‌の‌小‌説‌に‌関‌す‌る‌春‌夏‌秋‌冬‌ ‌57



街の魅力は刻一刻と変わるもの


 この物語に描かれた当時の横浜の状況について一言書いておこう。横浜駅前にできたダイヤモンド地下街に人気を奪われて昔からの繁華街であった伊勢佐木町も元町も青息吐息。数字のことはよくわからないが元町の凋落はことのほか厳しかったようだ。それでも、日曜日に伊勢佐木町に行けば家族連れや若いカップルで溢れ、言うような凋落の気配は見た感じは受けなかった。だが、平日休日を合わせた一ヶ月間の人手とその売上は一昔前とはだいぶ違ったようだ。私の友人の家は洋品屋をやっていて店は16号沿いにあったのだが、ダイヤモンド地下街のおかげで客足が遠のき「うちの親はさ、店を止めようかどうか考えてんだよ。」友人がそう言っていたのを思い出す。伊勢佐木町や元町の今現在の賑わいを見るとそんなことが本当にあったのかと思うけど、商業地の栄枯盛衰は人の流れのちょっとした変化でいかようにも変わりうるということなのかも知れない。私の小説を読まれる方はそういう時代だったということを是非心に止めておいてもらいたい。そうでなければ言葉の意味を読み違えることになりかねないからである。要するにこの物語は時代劇なのだ。さて、主人公である私らしき人物は高校生で人気のダイヤモンド地下街でアルバイトをしている。人気の地下街と言ってもアルバイト学生に人気があったとまでは言えない。主人公の言うように地下街は冷房が効いていて、それを目当てにバイト先をここにした、といった程度なのだ。冷房がなければただの普通の商店街。この当時はレストランでもまだ冷房は普及しておらず、夏中涼しいところで過ごせる、は高校生にとって魅力的な条件だったわけだ。












 私の小説をお買い求めいただきありがとうございます。
 順次作品数を増やしていく所存です。

 私が書く小説はエンタテインメントです。面白さが主眼です。しかし書くためには内容が必要ですし、内容には必ずテーマがついて回ります。私の小説の主要なテーマは、敢えて言うなら愛と性、この社会での生きづらさ、でしょうか。愛とは人の生における至福、性とは人が一個の生物であることの証明、生きづらさとは至福と証明の両方を手にしなければならない業のようなもの。私は小説の中で愛と性を表現しますが、それはあくまでも生物における交流と交接の証としてであり、扇情や興奮を意味しません。人間はこの地球上における一生物、その限りにおいて愛と性は避けて通れない関門なのです。けっして道徳性や倫理性あるいは社会的慣習などのフィルターを通して見るものではありません。そんな社会的生物である人間を、私は書いているつもりです。


私の本棚


「横浜三町物語 桜木町艶歌」
ーわずか十数年、しかしそれは完全に忘れられた過去、思い出したくても思い出せない昔話、
 思い出は甘美でほろ苦く切なくて悲しい、生きるとはそんな時間かもしれないー
https://www.amazon.co.jp/%E6%A1%9C%E6%9C%A8%E7%94%BA%E8%89%B6%E6%AD%8C-%E6%A8%AA%E6%B5%9C%E4%B8%89%E7%94%BA%E7%89%A9%E8%AA%9E-%E7%9C%9F%E6%99%B4%E7%8C%B4%E5%BD%A6-ebook/dp/B09KTBCDWN/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&keywords=%E7%9C%9F%E6%99%B4%E7%8C%B4%E5%BD%A6&qid=1636082426&s=digital-text&sr=1-1


「夜を跳べ」
ー戦後二十年は街も人もまだまだ戦後を引きずっている時代
 過去を捨てなければ前へは進めないのに、どうしても捨てられない過去があったー
https://www.amazon.co.jp/dp/B097R5R5HH/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&dchild=1&keywords=%E5%A4%9C%E3%82%92%E8%B7%B3%E3%81%B9&qid=1624513181&s=digital-text&sr=1-1


「本牧心中」
ー皆さんはご記憶だろうか、かつて「荒れた中学」と言われた時代があったのを、
 そしてそこで繰り広げられた悲しくも美しい愛と死の物語をー
http://www.amazon.co.jp/dp/B015VVSN42


「月と星」
ー絹の街が紬出す愛と憎しみのサスペンスー
母が着た紅色結城は六道の迷い道
http://www.amazon.co.jp/%E6%9C%88%E3%81%A8%E6%98%9F-%E7%9C%9F%E6%99%B4%E7%8C%B4%E5%BD%A6-ebook/dp/B00J62YTW8/ref=sr_1_1?s=digital-text&ie=UTF8&qid=1395619351&sr=1-1&keywords=%E6%9C%88%E3%81%A8%E6%98%9F


「時は魔術師」
ーあの暗い戦争の直前
    僕の暮らした街を爽やかに駆け抜けた
               女子大生探偵がいたー
http://www.amazon.co.jp/時は魔術師-真晴猴彦-ebook/dp/B00N8A9WIK/ref=sr_1_12?s=digital-text&ie=UTF8&qid=1409700806&sr=1-12


小説集「蹲る闇」
ー日常に潜む非日常、
 不連続世界をめぐる四つの中編小説ー
https://www.amazon.co.jp/s?k=%E8%B9%B2%E3%82%8B%E9%97%87&i=stripbooks&__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&ref=nb_sb_noss
























偶然と必然の綾が織りなす世界

2022-02-11 14:50:11 | 私の小説に関する春夏秋冬
私‌の‌小‌説‌に‌関‌す‌る‌春‌夏‌秋‌冬‌ ‌56




偶然と必然の綾が織りなす世界



 私の新しい小説「横浜三町物語 桜木町艷歌」についてのアレコレを書こうとして、どうしたわけか外国人差別についてばかりを書いてしまった。誤解のないように言っておくと、この小説は外国人差別について書かれたものではないし、差別する人たちを糾弾しようと言う意図もない。私の意図はただひとつ、面白ければいい、である。ただこの物語の書き起こしが私が子供だった時代のことであるし、物語の中心部が私が高校生だったときのことであるので、どうしても外国籍の人たち、特に中国朝鮮籍の人たちのことが出てきてしまう。それは私の生育環境とその後の人生の偶然ということなのだが、そこに当時の日本社会及び日本人たちの行動パターンを投影すれば外国人差別の問題は避けては通れないこと、と考えていただければいい。何度も言うようで恐縮であるが縄張りを守ろうとする習性、自分が所属する群れの力を拡大しようとする習性は現生人類に備わった本能でこれは認めざるを得ない。ただ、私が言いたいのは、その本能をそのまま表出していいのかということだ。かつての原始時代にはそれで良かったものが今現在の現代社会でもそれでいいとは限らない。人類が現代の地球環境ないしは自然人類社会で生き延びかつ発展していくためには不断に新人類になり続けなければならないはずだ。本能を意思の力で克服しなければ次代の人類社会の繁栄はありえないということは、持続可能社会を作らなければ人類社会は崩壊するという知見と同一のものであろう。という私の拙い考えをご理解いただいた上で次の話題へ進もうと思う。この物語の主人公、もちろん私ではないが私と思しき高校生が登場する場面からその先へということだ。物語のスタートは主人公のバイト先であるダイヤモンド地下街のその退社時間を巡る人々の行動からだ。ダイヤモンド地下街は商店街であるからこの退社時間以後も働く人は大勢いる。バイトである主人公はこのまだ日が高いあたりに勤務時間が終わるに過ぎない。そして、そのまだ日の高い暑い時間の退社時間が事件に巻き込まれる発端となることは偶然と必然のあやとしか言えない。













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 私が書く小説はエンタテインメントです。面白さが主眼です。しかし書くためには内容が必要ですし、内容には必ずテーマがついて回ります。私の小説の主要なテーマは、敢えて言うなら愛と性、この社会での生きづらさ、でしょうか。愛とは人の生における至福、性とは人が一個の生物であることの証明、生きづらさとは至福と証明の両方を手にしなければならない業のようなもの。私は小説の中で愛と性を表現しますが、それはあくまでも生物における交流と交接の証としてであり、扇情や興奮を意味しません。人間はこの地球上における一生物、その限りにおいて愛と性は避けて通れない関門なのです。けっして道徳性や倫理性あるいは社会的慣習などのフィルターを通して見るものではありません。そんな社会的生物である人間を、私は書いているつもりです。


私の本棚


「横浜三町物語 桜木町艶歌」
ーわずか十数年、しかしそれは完全に忘れられた過去、思い出したくても思い出せない昔話、
 思い出は甘美でほろ苦く切なくて悲しい、生きるとはそんな時間かもしれないー
https://www.amazon.co.jp/%E6%A1%9C%E6%9C%A8%E7%94%BA%E8%89%B6%E6%AD%8C-%E6%A8%AA%E6%B5%9C%E4%B8%89%E7%94%BA%E7%89%A9%E8%AA%9E-%E7%9C%9F%E6%99%B4%E7%8C%B4%E5%BD%A6-ebook/dp/B09KTBCDWN/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&keywords=%E7%9C%9F%E6%99%B4%E7%8C%B4%E5%BD%A6&qid=1636082426&s=digital-text&sr=1-1


「夜を跳べ」
ー戦後二十年は街も人もまだまだ戦後を引きずっている時代
 過去を捨てなければ前へは進めないのに、どうしても捨てられない過去があったー
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「本牧心中」
ー皆さんはご記憶だろうか、かつて「荒れた中学」と言われた時代があったのを、
 そしてそこで繰り広げられた悲しくも美しい愛と死の物語をー
http://www.amazon.co.jp/dp/B015VVSN42


「月と星」
ー絹の街が紬出す愛と憎しみのサスペンスー
母が着た紅色結城は六道の迷い道
http://www.amazon.co.jp/%E6%9C%88%E3%81%A8%E6%98%9F-%E7%9C%9F%E6%99%B4%E7%8C%B4%E5%BD%A6-ebook/dp/B00J62YTW8/ref=sr_1_1?s=digital-text&ie=UTF8&qid=1395619351&sr=1-1&keywords=%E6%9C%88%E3%81%A8%E6%98%9F


「時は魔術師」
ーあの暗い戦争の直前
    僕の暮らした街を爽やかに駆け抜けた
               女子大生探偵がいたー
http://www.amazon.co.jp/時は魔術師-真晴猴彦-ebook/dp/B00N8A9WIK/ref=sr_1_12?s=digital-text&ie=UTF8&qid=1409700806&sr=1-12


小説集「蹲る闇」
ー日常に潜む非日常、
 不連続世界をめぐる四つの中編小説ー
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国家の損失とは大げさな

2022-02-01 16:27:37 | 私の小説に関する春夏秋冬
私‌の‌小‌説‌に‌関‌す‌る‌春‌夏‌秋‌冬‌ ‌55




国家の損失とは大げさな




  どうも合間合間に書いていると思い付きが次々と枝葉に飛んでいき続けて読むと一連の筋の通った文章にならない。が、まあいいか、そんなことはどうでも。もともとが筋の通った文章にする気はないのだし、文章を書くその時々の思い付きだってそれはそれなりに面白い。その時の意識と思考の流れと思えば後で読むと、ああそうなのか、ということになるのかもしれない。ということで、今回も前の続きで今思い出した差別の話をしよう。私が子供のころ住んでいた貧乏部落に町一番といわれる優秀な男がいた。彼は皆も認める優秀な男の子で、勉強ができるだけじゃなく性格もいい、当然周囲のみんなにも親切で、誰かが虐められている話を聞けばすぐに町はずれにでも飛んで行ってそのいじめた子に、その子がどんなに大きく強そうに見える子であって、臆することなく意見をする。面と向かっていじめっ子の怒りを買うような行動をするのだから本人も相当に強いのだと思うが、その子が暴力をふるったという話はまったく聞かなかった。腕力を使わず言葉だけでいじめを止めるわけだから喧嘩が強いだけじゃない。いじめっ子が暴力を振るえない何かがあったわけだ。しかもそういうところはまったく見せないわけだから、頭も性格も本当に優秀でなければそんなことはできるわけがない。当然だがその子の両親も鼻高々だし、両親だけではなく部落のみんなもその子の将来に期待した。要するに末は博士か大臣かということだ。中学に上がってもその子の優秀さは相変わらずだったが、中学を卒業する段になってあろうことか高校に行かないという決断をした。家が貧乏で中卒で社会へ出て家計を助けなければならないという事情もあったにはあったのだろうが、そんなに優秀な生徒に対して中学の先生が進学を勧めなかったというのだから、そこにはやはり国籍の問題があったのではなかったか、と私は今でもそう思っている。偉そうなことを言う学校の教師もその程度なのかと思わざるを得ない。結局その優秀な子は隣町の鉄工所に職を得て油まみれになりながら家計を助けた。そしていつしか一般凡人の群れの中へ埋没していき、今どこで何をしているのかを知らない。結局それまでだったのさといえばそういうことなのかも知れないが、彼より数段劣る人たちが政治家でございとふんぞり返っているのを見ると、差別感情は国家の損失であると思わざるを得ない。









 私の小説をお買い求めいただきありがとうございます。
 順次作品数を増やしていく所存です。

 私が書く小説はエンタテインメントです。面白さが主眼です。しかし書くためには内容が必要ですし、内容には必ずテーマがついて回ります。私の小説の主要なテーマは、敢えて言うなら愛と性、この社会での生きづらさ、でしょうか。愛とは人の生における至福、性とは人が一個の生物であることの証明、生きづらさとは至福と証明の両方を手にしなければならない業のようなもの。私は小説の中で愛と性を表現しますが、それはあくまでも生物における交流と交接の証としてであり、扇情や興奮を意味しません。人間はこの地球上における一生物、その限りにおいて愛と性は避けて通れない関門なのです。けっして道徳性や倫理性あるいは社会的慣習などのフィルターを通して見るものではありません。そんな社会的生物である人間を、私は書いているつもりです。


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「横浜三町物語 桜木町艶歌」
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「夜を跳べ」
ー戦後二十年は街も人もまだまだ戦後を引きずっている時代
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「本牧心中」
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「月と星」
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母が着た紅色結城は六道の迷い道
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「時は魔術師」
ーあの暗い戦争の直前
    僕の暮らした街を爽やかに駆け抜けた
               女子大生探偵がいたー
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小説集「蹲る闇」
ー日常に潜む非日常、
 不連続世界をめぐる四つの中編小説ー
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